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2章 熊と人
111 レーズン
しおりを挟む「おい、ハミル」
「ナオト」
「飯、買ってきたぞ」
「サンキュー」
「う、うめえ」
「人間の大好物だ」
「これはなんだ」
「ポテトだ」
「芋か?」
「そうだ、ジャガイモから作るんだ」
「塩がきいてるな」
「塩はわかるのか」
「人間の残りモノはこの味が多い」
「そうかもな」
「むしゃむしゃ」
「塩は海から取れる」
「海、そうなのか」
「ああ」
ごちそうさま
「もう食べたのか!まだ2分もたってないぞ」
「腹へったー」
「恐ろしい奴だな」
「他にないのか」
「少し待ってろ」
よいしょっと
「ハミル、いいか」
「うん」
「敵に塩を送る」
「ん?」
「日本の戦国時代に上杉謙信という大名がいたんだ。越後だ、今の新潟だな。武田信玄という甲斐、今の山梨の大名と何度も戦をしたんだ。
武田信玄の甲斐はそれまで塩を輸入していた今川義元という駿河、静岡な、の大名と喧嘩になって、塩不足に陥った。
その時代は保存方法が塩だったんだ。塩漬けにして食糧を持たせる。その上移動が歩きだから塩分を補給しないといけない。塩は欠かせないモノだった。
上杉謙信はチャンスだ。どうしたと思う」
うーん
「弱ったところを、一気にやっつける」
「敵に塩を送る。上杉謙信は武田信玄に塩を送って助けた。敵だぞ。戦では戦うが、守られるべき最低限っていうのかな、民衆も苦しむし、道徳的な配慮をしたんだ」
「・・・」
「それが名将たる所以だ。それが人間だし、ハミルの言った通り弱みにつけ込んで一気に叩くこともある。それも人間だ」
「やさしいな」
「えっ」
「そのうえすぎけんしんって奴は優しいんだなー」
「やさしいか・・そうだな」
「どうなったんだ」
「ん?」
「謙信と信玄は」
「引き分けだ」
「ひきわけ・・・」
「諸説ある。その塩の話もそうだし、昔の逸話だ、実際は分からん」
「そうか」
「でも、返ってくるさ」
「返ってくる」
「助けりゃ、いつか何らかの形で自分に帰ってくる」
「善因善果か」
「!おまえ・・・・そうだ」
・・・・
くえ
バニラ好きだって言ってたろ
これなんだ?
レーズンだ
レージュン、にがてじゃ~
クセあるからな
このソースうんめぇ~
ヒック
酒弱いな
一緒だ
このちゃいろ~
うめぇ
チョコレートだ
いや、違う、粉の方だ
ココアだ
心心愛
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