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7)西園寺義空
しおりを挟む怪しげな行動を起こすカリンとミコトを追って、最も奥にある境内社へやって来たオレ。しばらく息を潜めて様子を窺うことに。
(啓子じゃないのか?)
(祥子でしたよ、お大師様。ちゃんと気の色で判別しています)
(ふぉっ、ふぉっ、ふぉっ。ま、どっちでも同じじゃ。それでナナミ様の様子はどうじゃ?)
二人は祠の後ろにオレが隠れていることなど微塵も気付いていないらしく、こちらに背を向けて語り合っていた。
チャンスを見計らい、祠の横手から回り込んで二人の背後から声を掛ける。
「七海神社とナナミって、なにか関係あんのか?」
(ダレじゃ!)
カリンは赤い袴を翻して跳ね立ち、ミコトはピョコンと小さなアクションで振り返った。
(お主っ! 剣豪)
(けんご…………)
そこにいたのは間違いなく、ミコトとカリンだった。
マコトの部屋でお茶を淹れてくれた時のままの服装だ。水玉のワンピースに黄色いカーディガンを羽織っている。
だが凝然として固まるその表情は幼女のそれではない。大人びた雰囲気を滲ませてオレを睨んでいた。
「ミコト……………」
異様な光景に身も竦(すく)むところだが、このまま無意味に逃げ出しては、カリンや、ましてミコトの前に怖くて顔を出すことができなくなる。
「けんごぉ。後ろに隠れるなんてマナー違反だよ」
「なにがマナー違反だ。オレはこうして手を合わせながら祠を巡っていただけだ」
(祠の後ろから参拝とは………いやはや。おかしな奴じゃのぅ)
「お、お大師様……まずいですよ」
(もうよい、花梨。潮時じゃ)
オレは生唾を飲み込んでミコトの顔を窺う。薄暗い照明に妖しく照り返す幼女の滑々した頬は一切動くことは無く、妖しく光った瞳がオレを見つめ返していた。
「お、お……オマエ…………ミコトじゃねえな」
人より度胸があると自負するオレだが、さすがに声が震えていた。
(義空と呼んでくれ)
「ぬあっ!」
オレは驚愕に打ちのめされ、カリンは誤魔化そうとする様子も無く黙視している。
やっと気付いた。
「……声を出してない」
ミコトの可愛らしい唇は一文字に閉じられたままで、ピクリとも動いていない。
「この時代の言葉に直すとテレパスって言うのよ」
沈黙していたカリンが口を開いた。
この時代?
「オマエら、この時代の人間じゃないのか。いやそれとも人間でもないのか?」
背中の暗闇がやけに怖く感じる。さっきから背筋に冷たいモノが何度も走っていた。
「へんなこと言わないでよ。あんたと同じ人間だよ」
(器はそうじゃ)
「うつわ?」
(お大師様……。まだ言わないほうが………)
「カリン。口が動いていないようだが、どういうわけかオレには筒抜けだぜ」
「あ……」
「ようするに、オマエもテレパスだということだな」
流麗な睫毛を上下させるだけで何も言わなかったが、それは肯定したと思っていい。
ミコトはいつもと変わらぬ可愛らしい動作で、ゆっくりと石の階段に腰を掛け、
(剣豪。恐れることは無い。我々はお主の味方じゃ)
「そうでなきゃ、オレは恐怖に勝てず、ここでひと暴れしてんぜ」
「感情剥き出しだもんね。あんた、修行が足りないよ」
「うっせーな。お前に言われたくないワ」
カリンも石段に腰を落とし、オレは二人の前で仁王立ちだ。
「さて……お大師様。何から説明します?」
やけに礼儀正しくミコトに尋ねるカリンへ、急いで割り込む。
「ちょーっと待ってくれ。こっちにも質問させてくれ。この子はどうしちゃったんだ」
すると唐突にミコトが口を開いた。
「どうもなっとらんワ」
「どわぁっ!」
心臓が喉から飛び出そうになった。ミコトの黄色い声で、そのジジイ口調はとてもおかしい。
「よく聞くんじゃ、剣豪。簡単にテレパスと言うが、わしらのは訓練の賜物。精神コミュニケーションと呼ばれるもので、一般人には聞こえることは無い」
「普通はね……」と付け足すカリン。
「オレはそんな訓練してないぜ。剣道してりゃできるのか?」
「まさか、できないよ」
「お主が我々の精神コミュニケーションを訓練も無しで聞き取れるということは………生まれ持ったものじゃ」
「そんなバカな。生まれてからこんな経験は初めてだぜ」
「当たり前じゃろ。精神コミュニケーションができる者などほとんどいないワ」
「わぁぁ。ごちゃごちゃ言うな。混乱してきた。ミコトはいくつなんだ?」
「いくつとは、どういう意味じゃ?」
「そんな口調やめてくれ。オレの知っているミコトは五才だ……よな。それともジジイか?」
「ジジイとは失礼な。わしゃ、まだ七十五じゃ!」
幼女のままの声なのでアニメみたいにしか聞こえないが、表情が超リアルだった。
五才の子がそこまで真に迫った演技を出来るわけも無い。そんなことになったら、幼稚園のクリスマス会でアカデミー賞並みの舞台が繰り広げられることになる。
「頼む。もしミコトに憑りついているのなら、オレが代わりに体を進呈する。だからその子から離れてくれ………」
切実な願いはそれだけだ。
「わしゃ、妖怪でも悪魔でもないワ。それからな、」
小さな人差し指でオレを示し、
「男のボディは基本嫌いじゃ」
このやろ。スケベジジイめ。
「あのね。けんご……」
「剣豪だ!」
巫女さん美人コンテストに出場すれば、おそらくトップクラスに選ばれるであろう整った面立ちに柔和な笑みを浮かべるカリン。
「剣豪……。ミコトちゃんの精神は………そうね。簡単に言うと眠ってんの。そのあいだ、ちょっとお大師様がオーバーライド……うーんとね。ちょっと身体をお借りしているだけなのよ」
言葉を選び選び説明するものの、意味不明の単語のほうが多くて、結局、何を解説したのか解らない。
「お前ら宇宙人? 地球を侵略しに来たんか?」
「あんた度胸はあるけど、そっち方面に関しては中学生以下ね」
「うっせーよ」
「花梨、これ以上のんびりしておるとママさんが心配して探しに来る」
ミコトの口から『ママ』と出るのはしょっちゅう聞くが、でも神社の子が『ママ』は無いだろ、とオレは何度もマコトに訴えていたが、アイツは笑うだけ……、って、そんな説明している場合ではない。
つまり──。
ジジイ口調で、ママさんと言うな!
「ママさんだからママさんじゃ。何が悪い。そんなことより、もうよい、はっきり言ってやれ、花梨」
「お……おぅ。はっきりさせてくれ。インベーダーではないと言うことをな」
カリンは艶々の頬をプクリと膨らませ、
「あのね。小学生みたいなこと言わないでよ。あたしたちはタイムリーパーなの」
カリンの言葉に賛同の目線を振るミコト──のようなジジイは、純真無垢な光りを灯したミコト自身の黒い瞳を数度瞬かせた。
きしょいぜ。まったく………。
「リーパーって………そう言えばいつだったか、山高帽のオッサンも言っていたな」
「東条源三郎です。お大師様」とカリン。
「ふむ。怯懦(きょうだ)することもあるまい。三上姉妹が出てきておるからのぉ」
「おい。オマエラで勝手に話を進めるな。それならあのバス停にたむろしていた連中はお前らの仲間か!」
「そんなに息巻くな。ケンゴ」
「剣豪だ!」
「オマエの見た連中は別グループじゃ。わしらとは対立しとる」
「マコトが言ってたぞ。タイムトラベルは不可能だと」
「ふむ。リーパーがどういうモノかと言うことは知っとるのか」
「ああ。マコトの言うことは信じる」
そう。オレより頭脳明晰の奴は尊敬に値する。
「ふむ。あの子は賢くてナイーブじゃからな」
「当たり前だ。オマエの兄貴だからな……………。え? 兄貴だよな?」
なんだかよく解らなくなってきた。
マコトはずっとミコトの兄貴だと思っていたのに。
「よいかケンゴ。今から話すことをマコトに伝えるのではないぞ。頭の切れる奴は、案外もろい。自ら命を絶つやも知れん」
「おいおい。自分の兄貴をケチョンケチョンに言うヤツだな」
「わしの兄貴ではないワ!」
「お……お大師様。いまは関係ないかと」
カリンにたしなめられて、ミコトは小さな唇のあいだから赤い舌をちょこっと出し、
「マコトには凶相が出ておる」
ほっそりした肩をすくめて、その幼気(いたいけ)な仕草にこれっぽっちも似合わない言葉を綴った。
「そんなことを言いにわざわざ月世界から来たんか? マコトの凶相はクラス中の誰もが知ってんぜ」
「なんで月になるのよ?」
「いや。オマエの衣装を見てたら、つい出ちゃった」
「ガキね………」
「二人ともくだらんことで言い合うな!」
いがみ合うオレとカリンをミコトの小さな手が引き裂き、
「よいか。我々は時間を飛べる。じゃから未来の事も過去の事もすべて知っておる。マコトは未来を変えてしまうのじゃ」
「ウソ吐け!」
「あーーダメだ、ひと言で片付けちゃったよ、このバカ」
カリンは溜め息を落し、ミコトは腕を組む。
「ふむ。頑固じゃのう、コイツ………」
「このやろ。諦めんな!」
「お主らの知っておる物理学ではタイムトラベルはできない。それは正しい」
「オレの知っている物理の授業ではパソコンも完成しないぜ」
持っていたノートパソコンを差し出してやる。
「それなーに?」
「パソコンだよ」
「ぱそこん?」
「おほ、カリンもオレの仲間か。うんうん、巫女には必要ないものな。よしよし」
「な、なによ気持ち悪い。アタマ撫でないでくれる」
とか言うカリンだったが、抗う気は無いようで、オレの頬に顔を近づけ、持っていたノートパソコンを見て鼻で笑う。
「なーんだ。ノイマン計算機じゃん。あは、まだそんなの大事にしてんだ」
「知ったかすんな」
「あたしらはキュービットだもん。知ってる?」
「知ってるぜ。キューピーさんだろ。ミコトのおもちゃね。ふんふん。そーか、そーか」
「ジジくさ」
呆れたふうにカリンはそう言い捨てると、ぷいとあらぬ方向へ目線を飛ばした。
「……………………」
ちょっとカリンと会話が食い違っていた気がするが。まいっか。
「滑稽じゃのう。お主……」
ミコトは大仰に肩を落として吐息する。
「お主と喋っておると時間がいくらあっても足りん………」
「すんませんね」
「とにかくこれだけは肝に据えておけ」
「な、何だよ。ミコトからそんな厳しい言い方されたら、ちょっとビビるじゃないか」
「シャラープっ!」
「え、英語もできるの、ジイさん?」
ミコトは無視して言い張る。
「わしの名は西園寺義空(さいおんじ・ぎくう)。そしてこの者は花園花梨(はなぞの・かりん)。時間の流れに逆らえる意識を持った超能力者。タイムリーパーじゃ」
それからカリンが継いで言う。
「物体は時間を飛ぶ事はできないけど、あたしたちの精神波は時空を飛んで、その時代に存在する人間の意識に宿ることができるの」
巫女装束の体をオレの前でくるりと旋回させると、
「ほらね。このナイスなボディは借りものなのよ」
「自分でナイスって言うな…………」
となると……………。
「ほんとうのオマエの体はどこにあるんだよ?」
「西暦1560年よ」
「いつだよ………」
物理だけでなく、日本史もいまいちなのだ。わるかったね。
「室町時代末期じゃ」
義空はミコトの小さな手をプルプルと振り、
「わしゃ違うぞ。わしは西暦2296年が生まれ年じゃ」
未来人じゃん。
それが、義空?
それが『わし』?
ども納得できん。
首を捻るオレに、義空は言う。
「よく聞け、剣豪。何度も言うが、わしらの精神波は時間の移動ができるんじゃ」
「あいにく、まだ物理で習ってないもんでな……知らん」
投げ捨てるように言うオレをひと睨みして続ける五才の幼女。
「時空をすり抜ける精神とは、己の影なんじゃ。つまり三次元の物体が二次元に投影するのと同じで、別の時間域から影を落としているだけじゃ」
「…………………………」
マコトならなんか言い返すだろうが、オレには無理だ。アタマん中が真っ白さ。
「まぁ。わしと花梨は六波羅蜜の成果じゃが、中には生まれ持ってそれが可能なほどに精神力が研ぎ澄まされた者がおる………自身では気付かずにな」
意味ありげにオレを見つめるミコトの目は、いつもと何ら変わらぬ無色の光を揺らがしていた。
「どこに自分の本当のボディがあろうが、時間を飛んだすぐ後に戻れば、跳躍中に要した時間は限りなくゼロになるんじゃ」
義空と名乗ったミコトは──あぁ、実にややこしい──じっとオレの顔色を探り、
「飛んだ先で一人分の人生を送ろうとな。経過時間は一秒にも満たんのじゃ」
「そりゃそうだな」
竹刀で叩かれ続けたオレの頭でも理解できる。それが本当なら、永遠の命を持てると言ってもいい。
ジジイはオレの考えを察したようで、
「わしゃ。これで八度目の人生を送っておる」
「そうよ。エライお坊さんなんだから。これからは義空様か、お大師様って呼ぶのよ」
神社の子がお坊さんっ……てか?
「…………………………………」
しばらく二人を凝視。それからこう言ってやった。
「オマエはマコトの妹だ。それからオマエは巫女の修行に来たカリンだ」
ミコトは小さくて華奢な肩の力を抜き、諦めムード全開の素振りで立ち上がった。
「ほんに頑固じゃな。まーよい。そのうち解るじゃろ……………」
寸刻の間を持って、
「カリンちゃーん。おなかへったぁ」
幼げな口調に戻った。
「ほんとだね。ママさん心配するといけないからおうち入ろうか」
カリンは茫然と立ち尽くすオレを見捨てて、ミコトの手を引いて本殿のほうへと進みだし、年端のいかないミコトは半身を振り返らせてモミジのような手のひらを振る。
「ケンゴちゃーん。早くおかえりくらさい。またあしたあそびましょう」
「…………………………………」
たぶん遊ばれるのはオレのほうだと思う。
☆ ☆ ☆
仕事から帰って来た母さんが、忙しなく夕食を作ってくれるあいだに風呂に入る。これが自宅に戻ったオレの時間の流れなのだが、今日は頭の中が真っ白けだった。
夕食もそこそこに、立とうとするオレの様子を心配する母さんに、疲れただけと告げて、自分の部屋に入ったのが午後八時三十五分。いつもならこの辺りで、睡魔が襲ってくるのだが、目は冴えたまま。
机の上に置かれたノートパソコンが視界から離れず、頭の中ではカリンと義空の声がこだましていた。
タイムトラベルは不可能だとマコトが言う。飛んだ時代の同じ場所に地球があるとは限らないからだと。確かにその説は納得だ。
だが意識だけが時間を飛び、そこの時代に住んでいる人に宿れば、地球云々は問題にならない。だがそうなると宿られた人は大迷惑だ。
ヤツらの話はマジなのか?
マコトから預かった受信機の入ったリュックを開く気力も無く、オレは目を閉じた。
眠れないのは承知していたが、そうでもしないと義空の言葉が甦ってうるさいのだ。
気分は最悪のまま金曜日の朝を迎えた。
「あー頭痛い…………」
子供の頃よく見た夢を久しぶりに見た。無限の広がりを持つ宇宙空間みたいなところを漂っている夢だ。視覚的には混沌としており、上手く説明できない空間を移動し、やがて宇宙だと思われる広い空間に出る。しばらく星と星の隙間を漂う時間が続き、今度は原子の粒にまでに拡大されて行く光景。縮小ではなくて拡大なのだが、言葉には表せない、意識が蠢く感触を覚えるんだ。思考が肌に直接伝わってくるような、奇妙な感触を抱いたまま、どこまでも原子に吸い込まれて行く──マクロなのかミクロなのか、それすら解らないなんともおかしな夢さ。
「朝練──どうすっかな」
その日。初めて仮病を使って朝練をさぼった。
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