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しおりを挟む内戦が終わり、拉致されていた者は全て元いた領地へと返された。
このまま、平和へと向かっていくと思われたのだが.......
「アキラ殿、本当に申し訳ない。」
内戦が終わり一週間が経った後、アルマッドにいきなり呼び出され顔を見合せたと同時に頭を下げられた。
「へ?なんのことでしょうか?」
「この国の王に万能薬の存在がバレてしまったのだ.......。」
内戦で死傷者が少なかったのはアキラの卸していた万能薬のおかげであった。
実際の死傷者は多かったものの万能薬を使うことで結果的に無傷で帰ってきたものが多かったのだ。
「それってまずいんですか?」
「それだけだったら、まだいいのだが王から「アキラ殿を連れてくるように」との王命が下ってしまったのだ。」
この国では王命を破ることすなわち死を意味するのだそうだ。
「わかりました、行きましょう。」
こうして、アキラは王都へと強制的に行くこととなった。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
「本日、アキラ殿を護衛させていただくキラーと申します。」
アキラを王都へ連れていくために付いた護衛はとても奇妙な男「キラー」だった。
「よろしくお願いします。」
「(なんかこの人、ちょっと不気味だな。)」
「ふふっ、今私のこと不気味と思いましたね。」
「?!?!」
「驚きましたか。これは私のスキル「予知」でございます。それでは、長話もなんですから細かいことは馬車の中で。」
こうして、馬車の中にアキラとキラー2人のみで乗ることとなった。
「(スキル図鑑、検索「予知」)」
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
「予知」
スキル評価︰SS
希少性︰SS
取得者︰30人(現在5人)
・自分の環境に影響する事が未来に起こる際に発動する。意図的に発動は出来ないが、自分や親しい者の死など生命に関わることには敏感に発動するため評価が高い。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
「(思ってることを読む力はこの「予知」にはないぞ!)」
「ほぉ、これはまたバレてしまいましたか。」
「(また心を読まれた?!)」
「はい、心の声が筒抜けですよ。」
「キラーさん、なんで嘘をついたのですか?」
アキラはキラーが「予知」によって心を読んだと嘘をついたことを問い詰めた。
「いや、失敬失敬。アキラ殿を試しただけですよ。私が守るに値する人かどうかをね。」
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