桜の散る頃に

白石華

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青葉の茂る頃に

kaiki―回帰―

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「茂さん。ホノカ~。準備はいいかい?」

「茂さん、ホノカ。私はこっちで。」

「俺は、大丈夫です。」

「はい……神様、藤さん。」

 ベッドぐらいのサイズの平らでつるつるの岩に俺が胡坐をかくように座る姿勢で俺の口元には山の神様が、陰部の辺りには藤さんがいる。

「茂さんとホノカは別に手ほどきも要らなそうだし。
 私と藤さんは脇でちょいちょいするよ。」

「茂さん、ホノカ。私たちはちょいちょいするけど気にしないで。」

「さっき見せて貰った能力と俺のところでスタンバってる位置で。
 大体何するか予想は付きますが。」

「そうさね。茂さんの予想で大体あってると思うよ。というわけで私から。あ~ん。」

「むぐ……。」

 山の神様に唇を奪われ、また山の精を流し込まれる。

「ちゅるるっ。ちゅる……むちゅっ。むちゅっ。むちゅ……。れるっ、れりゅっ。ねりゅっ。」

「うぶぶ。うぶ……っ。」

 流し込まれるがまだ俺には爽やかな山の気が入ってくるという感覚のみで、俺には神通力が入った気配はない。

「神様の気が入った。ホノカ。私たちも。」

「はい。藤さん。ぷちゅっ、ぴちゅっ。」

「ん……れるっ。」

 藤さんとホノカちゃんで二人がかりで俺の肉棒を舐められている。藤さんも口に入れていない時は舌はごくごく、人間的な形をしていた。

「私は……こっち。」

「んっ、る……っ。」

 再び山の神様に山の精を流し込まれ、酔ったような頭と視界になってくる。

「ん……。茂さんのに山さんの味がするようになってきた。」

「はい……私も、霊威が貰えるように。」

 山さんの味って何だろう。俺も霊威を受け取って、ホノカちゃんに渡した方が効きがいいんだろうか。そしてこれは、山に行くようになると、しょっちゅう起こることになるんだろうか。

 どくんっ。

「う……っ。」

 俺の心臓が跳ねるように呼応してくる。山の神様から霊威を貰ったからなんだろうか。やはり神様だからか、ホノカちゃんの時とは違って自覚症状まで出てくるようだ。

「ふふ……茂さん。霊威はもうちょっと呑めるかな?」

「う、うう……ん。もうこのあたりで終わりにして貰っていいですか?
 心臓が破裂しそうなんですけど。」

「そうだね。最初だから茂さんの心臓が本当に弾けたら困るからね。」

 全くだ。山の神様は俺から顔を離すと、今度は首筋に唇を付け、にゅる……っと舌を這わせていく。滑らかな感触なのにざらりと俺の身体をなぞるようで、舐められたところが敏感になって、舐め続けられていく内に身体がひくついてくる。

「うっ、ううっ。うっ。」

 あたりに桜とヒノキの香りが漂ってきて、それはとてもいい匂いなのだが、嗅いでいる内に俺の頭が朦朧としてくる。

「茂さん、こっちもですよ。ちゅるっ。」

「茂樹さん……れるっ。」

「ぐううっ。」

 どうやら敏感になってきているのはホノカちゃんたちに舐められている肉棒もそうみたいで。薄い膜越しにぞりぞりと舌で舐められているような感覚がむず痒く伝わってくる。

「うっ、うううっ、あうっ。ぐ……うっ。」

 そうしている内にも山の神様に脇腹近くまで舐められてしまっていて、こっちはこっちで、舐められたところを性感帯にされていっているような気分であった。

「ふふ。ホノカ。してあげたらどうですか?」

「ん……ふぁい。んっ、ちゅ……ずちゅううううっ!」

 それはとても懐かしい気持ちと、捕食者に会ったような気の遠くなる感覚を俺に思い出させた。

「あっ、あああああっ!」

 俺は絶叫に近い声を出してホノカちゃんのバキュームフェラに吸い出されてしまった。

 びゅくんっ、ずびゅぶぶぶぶっ、びゅぶぶぶぶっ、びゅぐぶびゅびゅっ!

「ん……っ、ふあ……美味しい……っ。」

 ホノカちゃんはうっとりとした表情で俺の肉棒から出てくる樹液を呑み啜っていた。
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