23 / 58
23
しおりを挟む「(うーん、どれも微妙だなぁ。)」
査定フィルターを使い、キースが用意した品物を見るが利益が出ないものから、出ても銀貨1枚など薄利なものばかりだった。
「(ん!これは!)」
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
・マリア夫人の装飾指輪 20億円
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
「あのこれはどのくらいですか?」
「それは白金貨1枚ですな。」
「買います。」
「へ?」
「あ、これ買います。」
「では、即金でお願いします。」
「即金は無理です!」
「そんな自慢げに言われましても......。」
「これはどうですか?今、自分が持っている商品を買取ってください。それでそのお金でこの指輪を買います。」
「わかりました、では商品を見せてもらっても?」
アキラは商品を見せた。
「これなどどうですか?」
「これはダイヤモンドではないですか!」
違う、これは合成ダイヤモンドである。1カラット約9万円ほどだ。
そして、この人工ダイヤモンドは5カラットだ。
「わかりました、ちょっとお待ちください。」
キースは席をたち部屋をあとにした。数分して部屋へと戻ってきた。
「それでは、こちらをどうぞ。」
持ってきたのは金貨が入った袋である。
「ここに白金貨3枚と金貨50枚が入っています。」
「えぇ!その値段で買取ってくれるのですか!」
「はい、これは唯一無二なものです。カラット数こそ少ないものの、細工は見事なものです。これを作れる技術者は世界を探してもいません。ですので、この値段です。」
「では、これは白金貨1枚です。先程の指輪の代金です。」
「勘違いしていませんか?指輪の代金を抜いてこの料金となっています。」
「え?」
「本当は白金貨4枚と金貨50枚の買取となってるんですよ。」
「(この「・職人細工の合成ダイヤモンド 20万円」が4億5000万円......)」
アキラは価格の法外さに倒れそうになった。
「わかりました、それでは有難く受け取らせていただきます。」
指輪と金貨の入った袋をアキラはストレージへと入れ、キース商会を去った。
「まさか、あんなにお金が増えるとは......。」
その後、キースがあの合成ダイヤモンドを他の富豪に白金貨20枚売ったことを知るのはまだ先の話である。
「これで、資金もゲットして指輪もゲットだ。俺の予想が正しかったらこの指輪を売るととんでもないミッションがクリアされるはずだ。」
182
あなたにおすすめの小説
裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね
竹井ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。
元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、
王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。
代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。
父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。
カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。
その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。
ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。
「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」
そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。
もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。
タダ働きなので待遇改善を求めて抗議したら、精霊達から『破壊神』と怖れられています。
渡里あずま
ファンタジー
出来損ないの聖女・アガタ。
しかし、精霊の加護を持つ新たな聖女が現れて、王子から婚約破棄された時――彼女は、前世(現代)の記憶を取り戻した。
「それなら、今までの報酬を払って貰えますか?」
※※※
虐げられていた子が、モフモフしながらやりたいことを探す旅に出る話です。
※重複投稿作品※
表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。
お花畑な母親が正当な跡取りである兄を差し置いて俺を跡取りにしようとしている。誰か助けて……
karon
ファンタジー
我が家にはおまけがいる。それは俺の兄、しかし兄はすべてに置いて俺に勝っており、俺は凡人以下。兄を差し置いて俺が跡取りになったら俺は詰む。何とかこの状況から逃げ出したい。
魔王を倒した勇者を迫害した人間様方の末路はなかなか悲惨なようです。
カモミール
ファンタジー
勇者ロキは長い冒険の末魔王を討伐する。
だが、人間の王エスカダルはそんな英雄であるロキをなぜか認めず、
ロキに身の覚えのない罪をなすりつけて投獄してしまう。
国民たちもその罪を信じ勇者を迫害した。
そして、処刑場される間際、勇者は驚きの発言をするのだった。
勇者パーティーを追放されました。国から莫大な契約違反金を請求されると思いますが、払えますよね?
猿喰 森繁
ファンタジー
「パーティーを抜けてほしい」
「え?なんて?」
私がパーティーメンバーにいることが国の条件のはず。
彼らは、そんなことも忘れてしまったようだ。
私が聖女であることが、どれほど重要なことか。
聖女という存在が、どれほど多くの国にとって貴重なものか。
―まぁ、賠償金を支払う羽目になっても、私には関係ないんだけど…。
前の話はテンポが悪かったので、全文書き直しました。
宮廷から追放された聖女の回復魔法は最強でした。後から戻って来いと言われても今更遅いです
ダイナイ
ファンタジー
「お前が聖女だな、お前はいらないからクビだ」
宮廷に派遣されていた聖女メアリーは、お金の無駄だお前の代わりはいくらでもいるから、と宮廷を追放されてしまった。
聖国から王国に派遣されていた聖女は、この先どうしようか迷ってしまう。とりあえず、冒険者が集まる都市に行って仕事をしようと考えた。
しかし聖女は自分の回復魔法が異常であることを知らなかった。
冒険者都市に行った聖女は、自分の回復魔法が周囲に知られて大変なことになってしまう。
二度目の勇者は救わない
銀猫
ファンタジー
異世界に呼び出された勇者星谷瞬は死闘の果てに世界を救い、召喚した王国に裏切られ殺された。
しかし、殺されたはずの殺されたはずの星谷瞬は、何故か元の世界の自室で目が覚める。
それから一年。人を信じられなくなり、クラスから浮いていた瞬はクラスメイトごと異世界に飛ばされる。飛ばされた先は、かつて瞬が救った200年後の世界だった。
復讐相手もいない世界で思わぬ二度目を得た瞬は、この世界で何を見て何を成すのか?
昔なろうで投稿していたものになります。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる