死にたい私はそれでも恋を知る

桜ゆっけ

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私の罪

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これは5歳の時だ。
お父様に連れられていつもお父様が仕事をしている王家の執務室に居た。まだ幼いダリアにとってはとてもつまらない場所だった。だから時々抜け出して城の中を探索したり、庭に出て咲き誇る花を見ていた。執務室とは違い時間がゆっくりと感じ、とても居心地が良くこの時間が大好きだった。

今日は運が悪かった。いつものように庭に出て歩いていたが、いつもとは違うルートをただ何も考えず歩いていた。
いつのまにか入り組んだところに入っていた。
誰かが泣いているような気がして、そちらの方に足を向けた。
王家の庭とは打って変わって質素な花達が咲き乱れている場所に出た。どこか懐かしいような感じがして心を穏やかにさせてくれる、そんな気がした。

大きな木がぽつんと立っていた。その大きな木の下に、膝に顔を埋めながら座っている、ダリアと同い年ぐらいに見える男の子が居た。遠くからでもわかる綺麗なブロンドヘアの男の子だった。

ダリアはそっと男の子に近づいた。男の子は声を押し殺しながら肩を震わせていた。
「ねぇ、どうして泣いているの?」
ダリアが男の子の前にしゃがみ込み優しく聞いた。男の子は顔を上げた。
「泣いてないし。」
強がった口調で言っていたが、翡翠色の目には涙が浮かんでいる。

ダリアはそれ以上は何も言わず、男の子の横に座った。
「なぜ横に座る」
男の子はダリアを睨みながら強めに言った。
「だって君が寂しそうで悲しそうな顔をしていたから」
それ以上はお互い話さず、ただゆっくりと時間が過ぎるのを待っていた。

後でダリアのお父様に怒られたのは秘密だ。


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