Ms.BLUE

第2章

# 5.

   ピロン、ピロン

たてつづけに鳴るスマートフォン。

通知は全て、同じ内容のメッセージ。


「最近、学校こないけど大丈夫？
次くるときはレイナのサイン忘れないでね！」



              死のう



漠然とそう思った。

とっくに心は死んでいる。

生きている理由がない。

いるだけ酸素の無駄遣いだ。



玲菜が不眠に悩んだ時に買った睡眠薬。

あれはまだ引き出しに入っているはずだ。

果たして瓶はそこにあった。
使ってもらうのを待ってるみたい。

一刻も早く飲んであげたくて、その場で
たくさん飲みこんだ。

私は玲菜の部屋で死んだ。

                      

                       はずだった



死んだはずだったのに。

両手で拳を硬く握りしめる。

元気はない。


なんで、白い天井を眺めて寝ているの？
なんで、助かっちゃったの？
なんで、私は生きているの？


            「自殺はだめだ」

それはその人の死を
悲しむ人がいるからでしょう？

私が死んでも悲しむ人なんていないから。

だから、、



私を救命しようとする人がいるなんて

          素直に驚いた。