スーパー忍者・タカシの大冒険

Selfish

文字の大きさ
146 / 157

第146話: カリビ・ハラミーンの第2の試練!「伝説のタレを作れ!」

しおりを挟む
なんとか呪われた肉「シャドウ・ミート」を完璧なミディアムレアに焼き上げたタカシとユウジ。焼かれたシャドウ・ミートは、最終的に「やるじゃねぇか…」と渋い声を残して消えた。

「やった!これで試練クリアだな!」タカシが満面の笑みを浮かべた。

だが、その瞬間、焼肉の神カリビ・ハラミーンが再び指を天に突き上げた。「愚か者ども!焼くだけでは焼肉は完成しない!焼肉の真髄、それは――タレだ!」

「タレ!?」ユウジが声を裏返した。「焼肉の試練にタレって必要なのかよ!」

「必要に決まっておる!」ハラミーンが威厳たっぷりに叫ぶ。「肉は焼き方で90%が決まる!だが、残りの10%はタレで決まる!これこそが焼肉の黄金比だ!」

「黄金比って、めっちゃ曖昧じゃん!」タカシが眉をひそめた。「それに、タレ作りって普通は調味料さえあれば――」

「黙れ!」ハラミーンがタカシを一喝。「この試練で使うタレの素材は、ただの調味料ではない!お前たちには、伝説のタレの材料を集めてもらう!」

「え、なんか嫌な予感しかしない…」ユウジがため息をつく。

試練その二: 伝説のタレの材料探し!

カリビ・ハラミーンが神の杖を振るうと、空中に巨大なスクリーンが現れた。そこには「伝説のタレ」に必要な3つの材料が映し出される。
1. 涙する玉ねぎ
「この玉ねぎを切ると、どんな忍者でも号泣する!しかし、涙を一滴でも落とせば即不合格だ!」
2. 踊るにんにく
「このにんにくは、タレに入れようとすると踊り狂う。捕まえるのは至難の業!」
3. 歌うレモン
「このレモンは触れられると『君が代』を熱唱するが、歌い終わるまでに絞らねばならない!」

「なんで全部ひと癖あるんだよ!」ユウジが叫んだ。

「お前ら、これを完璧に集めてタレを完成させろ!ただし、制限時間は1時間だ!」ハラミーンがタイマーをセットする。

「ちょ、ちょっと待って、1時間って短すぎるでしょ!」タカシが抗議するも、ハラミーンは聞く耳を持たない。

涙する玉ねぎとの戦い

まず二人が向かったのは、試練の場に突如現れた謎の畑。「涙する玉ねぎ」が無数に転がっているが、近づくだけで目が痛くなり、自然と涙がこぼれそうになる。

「ユウジ、これお前が行けよ。オレ、涙もろいんだよ!」タカシが後ろに下がる。

「オレだって泣きたくないんだよ!なんだよこの試練!」ユウジは文句を言いながら、玉ねぎに近づく。だが、包丁を入れた瞬間――

「わーーーーーっ!」ユウジが玉ねぎを放り投げた。「目がっ!目があああ!めっちゃ染みる!」

「お前、そんな漫画みたいな反応ある!?」タカシが爆笑しながらも、自分の目を守るためにゴーグルを装着。「仕方ない、オレがやる!」

ゴーグル越しに玉ねぎを切り始めたタカシだが、涙する玉ねぎは切られるたびに悲鳴を上げた。

「うぅ…オレだって切られたくないんだよ…!」玉ねぎがつぶやくたび、タカシの心が揺らぐ。

「なんで玉ねぎに罪悪感持たされなきゃいけないんだよ!」と叫びつつも、なんとか涙をこらえて玉ねぎを切り終えることに成功。

踊るにんにくとの対決

次は「踊るにんにく」。試練の場に現れた小さなステージの上で、数個のにんにくがディスコ音楽に合わせて踊っている。

「なんだこれ…」ユウジは目を疑った。「にんにくが完璧にブレイクダンスしてる…!」

「ユウジ、これお前の得意分野だろ!」タカシがにんにくを捕まえるよう促す。

「得意分野ってなんだよ!オレ、ダンサーじゃないんだけど!」ユウジがにんにくを掴もうとするが、にんにくは素早くバク転でかわす。

「おっと、タッチはさせねぇぜ!」にんにくが挑発的に言った。

「なんだこいつ、口まで達者なのかよ!」タカシも加勢しようとするが、にんにくは二人を翻弄し続ける。

最終的に、タカシとユウジはにんにくを捕まえるために踊りで対抗することに。二人が懸命にぎこちないブレイクダンスを披露すると――

「お前ら、意外とノリいいじゃん!」にんにくが感心して捕獲に成功した。

歌うレモンとの最後の試練

最後は「歌うレモン」。目の前に現れたレモンを触ると、いきなり澄んだテノールで「君が代」を歌い始めた。

「おい、思った以上に真面目な曲を歌うな!」タカシが焦る。

「これ絞るタイミング難しすぎだろ!」ユウジが叫びつつ、レモンを握りしめる。

だが、レモンは歌声を高めながらこう叫んだ。「私が歌い終わる前に絞れなければ、お前らの手は一生レモンの香りだぞ!」

「それ、そんなに困らないんだけど!」二人は必死にツッコミながらも、タイミングを見計らい、見事レモンを絞りきる。

ついに完成!伝説のタレ

すべての材料を揃えた二人は、タレを作る鍋にそれを投入した。鍋の中でぐつぐつと煮え立つタレが、次第に黄金色に輝きだす。

「やった!伝説のタレ完成だ!」タカシが喜びの声を上げた。

「よくやった、愚か者ども!」カリビ・ハラミーンが現れ、完成したタレをひと舐め。「これぞ究極の焼肉タレ!次なる試練へ進むがよい!」

果たして、二人はさらに厳しい試練を乗り越えられるのか!?次回、「焼肉の神、さらに暴走!」
しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

おいでよ!死にゲーの森~異世界転生したら地獄のような死にゲーファンタジー世界だったが俺のステータスとスキルだけがスローライフゲーム仕様

あけちともあき
ファンタジー
上澄タマルは過労死した。 死に際にスローライフを夢見た彼が目覚めた時、そこはファンタジー世界だった。 「異世界転生……!? 俺のスローライフの夢が叶うのか!」 だが、その世界はダークファンタジーばりばり。 人々が争い、魔が跳梁跋扈し、天はかき曇り地は荒れ果て、死と滅びがすぐ隣りにあるような地獄だった。 こんな世界でタマルが手にしたスキルは、スローライフ。 あらゆる環境でスローライフを敢行するためのスキルである。 ダンジョンを採掘して素材を得、毒沼を干拓して畑にし、モンスターを捕獲して飼いならす。 死にゲー世界よ、これがほんわかスローライフの力だ! タマルを異世界に呼び込んだ謎の神ヌキチータ。 様々な道具を売ってくれ、何でも買い取ってくれる怪しい双子の魔人が経営する店。 世界の異形をコレクションし、タマルのゲットしたモンスターやアイテムたちを寄付できる博物館。 地獄のような世界をスローライフで侵食しながら、タマルのドキドキワクワクの日常が始まる。

男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件

美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…? 最新章の第五章も夕方18時に更新予定です! ☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。 ※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます! ※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。 ※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!

旧校舎の地下室

守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

冤罪で辺境に幽閉された第4王子

satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。 「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。 辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。

彼の言いなりになってしまう私

守 秀斗
恋愛
マンションで同棲している山野井恭子(26才)と辻村弘(26才)。でも、最近、恭子は弘がやたら過激な行為をしてくると感じているのだが……。

嵌められたオッサン冒険者、Sランクモンスター(幼体)に懐かれたので、その力で復讐しようと思います

ゆさま
ファンタジー
ベテランオッサン冒険者が、美少女パーティーにオヤジ狩りの標的にされてしまった。生死の境をさまよっていたら、Sランクモンスターに懐かれて……。 懐いたモンスターが成長し、美女に擬態できるようになって迫ってきます。どうするオッサン!?

処理中です...