【R18】執愛の果テに悪女は咲き誇る 〜悪役令嬢が手玉に取ったと思い込んでいた男に捕まって逃げられなくなる話~

べらる

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黒騎士(2)*


「貴女が階段から突き飛ばされた時、俺はすぐ傍に居た」
 
 武骨な指が、蜜口に一気に入り込んでくる。王太子の繊細で細い指とは違い、ゴツゴツと骨ばった騎士の指。きっと、手の大きさも指の長さも、オルフェンスの方が大きいに違いない。

 そのままぐっ、ぐっ、と指を押し込まれる。

 乱暴な手つきのはずなのに、膣内がほじられる感覚に脳髄が甘く痺れる。しどしどと溢れていく愛液がどんどん量を増し、オルフェンスの手を濡らしていく。

「あ、ぅ……っ、ぁ……っ」
「貴女が階段から落ちて頭を打った時、心臓が握りつぶされたように息が上手く吸えなかった。無事を確かめるまで生きている心地がしなかった」
「っ、あ、ぁ、やぅ……っ」
「あの妄想女が、貴女を突き飛ばした後でも妙なことを叫びまくっていた。やれ『おまえは”悪女”だから自業自得だ』『私は悪くない』などと……、その言葉を聞くたびに頭をかち割ってやりたい衝動に溢れたものだったが……──」
「ひ、ぅっ、ぁ……待、──ぅあっ!」
「……こうなってしまっては、もう何を信じればいいのか分からなくなったな……」

 千々に引き裂かれ、数枚の布切れを纏わせているイリーティアの胸に、オルフェンスの歯が立てられた。皮膚が噛まれ、痛みが襲う。

「…………ぅ!」

 血が溢れたその先から、舌全体で舐めあげられる。
 傷口を舐められるぞわぞわ感に足先を丸めていると、今度はオルフェンスの舌が、まるで別の生き物のように肌を這う。次の狙いは……あぁ、薄桃色の尖りだ。

「っ、ぅぁ……っ」

 ここを舐めさせるのは必ずベッドの上で、ロマンティックな雰囲気で、と決め込んでいたのに。
 ドレスをビリビリに切り裂かれ、手枷と鎖で自由を奪われた状態で、まだ王太子にも吸わせたことのないソレが、目の前にいる黒髪の男によっていいように転がされている。

 今度は緩慢に胸全体をいやらしく揉みこまれて、イリーティアの小さな唇から情けない声が漏れていく。

「ぅあ……ッ」
「乱暴にされる方お好みのようだな」
「……るさいっ。……おと、めの体は、もっと大切に、労わるものよ……っ」
「乙女だと? 笑わせるな」

 胸のラインに沿って唇が這い、大きな手がもう片方の胸を揉む。
 そしてそのたびに、膣内の埋まったままの指がばらばらに蠢き、喉の奥がひきつる。

「っ、──ッ!」

 そのうち指の先端がある一点を叩いて、胎の奥が締まるような心地がした。ビクンッと反応したイリーティアを追い立てるように、指がその一点に向かってぐちゅぐちゅと刺激し始める。

「──貴女は、悪女だ」

 すっかり充血してぷっくりと膨らんだ芽に、親指を擦りつけられてしまう。刺激が強くて首を振れば、怒ったように攻め立てられ、背中にぞくぞくとした痺れが走った。もうオルフェンスの声以外何も聞こえない。

「さっさとイけ」
「あ、っあ……っ~~~っ!」

 耳もとで囁かれた瞬間、ぷしゅっと何かが漏れる音がして、快感が弾ける。
 体から力が抜けたイリーティアを、ジャランと音を立てて鎖が引っ張り上げる。手首に枷が食い込んだ姿は痛々しいが、イリーティアの美しい肉感と相まって、ひどく淫靡で、いやらしい。

 オルフェンスは手元から取り出したナイフで、かろうじて腹回りを守っていたドレスに線を入れる。

 ドレスがはたりと落ちると、シミ一つない魅惑的な白い腹が、オルフェンスの眼下に晒される。
 金色の視線の先には、イリーティアの臍の下にある淡く輝く魔法印があった。

「──これは……殿下につけてもらったやつだな」

 ルキアルゼン王太子によって施された魔法印──聖紋だ。
 これは一種の契約魔法である。お互いが同意した時のみ付与できるもので、聖紋をつけられた者は、聖紋をつけた者以外と性交することができない。さらに聖紋にはお互いを求める作用があるらしく、特に女性側が聖紋によって著しく感度が上昇するのだとか。

「つけてもらったのは……貴女が階段から落とされて殿下に匿われた時だろうな」

 イリーティアの長い睫毛がわずかに震える。
 無言を肯定の意と捉えたオルフェンスが、腹の縦筋に指を這わせたあと、聖紋をするりと撫でつけた。

 イリーティアは勝ち誇ったように笑みを浮かべた。

「残念、だった、わね……」
「………………」
「これで気は晴れた、かしら。分かったら、さっさと……──」
「聖紋は、完璧ではない」

 急に腰を持たれて、イリーティアは目を見開く。そのまま足を開かされたかと思えば、股に熱く滾るモノが触れていた。ソレが何か理解した瞬間、一気に腰を押し進められる。

「きっと殿下のことだから、作成したのも貴女が初めてなんだろうな。魔法印にほころびが見られる」
「あ、っ、ぅ、あああっ!?」
「これなら……──いや俺ならば、聖紋を突破することも可能だろう」

 下から一気に突き上げられて、痛みで思考が支配される。
 手をばたつかせても、鎖がジャラジャラと音を立てるだけ。
 イリーティアの赤い瞳から涙が流れる。口を半開きにして、はっ、はっ、と短い息を吐きだしていると、目の前のいる美しい男の顔がとても近いことに気付いた。前髪が額に張り付き、少しだけ汗が垂れている。もしかしたら聖紋を突破するために、魔力でも高めているのかもしれない。

「あ、っ、い、や、……っ!」

 短い間隔で突き上げられ、乱暴に押し進められる。
 少しだけ腰を引いて出て行ったと思えば、まだ奥へ進もうとしてきた。
 
「ふ、かい……っ」
「まだ半分も入ってないぞ……」
「や、だ……いやぁ……っ」

 涙を浮かべて善がる。イヤイヤと首を振るたびに長い髪が乱れ、態度とは反対に悦を含んだ甘い声が迸っていた。イリーティアのソレは、まさに男を興奮させるような情婦の仕草そのものである。

「淫乱が……ッ」

 オルフェンスは軽く舌打ちし、イリーティアの手枷を魔法で外した。
 上に持ち上げる力がなくなり、自重によってイリーティアの体がオルフェンスに寄りかかる。オルフェンスはイリーティアの腰を抱き寄せ、より深く奥を抉り始めた。

「ひ、……っぁっ、ぁ、や! ま、ぁ、ふ、ぃお、待っ、ふぃお……ッ!」
「……ッ」
「ふ、かい、っ、まっ、ああ、ぅあ! ぅ、ぁあん、ぅうっ!」

 思い切り捻じ込まれて、引き抜かれる度に蜜潮が辺りに散る。
 淡く輝いていたはずのイリーティアの聖紋が、鈍く光り始めていった。
 
「だめ、だめ、っ、だめっ……!!」

 腹の奥から熱い何かが湧き上がってきて、とっさに首を振ると、黙れと言わんばかりにオルフェンスが腰を押し付けた。イリーティアの聖紋はどんどん黒ずんでいく。

「堕ちろ」
 
 低い声が、またしてもイリーティアの耳もとで響く。
 その声と一緒に抽送が早まり、奥へと捻じ込まれ、突き刺さる。臍の下を指でぐっと押された瞬間、目の奥で白いものがチラついた。その瞬間、また奥深いところ灼熱のモノでノックされて、脳天を駆け抜けるような快感が走り抜けていく。

「あっ、ああ゛っ、ま、いッ、やッ──フィオ……ッ」
「堕ちろ……、堕ちろ……!」
「ふぃお、ふぃお、ふぃお、ふぃお……っ!!」

 うわ言のように名前を呼んでくるイリーティアに、オルフェンスは歯を食いしばってイリーティアの腰を思い切り掴んだ。手に血管が浮き上がるほど力を籠め、引き寄せる。
 
「堕ちろ。堕ちてしまえ、イリーティア」

 オルフェンスが低く呻いた瞬間、熱い液体がイリーティアの胎の奥でぶちまけられた。イリーティアは言葉にならない声をあげて、全身を痙攣させながら果ててしまう。













 
 翌朝、大きなベッドでイリーティアが目を覚ました時、彼女の聖紋は完全に真っ黒に染まっていた。
 オルフェンスが聖紋を魔法でムリヤリこじ開けてしまったため、聖紋の黒転のっとりが発生したのである。
 つまり、本来はルキアルゼン王太子とイリーティアとの間で作用するはずの聖紋の効果が、オルフェンスとイリーティアの間で結び直されてしまったのだ。しかも聖紋が歪んだ状態のまま効力を発揮し続けているため、イリーティアは発情した状態となり、理性のない状態で常にオルフェンスを求めるようになった。

 そしてオルフェンスも、時間が許す限りイリーティアの体の中に居続け、その媚肉を虐め尽くした。その金の瞳に理性の文字はない。ただ愛した女に裏切られた怒りと憎しみのまま、彼女の体を酷使し続けた。

 日が暮れても睦み続け、丸二日が経過した。
 そして、とうとう王太子に今回の事件が発覚した。

「さすがにこれはやりすぎだね」

 天蓋付きのキングサイズベッドの上で、淡い金色オフ・ゴールドの髪の乙女を抱き上げているのは、白金プラチナの輝きを持つ美しい顔を持った男だった。イリーティアが欲した相手、ルキアルゼン王太子殿下。──オルフェンスが仕えるべき主君である。

 ルキアルゼン王太子は、イリーティアの聖紋の穢れをはらい、聖紋を新しく付け直していた。今度はほころびも見られない、完璧で美しい形である。

「おいたはいけないよ、フィオ」

 幼馴染の静かな声に、全てが終わった、とオルフェンスは思った。
 いくら昔馴染みで仲が良いとはいえ、これは許されるようなものではない。

 未来の王太子妃を凌辱したとして、爵位剥奪は免れないだろう。
 王太子の機嫌次第では、一族全員のクビが飛ぶ可能性だってある。
 
「姫のこととなると、フィオは熱くなるね」
「…………」
「大丈夫、フィオは安心していいよ」

 ルキアルゼン王太子は、疲れて眠りこけるイリーティアを、優しくお姫様のように抱き上げた。

「せっかく手に入れたものを、みすみす手放すわけないさ」
 
 なぜ怒らないのか。
 なぜそんな平然とした顔なのか。

 呆然オルフェンスの横を、ルキアルゼン王太子が通り過ぎる。

 こんな状況なのに、蛋白石オパールの瞳を輝かせた彼は笑っていた。



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