サキュバス召喚!

白石華

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第五章

レイナとライラと、女の子になった俺の三人でデート(拷問器具紹介のみですが注意)

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「という訳で女の子の格好になった俺だが……フリフリの服に革ボンデージのボディスーツっぽい。
 トップスと脇にスリットの入ったタイトスカートか。そんでいつもの召喚士のローブと。
 身長にそんなに差はないんだけど、骨格の違いでちょっとぶかぶかだな。」

 俺はいつもより袖と肩が緩くなった召喚士のローブの裾を弄っている。

「はい。良く似合っておいでです、ご主人様。」

 俺の着替えた格好にレイナが俺を褒めるし嬉しそうだ。俺が女の子だとそんなに嬉しいのだろうか。

「ええ。かっわいいわよ~。ご主人様。」

 ライラも嬉しそうだ。

「これなら、この町で女の子が行きそうな場所でもみんなでワイワイ遊べますね。」
「あ、そういう方向性なの?」
「はいっ。まずは拷問博物館に行ってみましょう。」
「女の子……まあいいけど。」
「へー、面白そうね! 私も行きたい!」
「うん。いいけどね。二人がそんなにきゃぴぴゃぴしても俺、いいよ。」

 俺は二人に連れられて拷問器具の博物館に行くことにした。

 ・・・・・・。

「へー。入り口にアイアンメイデン。」
「本当に中がトゲだらけなんですね。」
「まあ、アイアンメイデンだからね。」

 俺たちは拷問博物館に行くと、拷問器具が配置され、歴史と用途が説明されたパネルを確認していく。

「これだけ血が出そうなら吸血鬼もニンゲンに変わって。
 国を治めて悪政か粛清の限りを尽くしたいんでしょうね。」
「まあ、吸血鬼が地上を支配したい理由ってそうだろうね。」

 ライラのコメントに俺が答える。それにしてものっけからこういうのでいいのか。

「こっちは拘束具に、腰と手首を固定するのと、何か拘束して逃げられなくなった人に。
 人体とか破壊しそうな器具の陳列。」
「ああ。詳しいコメントは避けよう。」

 なんかそういうのがあると思って貰いたい。

「ギロチンもありますね。」
「ギロチンだね。あとでっかい刃物もある。」

 斧とか断首刀も置いてあった。俺たちの世界だと冒険者がそのまんま振り回しているやつもいるし、慣れていると言えば慣れている。見慣れてくると段々、そういうものだと思えてくるから不思議で、俺はいつの間にか興味深く見ていた。博物館だから珍しい物とかおいてあれば、抵抗が無ければ見てしまうのだった。

「こっちはバイオリンだって。両手首と首を拘束するそうよ。」
「ああ。罪人をその格好のまま、放置するんだってね。」

 俺は当時の罪の裁き方を確認して、産まれたのが今の時代でよかったと思ったのだった。

「あ、こっちは焼きゴテ。」
「こっちは鉄の鳥かごに人を入れて、吊るしたり水に沈めたりするそうです。」
「へ~。」

 女の子ってこういうのでキャピキャピするのか。

「後は、鉄仮面ね。こういうのを被せて鍵を付けて、マヌケな格好で暫く過ごさせるんですって。
 今見ると道化師みたいでかっこいいのもあるわね。」
「へ~。」

 大体こんな感じで、博物館を一通り見た俺たちはその場を後にした。

 ・・・・・・。

「こっちはステンドグラス細工のお店か。」
「はい。ご主人様。立場上、私たちは教会には行けませんが。何にでもあるからいいですよね。」

 俺たちの街並みの看板は、鉄で加工された中世の街みたいなワイヤーアートと簡単な商売器具や働く人のシルエットを模した細工の付いた看板に、ステンドグラスの細工も付いていた。
 俺が入ったのはステンドグラス細工の店だが、ドアノブやフックなど、家材用具の子物も置かれてあった。
 
「へ~。俺も一応、召喚士だからそういう看板でも買っていこうかな。
 一応、美観が変わるから市役所に申請しないとなんだけど。」
「はい。どうぞ。」
「ついでだからこの、鳥かごみたいな形の箱も買っていこう。小物入れか何かになるかな。」
「へ~、いいじゃない。」

 ステンドグラスの店でも買い物を済ませ。さっきの殺伐としたところでキャピキャピしていたのを思うと、一気にまともになった。

 ・・・・・・。

「こっちは玩具屋さんか。」
「はい。全部、魔女の森から切って作った木で作られているそうです。」

 陳列されている玩具を見ているとレイナが説明してくれる。

「ねえねえ、ご主人様、これ、バランスの樹ですって!」
 
 ライラが不格好に並んでいる葉っぱの付いた樹の玩具を揺らして遊んでいる。細い、はっぱの玩具を差す穴の付いた幹の下が、ゆりかごみたいにゆらゆら揺れている玩具のようだ。

「へ~。そういう玩具もあるんだ。あ、こっちはパズル。これも定番だな。」

 鳥とか牛とか、そういう動物がパネルになって組み合わられせるようになっていて、名前も付いている。
 
「ご主人様、ここでは何を買われます?」
「どうせならみんなで遊べるゲームみたいなのがいいんじゃないかな。」
「それなら定番のチェスがいいんじゃない?」

 ライラがチェス盤とコマの付いた木材を差している。

「木材……チェス……それなら将棋ってないかな。」
「将棋もいいですよね。海外向けのお土産であるみたいですよ。こっちでも人気なんですって。
 根強いファンの人がこっちにもいるとか。」
「どうせなら盤で他にも遊べるのも買いましょう。」

 俺たちは平たくて持ち運びしやすい将棋盤とバランスの樹、ついでにガイスターやチェスのコマ、フォックスアンドグースのコマなど、将棋盤でも遊べる玩具のコマを買っていった。

 ・・・・・・。

「あ、甘いものがうまい。」
「ご主人様、こっちのパフェも、あ~ん。」
「あはは。あ~ん。あ、うまい。」
「ご主人様、私のも食べてください。あ~ん……。」
「うん。あ~ん。」

 モフモフ喫茶に戻ると、今はパフェのフェアをやっているらしく、アイスクリームとフルーツをライラとレイナに二人から口に運ばれる。

「いや~、女の子になると、甘いものがうまいって言うけど、本当なんだね。」

 例外はあるんだろうけど、俺は女の子の例に洩れず、甘いものがうまくなっていた。

「コーヒーも美味しいわよ。ご主人様、カプチーノも呑んだら?」
「あ。こっちもうまい。」

 俺はカプチーノを飲んだら、頭がさえるように効いたのを感じる。

「へ~。ご主人様も女の子が好きそうなことに目覚めてきたのかしら。」
「ああ。遊びまわってゲームで頭も回転させたから、そういうのが効くだけかもしれないよ。」
「ええ。でもね、ご主人様。楽しかったでしょ?」

 ライラが俺に尋ねてくる。

「ああ、そうだね。楽しかったし、レイナやライラと距離も親しくなれた気がするよ。」
「ええ。やっぱりこう……心理的距離って性別であるもんね。」
「そうだね……。俺はあんまりベタベタしすぎないようにって気を付けているのもあったけど。」

 親しき中にも男女関係なら礼儀が無いと、人としてアカン気がするからな。

「そういうのも……忘れて、無礼講をするのがきっと楽しいのよ。」

 ライラが言う。確かにそうかもしれないな。

「それじゃあ、ご主人様……おうちに戻りますか?」
「……そうだね。」

 一通り、遊んだところで。レイナの言葉で家に帰ることにした俺だった……。
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