スーパー忍者・タカシの大冒険

Selfish

文字の大きさ
120 / 157

第120話: 王と女王、その名はアーデとランス

しおりを挟む
タカシたちは魔王ズールを倒すための手がかりを探る中、「アーデ王」と「女王ランス」の存在を知る。どうやらこの二人が、ズールを倒すための秘密を握っているらしい。

しかし、問題があった。

「アーデ王と女王ランスは、仲が悪すぎる。」

王宮へ向かう道のり

タカシたちはアーデ王の宮殿を目指す。途中、またしてもくだらない試練が立ちはだかった。

「アーデ王の王宮に入るには、彼の大好物である『ギョーザオブキング』を持ってこなければならない!」

「ギョーザオブキングってなんだよ!」
ユウジが絶叫するが、近くの村人が教えてくれた。

「それは、特製のギョーザじゃ!ただし、具材がめっちゃ厳しい。」

タカシたちは具材を集めるため、またもや町を奔走する。
• にんにくの涙(農場のにんにく畑で採取)
• キャベツの叫び(キャベツ畑で叫び声をあげると採れる)
• 豚肉のダンス(豚を踊らせないと取れない)

ユウジが必死にキャベツに向かって叫ぶ姿を見たポッチが一言。
「これが本当に忍者の仕事か?」

アーデ王のギョーザの試練

何とか具材を揃え、「ギョーザオブキング」を完成させたタカシたちはアーデ王の元にたどり着いた。アーデ王は立派な冠をかぶり、どこか威厳のある姿だったが――

「ギョーザ、早く!」

ギョーザを目の前にした途端、王としての品位はどこかに消え、食い意地の張った中年男性にしか見えなかった。タカシたちがギョーザを差し出すと、王は大喜びでそれを平らげた。

「うむ!これぞギョーザオブキング!お前たち、話を聞いてやろう!」

「ズールを倒す方法を教えてください!」
タカシが尋ねると、アーデ王は真剣な表情に戻った。

「ズールを倒すには、女王ランスの力が必要だ。しかし、彼女とわしは――」

「犬猿の仲だ。」

女王ランスとの出会い

次にタカシたちは女王ランスの住む城へ向かう。彼女の城は「ランスローズ城」と呼ばれ、見た目は豪華だが、中には不思議なルールがあった。
• 城に入るには、薔薇のダンスを披露しなければならない。

「これ、完全にふざけてるだろ!」
ユウジがツッコむ中、タカシが意外な才能を発揮。見事なダンスで女王ランスの心を掴んだ。

「素晴らしい!あなたたち、何を求めてここへ?」
女王ランスは美しいが、どこか抜けた性格だった。

「ズールを倒す方法を教えてください!」
タカシがお願いすると、ランスは神妙な顔になった。

「それは無理よ。アーデ王と協力しなければ。」

「じゃあ協力してください!」

「できないわ。」
女王はキッパリと答えた。

「なぜだ!」
タカシが叫ぶと、ランスは恥ずかしそうに言った。

「だって……アーデ王が私の作った料理を『まずい』と言ったから!」

仲直り作戦

タカシたちは、アーデ王と女王ランスを仲直りさせることにした。まずは女王がアーデ王に作る料理を改良することに。

「これじゃただの焦げたパンじゃねえか!」
ユウジが見た女王の料理は、予想以上にひどかった。

「これは忍者の修行だと思って頑張ろう!」
タカシは励ましつつ、なんとか女王に料理を教えた。そして完成したのは――

「愛のギョーザオブクイーン」

女王ランスがこれを持ってアーデ王の元へ行くと――

「これは……うまい!これがランスの本気か!」

二人はついに和解した。

ズールを倒す鍵

和解したアーデ王と女王ランスは、タカシたちにズールを倒す秘密を教えた。

「ズールの弱点は、**『笑い』だ。奴は笑いに耐えられない。」

「つまり、ズールを倒すには面白いことをしろと?」
タカシが確認すると、王と女王は頷いた。

「その通り。お前たちがズールを笑わせれば、奴は力を失う。」

「よし、次はズールを笑わせる修行だな!」
タカシが拳を握る中、ユウジは呆れ顔で言った。

「笑わせるって、どうやってだよ……?」
しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件

美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…? 最新章の第五章も夕方18時に更新予定です! ☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。 ※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます! ※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。 ※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!

旧校舎の地下室

守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。

おいでよ!死にゲーの森~異世界転生したら地獄のような死にゲーファンタジー世界だったが俺のステータスとスキルだけがスローライフゲーム仕様

あけちともあき
ファンタジー
上澄タマルは過労死した。 死に際にスローライフを夢見た彼が目覚めた時、そこはファンタジー世界だった。 「異世界転生……!? 俺のスローライフの夢が叶うのか!」 だが、その世界はダークファンタジーばりばり。 人々が争い、魔が跳梁跋扈し、天はかき曇り地は荒れ果て、死と滅びがすぐ隣りにあるような地獄だった。 こんな世界でタマルが手にしたスキルは、スローライフ。 あらゆる環境でスローライフを敢行するためのスキルである。 ダンジョンを採掘して素材を得、毒沼を干拓して畑にし、モンスターを捕獲して飼いならす。 死にゲー世界よ、これがほんわかスローライフの力だ! タマルを異世界に呼び込んだ謎の神ヌキチータ。 様々な道具を売ってくれ、何でも買い取ってくれる怪しい双子の魔人が経営する店。 世界の異形をコレクションし、タマルのゲットしたモンスターやアイテムたちを寄付できる博物館。 地獄のような世界をスローライフで侵食しながら、タマルのドキドキワクワクの日常が始まる。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

冤罪で辺境に幽閉された第4王子

satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。 「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。 辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。

彼の言いなりになってしまう私

守 秀斗
恋愛
マンションで同棲している山野井恭子(26才)と辻村弘(26才)。でも、最近、恭子は弘がやたら過激な行為をしてくると感じているのだが……。

嵌められたオッサン冒険者、Sランクモンスター(幼体)に懐かれたので、その力で復讐しようと思います

ゆさま
ファンタジー
ベテランオッサン冒険者が、美少女パーティーにオヤジ狩りの標的にされてしまった。生死の境をさまよっていたら、Sランクモンスターに懐かれて……。 懐いたモンスターが成長し、美女に擬態できるようになって迫ってきます。どうするオッサン!?

処理中です...