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第1章
第1話 久しぶりの彼 赤ずきん視点
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待ち合わせに遅れないために必死で走り、
なんとか間に合いそう。
「あっ」
向こうが先に私に気づき笑顔で大きく手を振る。
悩みの森の入り口で彼は切り株に座っていた。
....先に着きたかったのに。
「早いのね」
私は無表情で冷たく言い放つ。
楽しみにしてたけど、言いたくないし。
「大丈夫、待ってないよ、赤ずきん」
彼は柔らかく笑い、白い綺麗な歯を見せる。
相変わらずむかつくくらい、カッコイイやつ。
昔は同じくらいの目線だったのに今では常に見下ろされている。柔らかそうなふわふわのグレーの髪に、思わず触りたくなるようなキラキラしてる肌、幼馴染のひいき目を抜きに見ても整ってる。
私は狼に連れられ森の中を進んだ。
「それで?今日はなんでアタシここにいるわけ?」
あぁあぁ、口が勝手に不機嫌な感じになっていく。違うのに違うのに!
「今日はね、王様の呼び出しがあったんだよ」
王様?王様って、、
「あのくそジジイ?」
「ふふっ、そんな言い方したらかわいそうだよ、あの人なりに国のために頑張ってるんだよ」
私たちの国、『童話の国』では色々な事件が起こる。
ついこの間もウサギがタヌキの背中に火をつけて殺すという凶悪犯罪や、マッチを売っていた少女が栄養失調で亡くなるという悲しいことがあった。
「あいつがもっと頑張れば事件は確実に減るんじゃないかしら」
「容赦ないね、赤ずきんは。そうそう、事件といえば、白雪さん、元気かい?」
白雪さんというのは私の叔母にあたる人で
隣の隣の家に小人と一緒に住んでいる。
一度は小国の王子と結婚したが、いまは喧嘩中でまた小人と暮らしているらしい。
「えぇ、毎日うちにご飯を食べに来るわ、相変わらず自分でご飯作らないの」
「そんなこといいつつ、赤ずきんが用意してあげるんだね。あはは。」
赤ずきんの料理は美味しいからね、と彼がめちゃくちゃ嬉しいことを言う。
なんとか間に合いそう。
「あっ」
向こうが先に私に気づき笑顔で大きく手を振る。
悩みの森の入り口で彼は切り株に座っていた。
....先に着きたかったのに。
「早いのね」
私は無表情で冷たく言い放つ。
楽しみにしてたけど、言いたくないし。
「大丈夫、待ってないよ、赤ずきん」
彼は柔らかく笑い、白い綺麗な歯を見せる。
相変わらずむかつくくらい、カッコイイやつ。
昔は同じくらいの目線だったのに今では常に見下ろされている。柔らかそうなふわふわのグレーの髪に、思わず触りたくなるようなキラキラしてる肌、幼馴染のひいき目を抜きに見ても整ってる。
私は狼に連れられ森の中を進んだ。
「それで?今日はなんでアタシここにいるわけ?」
あぁあぁ、口が勝手に不機嫌な感じになっていく。違うのに違うのに!
「今日はね、王様の呼び出しがあったんだよ」
王様?王様って、、
「あのくそジジイ?」
「ふふっ、そんな言い方したらかわいそうだよ、あの人なりに国のために頑張ってるんだよ」
私たちの国、『童話の国』では色々な事件が起こる。
ついこの間もウサギがタヌキの背中に火をつけて殺すという凶悪犯罪や、マッチを売っていた少女が栄養失調で亡くなるという悲しいことがあった。
「あいつがもっと頑張れば事件は確実に減るんじゃないかしら」
「容赦ないね、赤ずきんは。そうそう、事件といえば、白雪さん、元気かい?」
白雪さんというのは私の叔母にあたる人で
隣の隣の家に小人と一緒に住んでいる。
一度は小国の王子と結婚したが、いまは喧嘩中でまた小人と暮らしているらしい。
「えぇ、毎日うちにご飯を食べに来るわ、相変わらず自分でご飯作らないの」
「そんなこといいつつ、赤ずきんが用意してあげるんだね。あはは。」
赤ずきんの料理は美味しいからね、と彼がめちゃくちゃ嬉しいことを言う。
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