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君と梔子が咲く頃に
リンリンの華麗なる転職
しおりを挟む「やったー! 本のフリマ市に来られた!」
「嬉しそうだねー、リン。」
「相変わらず本を見つけると生き生きしているな。」
朗読会をするようになってから数か月、経って。今日は朝から隣町のフリーマーケットに来られた俺たち……俺、リンリン、森さん(朗読会を俺たちに持ち掛けてくれたリンリンの友人)なのだが、リンリンのテンションがその場で駆け回ってしまいそうなぐらい、有頂天になってしまっている。
眺めているんだが、海外からの絵本や図鑑、雑誌、写真集、日本のそういうのと妖しい本まで置いてあって本好きにはたまらない内容となっていそうだ。
「ねえねえランラン。時間を決めて、各自、回りたいところに寄ってでいいかな?」
「いいぞー。時間は守れよ。」
「はーい! モリ―も行く?」
「うん、行く!」
リンリンと森さんは二人で行ってしまった。
「俺も回るか……と思ったけど、本の市以外にもクラフト(工芸品)とかも置いてあるのな。」
丁度、革製品が欲しかった俺は、そこから回ろうとしたが。
「おお。ワークショップもある。時間つぶしにやってみるか。」
俺は本ならリンリンが面白いのを買ってくれるだろうから、クラフトワークショップの方に参加してみる事にした。
・・・・・・。
「ただいまーランラン。」
「ごめんねー、選び出したら止まらなくなっちゃって。」
「いや、想像の範疇内。コスプレまでするとは思わなかったけど。」
その後、時間通りに帰ってきたリンリンと森さんだが、来た時と違うコスプレになって帰ってきた挙句。本以外にもクラフトまで買って帰ってきた様子だった。
クラフトコーナーの方でコスプレ衣装まで売っていたようで、更に着替えてコスプレまでしていたようだった。
「それでさ、ランラン。」
「なんだー?」
「華麗なる転職、決めちゃった! いい店があったんだけど、店員さん募集中だって!」
「オウ。」
リンリンが社会人になったら本と全然、関係ない所で次第に働くようになったなーと、思っていたら、朗読会を定期的に行うようになっただけじゃなくて。
「しかも本屋さん! 話聞いたら私もやりたくなっちゃって!」
「オーウ。」
本屋でまた、リンリンが働くようになったようだ。
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