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小学校編
3.学級崩壊の記憶
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3年生は、辻本裕子(つじもとゆうこ)先生が受け持ち1年間なにごともなく終えた。
そして、4年生の時の担任、黒川幸奈(くろかわゆきな)先生との出会いが私の運命を変えた。
黒川先生は、私たちの小学校の隣の第一学園から来た先生で、第一学園時代の評判があまり良くなかった。
そして、4年生最初の保護者会で、その話が出たらしい。
3話にして初めていうが、私は父子家庭で育ったため、父が保護者会に参加しており、高校生になってから、そのときの話を聞いた。
「あの、黒川先生は生徒を廊下に追い出して、その日の授業を受けさせなかったって本当ですか」
友達の、川本優音(かわもとゆのん)ちゃんのお母さんのその言葉をスタートとし、次々と噂を問いただされる。
「事実です」
否定すればいいものを、黒川先生は全て肯定したそうだ。
しかも、その後。
「このクラスは、本当に悪いクラスです」
と、私たちの悪い所ばかりを並べて、親の信頼を打ち砕いた。
そして結果として、優音ちゃんのお母さんや、そのほかの専業主婦、自営業の親が交代で、授業を見に来たり、副担任に山本春子(やまもとはるこ)先生を着けたりで、黒川先生が問題を起こさないように見張っている状態だった。
しかし、1学期の間は問題は起きず、次第に保護者が見にくることはなくなった。
けれど、2学期の後半からクラスが荒れ始めた。
「先生! 優音ちゃんがいません」
山本先生の授業の日、優音ちゃんが姿を消した。そして、その日から優音ちゃんは度々、脱走騒ぎを繰り返すようになった。
お母さんから、あんな先生の授業は受けなくていいと言われていたようだ。
山本先生は、見つけ次第、優音ちゃんを追いかけていくし、男子は授業を聞かないため、黒川先生は泣きながら教室を飛び出す。
そして、誰もいなくなった教室に、私たちは取り残され、自習という名の休み時間を過ごしていた。
しかもその頃。いじめ系の漫画が、流行っており、菌回しが、男子の間でブームとなっていた。そして、その標的はいつも私だった。
「わっ。もも菌がついた。きったねェ」
一人の男子がそう言うと、私がぶつかったところを、こすり、次の人へ付けて、鬼ごっこのように付けあいを続ける。
それに関しては、男女関係なかった。
最初は、私も特効薬(菌保有者しか作れないらしい)を作り、男子に渡して、参加していた。
しかし、続ければ続けるほど胸が苦しくなってしまい、辞めて欲しいと頼んでも、男子がそれを辞めることはなかった。
そして、そんな男子に恐怖心を覚え、泣いて授業に参加できなくなるのに、そう時間はかからなかった。
そして、泣いてしまったときは、いつも1人である場所に逃げ込んでいた。
それは、保健室の御手洗先生のところだ。
御手洗先生は、おばあちゃんくらいの年齢で、優しかった記憶がある。
先生とは、あやとりをしたり、おりがみをしたり、他にも沢山のことをして遊んだ。
辛いときも、楽しいときも、御手洗先生がいたから頑張れたのに、小学校最後の2年間は、先生のことが鬱陶しくなってしまって、ろくに話もしなかった。
結局、私たちの卒業と同じ年に定年退職をされて、現在はどうしてあるのかは分からないが、感謝している。
そして、黒川先生は私たちが6年生になる年に、家の都合で教師を退職された。
黒川先生の本当の性格は分からないが、偽りの無い性格で、人と接し、幸せになってくれていたらいいなと思う。
そして、4年生の時の担任、黒川幸奈(くろかわゆきな)先生との出会いが私の運命を変えた。
黒川先生は、私たちの小学校の隣の第一学園から来た先生で、第一学園時代の評判があまり良くなかった。
そして、4年生最初の保護者会で、その話が出たらしい。
3話にして初めていうが、私は父子家庭で育ったため、父が保護者会に参加しており、高校生になってから、そのときの話を聞いた。
「あの、黒川先生は生徒を廊下に追い出して、その日の授業を受けさせなかったって本当ですか」
友達の、川本優音(かわもとゆのん)ちゃんのお母さんのその言葉をスタートとし、次々と噂を問いただされる。
「事実です」
否定すればいいものを、黒川先生は全て肯定したそうだ。
しかも、その後。
「このクラスは、本当に悪いクラスです」
と、私たちの悪い所ばかりを並べて、親の信頼を打ち砕いた。
そして結果として、優音ちゃんのお母さんや、そのほかの専業主婦、自営業の親が交代で、授業を見に来たり、副担任に山本春子(やまもとはるこ)先生を着けたりで、黒川先生が問題を起こさないように見張っている状態だった。
しかし、1学期の間は問題は起きず、次第に保護者が見にくることはなくなった。
けれど、2学期の後半からクラスが荒れ始めた。
「先生! 優音ちゃんがいません」
山本先生の授業の日、優音ちゃんが姿を消した。そして、その日から優音ちゃんは度々、脱走騒ぎを繰り返すようになった。
お母さんから、あんな先生の授業は受けなくていいと言われていたようだ。
山本先生は、見つけ次第、優音ちゃんを追いかけていくし、男子は授業を聞かないため、黒川先生は泣きながら教室を飛び出す。
そして、誰もいなくなった教室に、私たちは取り残され、自習という名の休み時間を過ごしていた。
しかもその頃。いじめ系の漫画が、流行っており、菌回しが、男子の間でブームとなっていた。そして、その標的はいつも私だった。
「わっ。もも菌がついた。きったねェ」
一人の男子がそう言うと、私がぶつかったところを、こすり、次の人へ付けて、鬼ごっこのように付けあいを続ける。
それに関しては、男女関係なかった。
最初は、私も特効薬(菌保有者しか作れないらしい)を作り、男子に渡して、参加していた。
しかし、続ければ続けるほど胸が苦しくなってしまい、辞めて欲しいと頼んでも、男子がそれを辞めることはなかった。
そして、そんな男子に恐怖心を覚え、泣いて授業に参加できなくなるのに、そう時間はかからなかった。
そして、泣いてしまったときは、いつも1人である場所に逃げ込んでいた。
それは、保健室の御手洗先生のところだ。
御手洗先生は、おばあちゃんくらいの年齢で、優しかった記憶がある。
先生とは、あやとりをしたり、おりがみをしたり、他にも沢山のことをして遊んだ。
辛いときも、楽しいときも、御手洗先生がいたから頑張れたのに、小学校最後の2年間は、先生のことが鬱陶しくなってしまって、ろくに話もしなかった。
結局、私たちの卒業と同じ年に定年退職をされて、現在はどうしてあるのかは分からないが、感謝している。
そして、黒川先生は私たちが6年生になる年に、家の都合で教師を退職された。
黒川先生の本当の性格は分からないが、偽りの無い性格で、人と接し、幸せになってくれていたらいいなと思う。
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