堕ちた双子

ゆきみまんじゅう

文字の大きさ
16 / 70

もう抗うことはできない

しおりを挟む
身体を拭き、ベッドに座らされた俺は、初めて目の前で、男の隆起したものを見た。

まだそこは、触れられていないはずだ。

それなのにこれだけ大きくなっているということは、やはり俺を性的興奮の対象と見做しているといることだろう。

俺が男のものを凝視していると、次第にそれが間近に迫ってきた。

そして口元まで来ると、それが唇に軽く触れた。

「陸斗くんは、今まで散々気持ちよくなったよね。じゃあ今度は、僕を気持ち良くさせてよ。」
「───ッ⁉︎」

つまりは、咥えろということだろう。

そう頭では理解したが、なかなか簡単に実行できることではない。

「ほら、早くしないと、今日はもう、辞めちゃうよ。」
「えっ………?」

なぜだろうか。

辞めてくれれば嬉しいはずなのに、胸がざわついて堪らない。

男に犯されるなんて、屈辱的なはずなのに、一体どうしてなのか、自分でもさっぱり分からない。

まさか心の奥底では、更なる快楽を求めているということなのだろうか。

いや、違う。

今までだって、何度も快楽を求め続けていたじゃないか。

上辺だけで快楽を否定して、自分を偽り続けていただけだった。

その事に気付いたのなら、もう我慢する必要はないのではないか。

しばらく押し黙ったまま、躊躇いを捨て、頭の中の欲望に従うことにした。

恐る恐る男のものを左手で掴み、口先を近づけていく。

もちろん今まで、ものなんて咥えたことなんてなかったので、どうすればいいか分からないまま、舌を震わせながら先端をそっと舐めた。

「別に喉の奥まで挿れなくてもいいからね。先の方だけでいいよ。」

そんな俺を見かねてか、音が優しく声をかけてくる。

男に言われた通り、先端だけを咥えた俺は、頭を上下に動かしてみた。

なるべく男のものを咥えていると意識しないよう、目を瞑って視界を遮断した。

だが次第に口の中で硬く大きくなるものの実感で、嫌でも意識せざるを得なかった。

恥ずかしさのあまり、俺は咥えるのをやめ、頭を後ろに下げた。

「よく頑張ったね。それじゃあ、ご褒美をあげる。」

不意をつかれた俺は、あっさりとベッドに押し倒され、その上に男が跨ってきた。

「いっ……いやっ!」

股を開かれ、あそこに硬いものが充てがわれる。

「大丈夫。すぐに気持ち良くなるから。」

散々慣らされたそこは、あっさりと男のものを受け入れ、俺の中に収まりきった。

今まで感じたことのない中の熱に、思わず息を乱した。

「それじゃあ、動くよ。」
「やっ……待って…ッ……ああ…っ……ん……。」

男は腰を上下に動かし、最奥を何度も貫いた。

そして俺の感じる場所を見つけると、その部分を容赦なく責め立てた。

「やあっ…!!……そこ…っ……だめ……っんん!!」
「駄目じゃなくて、いいところでしょ?その証拠に、僕のを締め付けて離さない。」

とてつもない快楽に、俺の思考は完全に溶けてしまい、飲み込まれていく。

男の方も息を切らし、切羽詰まった様子だった。

「この様子だと、中だけでもイケそうだね。じゃあ、もっと早く動かすよ。」

律動がさらに早まり、身体も心も快楽に支配された俺は、イクことしか考えられなかった。

「あああっ!……っ……イ…ッ…ああああああっ!!」

その瞬間、視界に白いモヤがかかり、思考が完全に停止した。

それでも男の腰は止まらず、自分の性を吐き出すことしか頭にないようだった。

「う……っ。すごい締め付けだ。僕も…イキそうだ。」

そう言うと男は一層動きを早め、低く呻ったかと思えば、俺の中に熱いものを吐き出した。

「ああ…っ……はあ……はあ……。」

男に抱かれ、中に吐き出されるという、屈辱的な行為。

それなのに俺は、何故満足感を抱いているのだろうか。

気づけば頬に涙が伝っていた。

これは男に犯された悲しみの涙ではない。

快楽に屈服し、もうそれなしでは生きられなくなった自分に絶望した涙だった。



ホテルを後にし男と別れた俺は、腰に鈍痛を感じながら、家路へと向かっていた。

外はすっかり暗くなっており、それほど長い時間、男に犯されていたのだと実感した。

これでは夕食を作るのは間に合わないと思い、コンビニで弁当でも買おうかと思い、海斗に連絡を入れようとした。

その時初めて、スマホを持っていないことに気がついた。

「そういえば、机の上に置きっぱなしだった気がする。」

俺からの連絡がないと、海斗も心配するだろうと思い、コンビニには寄らす、急いでそのまま家に向かった。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

鎖に繋がれた騎士は、敵国で皇帝の愛に囚われる

結衣可
BL
戦場で捕らえられた若き騎士エリアスは、牢に繋がれながらも誇りを折らず、帝国の皇帝オルフェンの瞳を惹きつける。 冷酷と畏怖で人を遠ざけてきた皇帝は、彼を望み、夜ごと逢瀬を重ねていく。 憎しみと抗いのはずが、いつしか芽生える心の揺らぎ。 誇り高き騎士が囚われたのは、冷徹な皇帝の愛。 鎖に繋がれた誇りと、独占欲に満ちた溺愛の行方は――。

久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…

しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。 高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。 数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。 そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…

4人の兄に溺愛されてます

まつも☆きらら
BL
中学1年生の梨夢は5人兄弟の末っ子。4人の兄にとにかく溺愛されている。兄たちが大好きな梨夢だが、心配性な兄たちは時に過保護になりすぎて。

男子寮のベットの軋む音

なる
BL
ある大学に男子寮が存在した。 そこでは、思春期の男達が住んでおり先輩と後輩からなる相部屋制度。 ある一室からは夜な夜なベットの軋む音が聞こえる。 女子禁制の禁断の場所。

チョコのように蕩ける露出狂と5歳児

ミクリ21
BL
露出狂と5歳児の話。

魔王に飼われる勇者

たみしげ
BL
BLすけべ小説です。 敵の屋敷に攻め込んだ勇者が逆に捕まって淫紋を刻まれて飼われる話です。

処理中です...