スーパー忍者・タカシの大冒険

第133話: モッサンのモサモサ魔法

タカシたちはモッサンから魔法を授かるため、謎の儀式に挑むこととなった。しかし目の前のモッサンは、どう見てもただの毛深いおじさんだ。

「モッサン、俺たちに本当に魔法をくれるのか？」とタカシが疑問を投げかける。
「もちろんだとも！ただし、そのためには“モサモサの儀”を行う必要がある。」とモッサンは得意げに胸を張る。

「モサモサの儀って何だよ？」とユウジがツッコむ。

モサモサの儀: 奇妙な準備

儀式の開始にあたり、モッサンは三人にモサモサした毛布を配った。
「これを全身に巻き付けて、自分が“モサモサ”であることを受け入れるのだ。」

「いや、これただの毛布じゃん！」とポッチが叫ぶ。
「そう思うだろう？でもな、この毛布は特別だ。モッサンブランドだぞ。」

「モッサンブランドって何だよ！怪しさしかないじゃん！」

文句を言いながらも毛布を巻き付ける一行。しかし、毛布を巻くと妙に温かく、心地よい気分になってくる。

モッサンの指導: モサモサダンス

「次に“モサモサダンス”を踊るのだ。」とモッサンが言う。

「なんで踊らなきゃいけないんだよ！」とタカシが不満を口にするが、モッサンはニヤリと笑った。
「踊らないと、魔法は授けられない。」

モッサンが見本を見せると、全身の毛をぶるぶると震わせながら、謎のリズムでステップを踏み始めた。
「モサモサ！モサモサ！モーサモーサ！」

「なんだそのダンス！」とユウジが大爆笑。
「これがモサモサダンスだ。心を解き放ち、全身を揺らせ！」

仕方なく三人も踊り始めたが、どうにも格好がつかない。ポッチは転び、タカシはステップを間違え、ユウジは踊りながら毛布が絡まって動けなくなっていた。

モサモサの魔法発動

散々なダンスが終わると、モッサンが満足げに頷いた。
「よし、よし。お前たち、なかなかモサモサしている。」

「いや、全然モサモサしてないけど…」とタカシが呟くが、モッサンは手をかざし始めた。

「いざ、モサモサの力を解き放たん！」

モッサンが大声で叫ぶと、突然毛布から光が放たれ、タカシたちの体にエネルギーが流れ込む感覚がした。

「これがモサモサの力だ！」

それぞれのモサモサ魔法

タカシたちには、それぞれ異なる魔法が授けられた。
1. タカシの魔法: モサモサバリア
　髪の毛や毛布を利用して作る防御壁。敵の攻撃を毛で弾き返すが、見た目がやたらフサフサしていて笑われる。
2. ユウジの魔法: モサモサブーメラン
　モサモサした毛布を投げるとブーメランのように戻ってくる攻撃魔法。ただし、狙いが定まらない。
3. ポッチの魔法: モサモサトルネード
　毛布を回転させて竜巻を発生させる攻撃魔法。ポッチが巻き込まれて一緒に回ることが多い。

新たなる旅立ち

「これでお前たちは“モサモサの弟子”だ。さらなる試練を乗り越えれば、真のモサモサ使いとなれる。」とモッサンが告げる。

「いや、そもそもモサモサ使いになりたかったわけじゃないんだけど！」とタカシが抗議するが、モッサンは大声で笑った。
「細かいことを気にするな！さあ、行け！」

こうしてタカシたちは、モサモサしたまま新たなる冒険に旅立つこととなった。

果たしてこのモサモサ魔法が役に立つ日は来るのか？いや、来ない可能性のほうが高いかもしれない――。