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すごくヤバい特別講師とダンジョンで修行
遂にボス戦!らしい
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遂にダンジョン4層を越え、ボス扉の前へと到着した俺、レイヴィンと生徒達と黒騎士。
休憩を終えた俺らは、何があっても対応できるようにと黒騎士自らが先頭に立ち、ボス部屋の大きな扉を潜り抜ける。
扉を潜り抜けた先には、ただただ広い空間があった。
ボス部屋なのにボスいねーじゃん。とか思ってたんだが、先頭の黒騎士が部屋の1/3位進んだ辺りに到達すると、部屋の中心の床に巨大な魔方陣が浮かび上がり強烈な光を放ち出した!?
うをっ!?眩しっ!
光はすぐに収まり、目を開け部屋の中心を見てみると、そこには魔物が4体立っていた。
なんか強そうな雰囲気放ってる黒いローブを着て杖を持った大きめのゴブリン。
重厚感溢れる鎧と巨大なハンマーを装備したオーク。
どこか民族衣裳のような露出の高い服を着て(体毛で実質露出ゼロだけど)、弓を手にしたコボルト。
騎士の様な鎧と大剣を装備した、雰囲気がガジェルの奴に似ている感じのするオーガ。
この4体が俺らに武器を向け、いつでも襲いかかれるように構えている。
俺も少しビビったが、それ以上に慌てる生徒達。それを見た黒騎士は「私が2体を分断し倒す、残りは任せる。最悪耐えるだけでも構わない。」と指示を出し、1人で突撃していく。
「アイス・ワイド・ハイ・ウォール!!」
黒騎士が魔力を集め呪文を唱えると、この大部屋を斜め半分に分割するように氷の壁が下から生えてくる。
そしてこの氷の壁は敵のオークとコボルトと黒騎士を右半分に、左半分にはゴブリンとオーガと俺や生徒達が分けられる形になった。
黒騎士は大丈夫なのかと心配する生徒もいたが、まぁ大丈夫だろう。あいつ強いし。
敵はいきなり強力な魔法を使われたことで警戒しているのか、すぐに攻めてくる様子は見られない。
俺は生徒達を守れるよう前に出つつも、生徒達はどう動くのかと見ていると、第2王子が生徒へ指示を出し始めた。
作戦の内容としては、前衛職の生徒と王子の魔物がオーガを抑え、後衛の生徒がオーガを攻撃する。
俺とキィナは後衛であろうゴブリンに突攻して仕留め、オーガと戦っている生徒組に合流して欲しいとのこと。
俺らの責任が少し大きく感じるが、キィナはやる気満々だし、まぁやってやろうか。
因みに王子は魔物に指示を出しつつも、生徒達を指揮するらしい。頭脳労働お疲れ様、俺には無理だから任せるわ。
前衛の生徒達がオーガに突撃し、戦いの火蓋が切って落とされた。
迫る10人近い生徒に応戦し攻撃を防ぎ時に反撃を仕掛けるオーガ、そこへ後ろからゴブリンが生徒達へ複数の火の玉で魔法攻撃を放つ。
しかしその火の玉は王子や後衛生徒達の作り出す魔法の壁で防ぎ、反撃とばかりにオーガやゴブリンへ魔法攻撃を放ち返す。
ただ、相手のゴブリンやオーガもボスとだけあり、それらに反応して防ごうと構え始めている。
そしてこのタイミングで、俺は必殺〈鑑定〉連打をぶちかまし嫌がらせをしてやる。
これにより、集中力が一瞬途切れたオーガは、大剣を振るうのが遅れて顔や腕に被弾。
ゴブリンは生徒達の魔法を防ぐために発動させた黒い魔法の壁が歪な形になり、幾つかの魔法が壁を貫通し纏ったローブを傷付ける。
火や風に石や光など、様々な魔法攻撃がオーガやゴブリンに降り注ぎダメージを与えているが、相手のステータスが高いのか軽症で済んだようだ。
因みに鑑定結果はこちら。
Lv 95
名前:無し
種族名:オーガジェネラル
体力:1100/1200
魔力:100
攻撃:750
防御:500
魔攻:100
魔防:350
速さ:450
スキル
身体強化Lv4 咆哮Lv1 腕Lv5 牙Lv4
大剣Lv3 体術Lv4
状態異常耐性Lv3
EXスキル
ダンジョンのボス1/4
Lv 80
名前:なし
種族名:リーダーゴブリンソーサレス
体力:600/650
魔力:1000
攻撃:350
防御:350
魔攻:750
魔防:600
速さ:430
スキル
身体強化Lv1 指揮Lv4 腕Lv2 牙Lv2
杖術Lv2 魔力操作Lv5 錬金術Lv3
複合魔法Lv3 状態異常耐性Lv1
魔法
影Lv6 火Lv5 地Lv4 風Lv4
EXスキル
ダンジョンのボス1/4
物理系と魔法系、わかりやすいステータスをしている2体だな。
取り敢えず、生徒達がオーガを抑えている間に、キィナとゴブリンを狩って来るとするか!行くぞキィナ!
背中にキィナを乗せ、オーガを飛び越えゴブリンに突っ込む俺。
対するゴブリンは黒くて鋭い槍の様な物を自らの影から複数作り、俺に向けて放ってくる。
中々に素早い魔法で避けるのに苦労した...ナンチャッテ。
だが、俺の素早さならばなんとか避けられるので、時々掠りつつもゴブリンの目の前まで到達した。掠った所の羽がボサボサになっちまったが...まぁ仕方ない。
そのままの勢いで、爪で引っ掻くようにゴブリンに攻撃を仕掛けるも、下から生えてきた黒い魔法の壁で防がれる。
俺は咄嗟に回り込もうとするが、魔法の壁が消え、その後ろにいたはずのゴブリンまでもが消えている。左右を確認するもいない。
落ち着け、こう言うときは大体背後にいるもんだ...と振り向こうとした瞬間、キィナが俺の背中を蹴って飛び降りた。
それに遅れて振り向くとキィナが槍を、ゴブリンは杖を振り回しぶつけ合っていた。
正面にいたはずのゴブリンが背後に...転移系の魔法で後ろに?いや、スキルからして影使いお約束の影から影への移動っぽいな!
武器での戦いならキィナの方が優勢のようだが...不味い、またゴブリンが影から魔法の槍を出し始めた。
発射された魔法の槍を自身の槍で受け流すキィナ。数本程度ならキィナも辛うじて受け流せているようだが、流石に全部は無理だろう。
俺は前足でキィナを鷲掴みにして後ろ足で跳び、黒い槍から逃れさせる。
ゴブリンが魔法の方向を変えて、黒い槍をこちらに飛ばしてくるので、避けながら〈眠羽〉を飛ばしてみる。
キィナも俺の手の中で、何処からか木製の槍を出して投げ始めている。何処から出しているんだ、それ?
それに対しゴブリンは、影から槍を飛ばしながらも影で盾を作り防いでいる。
試しに鑑定連打で嫌がらせをしてみるも、流石に集中力を乱してくれないか...いや、苛立ってる顔はしてるな、ざまぁ。
だが、鑑定を使うのにも少し集中力が要る。嫌がらせに集中して魔法の槍を避けれなかったら不味いし、止めておこう。
そのまま少し撃ち合っていたが、魔法が得意な相手に距離を取ってても意味がないことに今さら気がつき、再び突撃する俺ら。
てかキィナ、テイマーなんだからそう言うのに気付いて指示するのはお前の仕事だろと、小一時間問い詰めたい。
「そこは...ほら、私まだテイマーとしては初心者だし...えへ☆」
えへ☆、じゃねぇよ!
再びゴブリンに突撃する俺ら。俺の爪は黒い黒い壁に防がれるも、その瞬間逆の手に持っていたキィナを壁の向こうに放り投げる。
雑な扱いに憎まれ口を言い合いながらも、キィナは影に潜ろうとしていたゴブリンを飛び越え、背後から奇襲。杖を持っていた片腕を負傷させ、魔法を中断させる。
影に潜るのを邪魔され、負傷した片腕を押さえながらもキィナの方を振り向き睨み付けているゴブリン。
余裕のないゴブリンが、ついしてしまった行動なのだろうが、キィナの方に振り向くと、黒い壁が無くなった今、ゴブリンは俺に背中を晒している訳だが...これは殺るしかないよな?
後ろ足で立ち、前足で全体重をゴブリンにぶつける俺。哀れなゴブリンはトマトのように...とまではならず、爪で抉られた場所を負傷し、血反吐を吐きながら生きている。
人間サイズなのに、レベルが高いからか潰れないんだな...不思議な世界だよな、ほんとに。
まぁ、どうせこのまま一気に殺らせてもらうがな。
キィナがゴブリンを何度も槍で重要な内蔵を狙って刺し、俺が何度も噛みつき肉を抉る。
最後までもがいていたゴブリンだが、魔法を使うこともできず死んでいった。
念のため魔石を抉り出して、しっかりと締めておく。
キィナが内蔵を槍で刺したときに、掠っていたようで表面が傷だらけだが、大きめな魔石が取れた。
旨そうに見えるが、キィナに没収された。納得はいかないが解せる。金になるなら仕方ないよな、俺は理解力のあるグリフォンなのだ。
どうやら、やっとボスを1体倒すことができた。らしい。
因みに氷の壁の向こうでは、既に黒騎士が1対2の状態にも関わらず、既に強そうなコボルト倒してた。
強過ぎない?
____________________
○ダンジョンのボス
ダンジョンのボスとして作られた魔物が持つスキル。状態異常耐性が付与され、体力のステータスに倍率がかかるが、複数のボスを作ると数値が分散される。
今回の場合は状態異常耐性はゴブリンにLv1、オーガにLv3、オークにLv4、コボルトにLv2と割り振られ、体力は全員が約1.2倍~1.5倍前後上昇している。
○アイス・ワイド・ハイ・ウォール
直線的に長くて高い氷の壁を地面から生やす上位魔法。頑丈だが攻撃に応用するのは厳しい為、敵を食い止めたり、敵を分断したりと言った用途に使われる。
気温に左右されるが、溶けるのに数日は掛かるし、かなり頑丈。
○シャドウ・シャープ・ランス
黒くて鋭い槍を影から生み出し、素早く放つ中位魔法。使い勝手が良い。大きさは使用者によるが大体人の身長くらい。
相手に突き刺さった後は、術者の意思で自由に消せる為、流血させやすく長期戦に向く。しかし、逆に言うと異物が傷口に残らなくなる為、回復魔法で傷を塞がれやすい。
○シャドウ・シールド
影から黒い盾を生み出す下位魔法。最大でも使用した影と同じサイズまでしか伸ばせないが、弾力性があり防御力は高い。
※文間違えたとこありました。修正します。⬇️
間違い「作戦の内容としては、前衛職の生徒がオーガを抑え、後衛の生徒がオーガを攻撃する。
俺とキィナは王子の召還する魔物達と共に後衛であろうゴブリンに突攻して仕留め、オーガと戦っている生徒組に合流して欲しいとのこと。」
修正後「作戦の内容としては、前衛職の生徒と王子の魔物がオーガを抑え、後衛の生徒がオーガを攻撃する。
俺とキィナは後衛であろうゴブリンに突攻して仕留め、オーガと戦っている生徒組に合流して欲しいとのこと。」
○つまり、王子の魔物には前衛組に入って頂きまするm(_ _)m
休憩を終えた俺らは、何があっても対応できるようにと黒騎士自らが先頭に立ち、ボス部屋の大きな扉を潜り抜ける。
扉を潜り抜けた先には、ただただ広い空間があった。
ボス部屋なのにボスいねーじゃん。とか思ってたんだが、先頭の黒騎士が部屋の1/3位進んだ辺りに到達すると、部屋の中心の床に巨大な魔方陣が浮かび上がり強烈な光を放ち出した!?
うをっ!?眩しっ!
光はすぐに収まり、目を開け部屋の中心を見てみると、そこには魔物が4体立っていた。
なんか強そうな雰囲気放ってる黒いローブを着て杖を持った大きめのゴブリン。
重厚感溢れる鎧と巨大なハンマーを装備したオーク。
どこか民族衣裳のような露出の高い服を着て(体毛で実質露出ゼロだけど)、弓を手にしたコボルト。
騎士の様な鎧と大剣を装備した、雰囲気がガジェルの奴に似ている感じのするオーガ。
この4体が俺らに武器を向け、いつでも襲いかかれるように構えている。
俺も少しビビったが、それ以上に慌てる生徒達。それを見た黒騎士は「私が2体を分断し倒す、残りは任せる。最悪耐えるだけでも構わない。」と指示を出し、1人で突撃していく。
「アイス・ワイド・ハイ・ウォール!!」
黒騎士が魔力を集め呪文を唱えると、この大部屋を斜め半分に分割するように氷の壁が下から生えてくる。
そしてこの氷の壁は敵のオークとコボルトと黒騎士を右半分に、左半分にはゴブリンとオーガと俺や生徒達が分けられる形になった。
黒騎士は大丈夫なのかと心配する生徒もいたが、まぁ大丈夫だろう。あいつ強いし。
敵はいきなり強力な魔法を使われたことで警戒しているのか、すぐに攻めてくる様子は見られない。
俺は生徒達を守れるよう前に出つつも、生徒達はどう動くのかと見ていると、第2王子が生徒へ指示を出し始めた。
作戦の内容としては、前衛職の生徒と王子の魔物がオーガを抑え、後衛の生徒がオーガを攻撃する。
俺とキィナは後衛であろうゴブリンに突攻して仕留め、オーガと戦っている生徒組に合流して欲しいとのこと。
俺らの責任が少し大きく感じるが、キィナはやる気満々だし、まぁやってやろうか。
因みに王子は魔物に指示を出しつつも、生徒達を指揮するらしい。頭脳労働お疲れ様、俺には無理だから任せるわ。
前衛の生徒達がオーガに突撃し、戦いの火蓋が切って落とされた。
迫る10人近い生徒に応戦し攻撃を防ぎ時に反撃を仕掛けるオーガ、そこへ後ろからゴブリンが生徒達へ複数の火の玉で魔法攻撃を放つ。
しかしその火の玉は王子や後衛生徒達の作り出す魔法の壁で防ぎ、反撃とばかりにオーガやゴブリンへ魔法攻撃を放ち返す。
ただ、相手のゴブリンやオーガもボスとだけあり、それらに反応して防ごうと構え始めている。
そしてこのタイミングで、俺は必殺〈鑑定〉連打をぶちかまし嫌がらせをしてやる。
これにより、集中力が一瞬途切れたオーガは、大剣を振るうのが遅れて顔や腕に被弾。
ゴブリンは生徒達の魔法を防ぐために発動させた黒い魔法の壁が歪な形になり、幾つかの魔法が壁を貫通し纏ったローブを傷付ける。
火や風に石や光など、様々な魔法攻撃がオーガやゴブリンに降り注ぎダメージを与えているが、相手のステータスが高いのか軽症で済んだようだ。
因みに鑑定結果はこちら。
Lv 95
名前:無し
種族名:オーガジェネラル
体力:1100/1200
魔力:100
攻撃:750
防御:500
魔攻:100
魔防:350
速さ:450
スキル
身体強化Lv4 咆哮Lv1 腕Lv5 牙Lv4
大剣Lv3 体術Lv4
状態異常耐性Lv3
EXスキル
ダンジョンのボス1/4
Lv 80
名前:なし
種族名:リーダーゴブリンソーサレス
体力:600/650
魔力:1000
攻撃:350
防御:350
魔攻:750
魔防:600
速さ:430
スキル
身体強化Lv1 指揮Lv4 腕Lv2 牙Lv2
杖術Lv2 魔力操作Lv5 錬金術Lv3
複合魔法Lv3 状態異常耐性Lv1
魔法
影Lv6 火Lv5 地Lv4 風Lv4
EXスキル
ダンジョンのボス1/4
物理系と魔法系、わかりやすいステータスをしている2体だな。
取り敢えず、生徒達がオーガを抑えている間に、キィナとゴブリンを狩って来るとするか!行くぞキィナ!
背中にキィナを乗せ、オーガを飛び越えゴブリンに突っ込む俺。
対するゴブリンは黒くて鋭い槍の様な物を自らの影から複数作り、俺に向けて放ってくる。
中々に素早い魔法で避けるのに苦労した...ナンチャッテ。
だが、俺の素早さならばなんとか避けられるので、時々掠りつつもゴブリンの目の前まで到達した。掠った所の羽がボサボサになっちまったが...まぁ仕方ない。
そのままの勢いで、爪で引っ掻くようにゴブリンに攻撃を仕掛けるも、下から生えてきた黒い魔法の壁で防がれる。
俺は咄嗟に回り込もうとするが、魔法の壁が消え、その後ろにいたはずのゴブリンまでもが消えている。左右を確認するもいない。
落ち着け、こう言うときは大体背後にいるもんだ...と振り向こうとした瞬間、キィナが俺の背中を蹴って飛び降りた。
それに遅れて振り向くとキィナが槍を、ゴブリンは杖を振り回しぶつけ合っていた。
正面にいたはずのゴブリンが背後に...転移系の魔法で後ろに?いや、スキルからして影使いお約束の影から影への移動っぽいな!
武器での戦いならキィナの方が優勢のようだが...不味い、またゴブリンが影から魔法の槍を出し始めた。
発射された魔法の槍を自身の槍で受け流すキィナ。数本程度ならキィナも辛うじて受け流せているようだが、流石に全部は無理だろう。
俺は前足でキィナを鷲掴みにして後ろ足で跳び、黒い槍から逃れさせる。
ゴブリンが魔法の方向を変えて、黒い槍をこちらに飛ばしてくるので、避けながら〈眠羽〉を飛ばしてみる。
キィナも俺の手の中で、何処からか木製の槍を出して投げ始めている。何処から出しているんだ、それ?
それに対しゴブリンは、影から槍を飛ばしながらも影で盾を作り防いでいる。
試しに鑑定連打で嫌がらせをしてみるも、流石に集中力を乱してくれないか...いや、苛立ってる顔はしてるな、ざまぁ。
だが、鑑定を使うのにも少し集中力が要る。嫌がらせに集中して魔法の槍を避けれなかったら不味いし、止めておこう。
そのまま少し撃ち合っていたが、魔法が得意な相手に距離を取ってても意味がないことに今さら気がつき、再び突撃する俺ら。
てかキィナ、テイマーなんだからそう言うのに気付いて指示するのはお前の仕事だろと、小一時間問い詰めたい。
「そこは...ほら、私まだテイマーとしては初心者だし...えへ☆」
えへ☆、じゃねぇよ!
再びゴブリンに突撃する俺ら。俺の爪は黒い黒い壁に防がれるも、その瞬間逆の手に持っていたキィナを壁の向こうに放り投げる。
雑な扱いに憎まれ口を言い合いながらも、キィナは影に潜ろうとしていたゴブリンを飛び越え、背後から奇襲。杖を持っていた片腕を負傷させ、魔法を中断させる。
影に潜るのを邪魔され、負傷した片腕を押さえながらもキィナの方を振り向き睨み付けているゴブリン。
余裕のないゴブリンが、ついしてしまった行動なのだろうが、キィナの方に振り向くと、黒い壁が無くなった今、ゴブリンは俺に背中を晒している訳だが...これは殺るしかないよな?
後ろ足で立ち、前足で全体重をゴブリンにぶつける俺。哀れなゴブリンはトマトのように...とまではならず、爪で抉られた場所を負傷し、血反吐を吐きながら生きている。
人間サイズなのに、レベルが高いからか潰れないんだな...不思議な世界だよな、ほんとに。
まぁ、どうせこのまま一気に殺らせてもらうがな。
キィナがゴブリンを何度も槍で重要な内蔵を狙って刺し、俺が何度も噛みつき肉を抉る。
最後までもがいていたゴブリンだが、魔法を使うこともできず死んでいった。
念のため魔石を抉り出して、しっかりと締めておく。
キィナが内蔵を槍で刺したときに、掠っていたようで表面が傷だらけだが、大きめな魔石が取れた。
旨そうに見えるが、キィナに没収された。納得はいかないが解せる。金になるなら仕方ないよな、俺は理解力のあるグリフォンなのだ。
どうやら、やっとボスを1体倒すことができた。らしい。
因みに氷の壁の向こうでは、既に黒騎士が1対2の状態にも関わらず、既に強そうなコボルト倒してた。
強過ぎない?
____________________
○ダンジョンのボス
ダンジョンのボスとして作られた魔物が持つスキル。状態異常耐性が付与され、体力のステータスに倍率がかかるが、複数のボスを作ると数値が分散される。
今回の場合は状態異常耐性はゴブリンにLv1、オーガにLv3、オークにLv4、コボルトにLv2と割り振られ、体力は全員が約1.2倍~1.5倍前後上昇している。
○アイス・ワイド・ハイ・ウォール
直線的に長くて高い氷の壁を地面から生やす上位魔法。頑丈だが攻撃に応用するのは厳しい為、敵を食い止めたり、敵を分断したりと言った用途に使われる。
気温に左右されるが、溶けるのに数日は掛かるし、かなり頑丈。
○シャドウ・シャープ・ランス
黒くて鋭い槍を影から生み出し、素早く放つ中位魔法。使い勝手が良い。大きさは使用者によるが大体人の身長くらい。
相手に突き刺さった後は、術者の意思で自由に消せる為、流血させやすく長期戦に向く。しかし、逆に言うと異物が傷口に残らなくなる為、回復魔法で傷を塞がれやすい。
○シャドウ・シールド
影から黒い盾を生み出す下位魔法。最大でも使用した影と同じサイズまでしか伸ばせないが、弾力性があり防御力は高い。
※文間違えたとこありました。修正します。⬇️
間違い「作戦の内容としては、前衛職の生徒がオーガを抑え、後衛の生徒がオーガを攻撃する。
俺とキィナは王子の召還する魔物達と共に後衛であろうゴブリンに突攻して仕留め、オーガと戦っている生徒組に合流して欲しいとのこと。」
修正後「作戦の内容としては、前衛職の生徒と王子の魔物がオーガを抑え、後衛の生徒がオーガを攻撃する。
俺とキィナは後衛であろうゴブリンに突攻して仕留め、オーガと戦っている生徒組に合流して欲しいとのこと。」
○つまり、王子の魔物には前衛組に入って頂きまするm(_ _)m
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