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ナーバン様のお部屋で (1)
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ナーバン様の私室のソファに腰をかけて‥と言いたいが、今は猫なのでおすわりをしている。
ナーバン様はソファの前に膝をついて私を見ている。
近すぎですよ‥
ジッと猫である私を無言で見つめるナーバン様。
私も見つめ返す。
こんなに視線を合わせたのは初めてだ。
まぁ、私は猫で、サーチェだと思ってないだろうけど。
「やっぱりサーチェ嬢と瞳や髪の色が同じだ。」
サーチェという名が出てきてドキリとする。
バレた?
そう思ったのは一瞬だけですぐに違う事がわかる。
ウットリと私を見つめている。
人間の時の私は常に睨みつけられていた。
こんな表情を初めてみて戸惑いが隠せない。
えっと‥
この顔は何?
ナーバン様、猫ですよ?
その顔は恋人にでもしてください。
ナーバン様は私に手を伸ばした。
私を抱き上げ、ギューと抱きしめる。
猫好きなの?
それだけなら何で私の名前が出てくるの?
何でそんな目で見るの?
意味がわからないナーバン様の表情と行動に混乱する。
そのままナーバン様は猫である私の体に顔をすり寄せ、全身にチュッチュッとキスを落とす。
えっ‥何?
何が起こっているの?
私は呆然としており、されるがままだ。
猫好きの友達も「可愛い」と言って猫の体にチュウしていた。
猫好きのする行動なのだろうと自分に言い聞かせる。
一通り全身にキスすると今度は私の口にもキスをした。
私は今、猫なのだ。
チュウは猫好きがする行動だ。
それでも!
あぁ、私のファーストキスがこの上司って‥
あぁぁぁぁ!!!
しかも全身にキスされた!
人間なら裸だ!
想像すると倒れそうなくらい恥ずかしい!
ショックを隠せない。
「ニャー!!!」
叫び声にならない叫び声。
「お前は可愛いな。サーチェ嬢とよく似ている。」
可愛い?
また、私の名前が出てきた!
何で??
「サーチェ嬢と1週間会えないなんてな。神様がそんな私にお前をよこしてくれたんだろうか」
いつもの鋭い目ではなく、寂しそうに言った。
女の私に会わなくて、せいせいしているの間違いじゃなくて?
私ならナーバン様に1週間会えなければ、嬉しくてたまらない。
「なぁ、サーチェ嬢はどうして異動したいのだと思う?」
胸の中にいる私を撫でながら話しかけてくる。
異動届けを出したのがバレている。
っか人事部、異動させないのに上司にチクるとかどういうつもり?
仕事やりにくくなるよ、確実に!
人事部の長の顔を思い浮かべながら今度文句言ってやろうと思った。
「人事部が異動の承認を求めてきたから思わず拒否したけど、サーチェ嬢にバレたら嫌われるか?」
ナーバン様が落ち込んでいるのがわかる。
待って‥
異動届け受理されていたの?
それをこの人が断った?
異動の際には、重要案件を抱えている場合もあるため、必ず上司へ確認が入る。
私の場合、そんな案件を抱えていないし、別に抜けても困らないはずだ。
どうして、そんな事‥
そして私に嫌われたくないなんて‥
人からどんな風に思われても気にしないタイプかと思ってたけど、実は違う?
でも、令嬢達には冷たく対応しているって聞いたけど。
掴みたかった弱み。
それを見つける前にキスされた事と知らなかった真実を知り、私の心は完全に折れていた。
ナーバン様はソファの前に膝をついて私を見ている。
近すぎですよ‥
ジッと猫である私を無言で見つめるナーバン様。
私も見つめ返す。
こんなに視線を合わせたのは初めてだ。
まぁ、私は猫で、サーチェだと思ってないだろうけど。
「やっぱりサーチェ嬢と瞳や髪の色が同じだ。」
サーチェという名が出てきてドキリとする。
バレた?
そう思ったのは一瞬だけですぐに違う事がわかる。
ウットリと私を見つめている。
人間の時の私は常に睨みつけられていた。
こんな表情を初めてみて戸惑いが隠せない。
えっと‥
この顔は何?
ナーバン様、猫ですよ?
その顔は恋人にでもしてください。
ナーバン様は私に手を伸ばした。
私を抱き上げ、ギューと抱きしめる。
猫好きなの?
それだけなら何で私の名前が出てくるの?
何でそんな目で見るの?
意味がわからないナーバン様の表情と行動に混乱する。
そのままナーバン様は猫である私の体に顔をすり寄せ、全身にチュッチュッとキスを落とす。
えっ‥何?
何が起こっているの?
私は呆然としており、されるがままだ。
猫好きの友達も「可愛い」と言って猫の体にチュウしていた。
猫好きのする行動なのだろうと自分に言い聞かせる。
一通り全身にキスすると今度は私の口にもキスをした。
私は今、猫なのだ。
チュウは猫好きがする行動だ。
それでも!
あぁ、私のファーストキスがこの上司って‥
あぁぁぁぁ!!!
しかも全身にキスされた!
人間なら裸だ!
想像すると倒れそうなくらい恥ずかしい!
ショックを隠せない。
「ニャー!!!」
叫び声にならない叫び声。
「お前は可愛いな。サーチェ嬢とよく似ている。」
可愛い?
また、私の名前が出てきた!
何で??
「サーチェ嬢と1週間会えないなんてな。神様がそんな私にお前をよこしてくれたんだろうか」
いつもの鋭い目ではなく、寂しそうに言った。
女の私に会わなくて、せいせいしているの間違いじゃなくて?
私ならナーバン様に1週間会えなければ、嬉しくてたまらない。
「なぁ、サーチェ嬢はどうして異動したいのだと思う?」
胸の中にいる私を撫でながら話しかけてくる。
異動届けを出したのがバレている。
っか人事部、異動させないのに上司にチクるとかどういうつもり?
仕事やりにくくなるよ、確実に!
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「人事部が異動の承認を求めてきたから思わず拒否したけど、サーチェ嬢にバレたら嫌われるか?」
ナーバン様が落ち込んでいるのがわかる。
待って‥
異動届け受理されていたの?
それをこの人が断った?
異動の際には、重要案件を抱えている場合もあるため、必ず上司へ確認が入る。
私の場合、そんな案件を抱えていないし、別に抜けても困らないはずだ。
どうして、そんな事‥
そして私に嫌われたくないなんて‥
人からどんな風に思われても気にしないタイプかと思ってたけど、実は違う?
でも、令嬢達には冷たく対応しているって聞いたけど。
掴みたかった弱み。
それを見つける前にキスされた事と知らなかった真実を知り、私の心は完全に折れていた。
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