異世界でネットショッピングをして商いをしました。

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ゴーンゴーン


 12時の鐘が鳴った。集まった子供たちは予想を遥かに通り越して20人ほどいた。


「いやぁ、予想以上の数だなぁ。とりあえず来てくれてありがとう。皆、話せるかい?」

「うん、話せるよ。」

 23人いる中で10歳以上が10人ほどであとは8歳くらいの子どもたちだ。


「とりあえず、場所を移動しようか。」


 23人ものホームレスの子どもといるとアキラに向けられる視線はいいものではなかった。



 アキラは子どもたちを店舗へと集めた。


「まずは自己紹介だ。俺はアキラだ。この店で商売をする。だが、見ての通り汚い。これをみんなには掃除をして欲しい。報酬として銀貨1枚をあげよう!」

「銀貨......1枚...。」


 そこにいた子どもたちは口をぽっかり開けていた。


「なんだ足りないかい?確かに汚いもんなぁ。」

「いや、多すぎます。」

 アキラにそういったのは15歳くらいの女の子だった。

「普通は銀貨3枚くらい貰えたらいいくらいなのに。」

「それはなんでだい?君たちが子どもだからかい?君たちに家がないからかい?俺は思うんだよ。対価というのは公平であるべきだって。だから、君たちも対価に見合う働きをしてほしい。俺が「銀貨1枚を出してよかった」と思う働きをね。」


 アキラは子どもたちにご飯と服を与えた。待っている時間に用意したものだ。


「清潔にしようとしているものが不潔だと困るからね。まずは身なりだ。そして、腹が減っては戦ができぬ。お腹がすいてちゃ働くことなんて出来ないからね。」


 子どもたちは目を光らせてご飯に無我夢中になった。そして、ものの10分ほどで食べ終わり服も用意されたものへと着替えた。


「よし、準備はいい。これから2つの班に分けるよ。1つは棚なんかについてるホコリをとる係と鏡とかガラスを綺麗にする係。年齢が高いものが半分にわかれ、彼らを先導して。」


 こうして、大掃除が始まった。

 使うのは雑巾(10枚100円)と洗剤(2L600円)だ。



~2時間後~


「おぉ、予想以上に早いねぁ。」


 130畳ほどある大きな店はピカピカになった。


 こんなに早かったのは3人の子どもの存在が大きかった。

 1人目はベン。この子どもたちの中で最年長だ。17歳と俺とあんまり歳の変わらない青年だ。頭が良く、子どもたちの統制が取れていて彼が指揮をすることでだいぶ効率化された。
 
 2人目はアリサだ。彼女は15歳の赤髪の女の子だ。彼女は小さい子どもたちにやり方などをちゃんと説明して、モチベーションを保ち続けるのがとても上手かった。

 3人目はロンだ。アリサ同じ15歳の赤髪で男の子だ。彼はサポートがとても上手かった。周りをよく見て、出来てないところや届かないところをカバーしていた。




「今日はよく頑張ってくれたね。報酬をみんなに渡すよ。」

 アキラは全員に報酬の銀貨1枚を渡した。

 子どもは狐につままれたかのように信じられないような様子だった。


「そこで、ベン、アリサ、ロンの3人は正式にうちの従業員にならないかい?」
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