屑スキルが覚醒したら追放されたので、手伝い屋を営みながら、のんびりしてたのに~なんか色々たいへんです(完結)

わたなべ ゆたか

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第一〇部『軋轢が望む暗き魔術書』

一章-1

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 一章 姉弟の来襲


   1

 季節は春。
 ランド・コールと瑠胡、それにセラの婚礼の式が終わり、二十四日が経過した。メイオール村近辺でも雪解けし、野の花などが咲き始めている。
 愛馬――ジココエルに騎乗しているレティシアは、メイオール村周辺を巡回していた。供はなく、単騎での巡回だ。
 巡回の二週目に差し掛かったレティシアは、春の風に目を細めた。昼前の暖かな日差しを浴びていたせいか、風を心地良い。
 兜を外して髪を纏めていたリボンを解くと、豊かな金髪が風になびいた。青い瞳が青々とした葉を茂らせる森から、のどかな村の営みへと向けられた。


(あれから、もうすぐで一年か――)


 レティシアの率いる《白翼騎士団》が魔物退治のために、ここメイオール村を訪れたのも、春だった。
 設立した《白翼騎士団》を正式に認めて貰うため、魔物の討伐の任を受けたのが、今頃だった。
 目的地の近くにメイオール村があると知って、戦力不足を補うため、そして約束を果たすために、ランドの元を訪れたのだ。
 それから、一年。
 初めはドラゴン――天竜族である瑠胡の監視を兼ねて、この地に駐屯地を建ててから、色々なことがあった。
 化け物や王国の姫であるキティラーシア誘拐に《地獄の門》の討伐に、ジココエルらとの出会い。そして友人であり、騎士団の副団長だったセラも第二夫人という形ではあるが、ランドと結ばれた。
 メイオール村に来た当初の目的は、すべて失われてしまった。しかし総合的に判断すれば、来て良かった――というのが、レティシアの感想だ。
 この村に来なければ《白翼騎士団》はすでになく、レティシアも望まぬ相手と――ゴガルンのような――と婚姻させられていたかもしれない。
 村から目を外せば、田園が広がっている。農夫たちに混じって、訓練兵時代から知っている顔に気付くと、レティシアは馬首を巡らしかけた。
 ヘーゼルブラウンの髪に、ブルー系だが光の加減では紫に見える瞳。引き締まった体付きは、まさに歴戦の剣士といった佇まいだが、生憎と今の彼が手にしてるのは、農具だった。
 ランド・コール――レティシアにとって訓練兵時代からの友人であり、ある意味では戦友でもある。
 彼への用事を思い出したレティシアだったが、ランドの雰囲気に気付いて、話しかけるのを思いとどまった。


(……おや?)


 体格や露出した筋肉、精悍さは、そのままだ。
 外傷はない、疲弊したり飢えているような雰囲気はない。だが――どこか、やつれている気がしてならなかった。
 遠目ではよくわからないが、目の下に隈ができているような気がする。


(なにがあった?)


 周囲を見回すと、田園の縁に異国の服を着た二人を見つけた。
 一人は白い着物――小袖を着たセラだ。《白翼騎士団》の元副団長であり、友人の妻となった大事な親友。
 肩の下まで伸びた黒髪に、凜とした顔つき。騎士団のころは険しい顔をしていたことが多かったが、今は穏やかな表情をしている。
 そしてもう一人――腰辺りまである長い黒髪を白い紙で束ね、前髪を左右に流した少――いや、今や立派な女性となった瑠胡である。
 瑠胡も振り袖という異国の着物から、今は紺色の着物姿となっている。つがいを得たときから、振り袖は着ない習わしだと、レティシアは聞いた記憶があった。
 瑠胡が髪を束ねたのも、成人としての髪型ということだ。
 レティシアはジココエルにひと言告げると、瑠胡とセラの元へと向かった。だく足で進む蹄の音に気付いたのか、まずは瑠胡がピンクゴールドの瞳を向けた。


「レティシアか。村の警備をしておるのか?」


「はい。瑠胡様も御機嫌麗しゅう。セラも元気そうでなによりだ」


「ありがとうございます、レティシア」


 挨拶を交わした瑠胡とセラを改めて見たレティシアは、目を瞬いた。
 先ほど見たランドとは異なり、瑠胡とセラは血色も良く、艶々としている。どことなく満ち足りた顔つきな二人を眺めながら、レティシアは静かに、しかし長く息を吐いた。


「二人とも、少しよいか? 新婚なので、控え目に言わせて頂くが――ほどほどにな」


「なんのことを言うておる?」


 首を捻る瑠胡とは対象的に、セラは少し恥ずかしそうだ。
 真っ直ぐに伸ばした両手を腰の下辺りで組みながら、モジモジと身体を揺らしながら、レティシアを上目遣いに見上げた。


「レティシア……あ、あの、ランドがなにか言ってましたか?」


「……あ、いや。数日ぶりに、たまたま見かけただけだ。遠目だったが、なにかこう、やつれているというか」


 端的に言えば、精を吸われきった印象だった――そこまで言うのを、レティシアは止めた。
 特別な理由はない。あくまでも、なんとなく。なんとなく、止めただけだ。
 だが、それだけで言いたいことを察したのか、セラは顔を真っ赤にした。そんな彼女とは対象的に、怪訝な顔をしたのは瑠胡だ。
 広げた扇子で口元を隠しながら、目を細めた。


「それは妙だのう。妾が夜と朝に癒やしておるのに」


 瑠胡のいう癒やしとは、彼女の持つ《魔力の才》――人間の世では《スキル》と呼ばれる、身体に宿る能力のことだ。
 瑠胡の持つ《スキル》は〈回復の血〉。自分はもとより、他者の傷を癒やすというものだ。もっとも副作用が強いため、普通の人間や死にかけた者に与えると、逆に命を脅かす代物だ。
 ただし、今やランドとともに天竜族となったセラはともかく、メイオール村の人々や《白翼騎士団》の団員らを初めとした人間たちに対し、瑠胡は自らの《スキル》を秘匿していた。
 権力者が瑠胡の《スキル》のことを知れば、その力を求めて面倒事を起こすかもしれないからだ。
 だからレティシアも瑠胡の言った癒やしという言葉を、そのままの意味として捉えた。


「瑠胡様。きっと、そういう問題ではないと思われますが」


「そうか? 紀伊にも食事には気をつけるよう、申しつけておるぞ」


「いやまあ……それなら良いのですが。どうか、ほどほどに」


 少し控えるようにと言いたかったのだが、なにを言っても無駄な気がした。
 瑠胡にとっては、数々の困難を経て、ようやく正式なつがい――夫婦となったのだから、諸々を控えろというのは酷かもしれない。
 ランドに対して心の中で(死ぬなよ)と祈るように告げたレティシアに、瑠胡が小首を傾げた。


「して、レティシアよ。それだけを言いに、わざわざ訪ねてきたわけではあるまい?」


「ええ……そうです」


 言われてから、レティシアは目的の一つを思い出した。
 この察しの良さに内心で舌を巻きつつ、話を始めた。


「実は、今日からリリンが休みに入ります。もしかすると、ランドや瑠胡様のところへ行くかもしれません。ご迷惑をおかけするかもしれませんが――」


「リリンなら、早朝に来たぞ? 領主街へ行くため、しばし村を離れると挨拶に来おったが」


「……領主街に?」


 今度は、レティシアが怪訝な顔をした。
 リリンの実家は、王都にある。ハイント領の領主街であるランフカルに、リリンが行く用事というが、レティシアには思いつか――。


(いや、もしかしたら)


 ランフカルには、領主街としては珍しい図書館がある。王都タイミョンほどの規模はないが、それでも大抵のことが調べられる態度の蔵書がある。
 そこでリリンがなにを調べるか、考えるまでもない。
 レティシアはどことなく、イヤな予感を覚えていた。〈計算能力〉の《スキル》を有しているリリンが考えることが時折、わからなくなる。


(……また、突飛なことを言わなければ良いが)


 彼女を預かる身として、レティシアは胃の辺りがキリキリと痛み始めた――気がした。

   *

 メイオール村から約二〇キロン(約四〇キロ)ほど離れた草原で、三台の馬車が停まっていた。
 傭兵らしい三人の剣士と老騎士が護る馬車は、客車となっているものが二台、荷馬車が一台だ。
 先頭の馬車には使用人と執事。二台目の馬車には、二人の男女が乗っていた。残る一台は、旅の荷物を載せるための荷馬車だ。
 周囲の警戒をする二人の傭兵から少し離れて、軽装の傭兵が地べたに座っていた。年齢は二十歳前後らしいが、短く切り揃えられた髪は白と見間違えるほどに薄い銀髪だ。
 その緑の瞳が、晴れ渡った空を見上げていた。
 そこへ騎士の鎧を身に纏った、白髪の男が近寄った。


「ユバン! 貴様、なにを座っている!!」


「騎士ユリキス……様。いえ、先ほど『ここで休憩と致しましょう』と仰有っておられたのが聞こえましたので。わたしも休憩をしております」


「馬鹿者がっ!! それは、ジュリア様とデューク様への言葉だ。おまえは、お二人の警護を続けぬか!」


「え? あ、そうなんですか。それは失礼」


 ユバンと呼ばれた剣士は、のんびりと立ち上がってから、まずは背伸びをした。
 そんな覇気を見せない傭兵に、老騎士リキスは怒鳴り声をあげた。


「ユバンッッッ!! シャキッとせぬくわぁっ!!」


「りょーかいしました」


 おざなりな敬礼をすると、老騎士リキスは馬車の先頭へと歩き出す。騎士だというのに騎乗をしていない老騎士を見送ってから、ユバンは真ん中の馬車へと目を向けた。


(……仕事はしますって。あれが鉱山に行ってから、あんなことがあって、被害にあった家の姉弟が使いに出された。つまり、これからなにか起きるってわけだ)


 ユバンは目を凝らすように、馬車をジッと見つめていた。



 その馬車の中では、金髪の少女が不安げに虚空を見つめていた。
 ハーリーベアルーと呼ばれる、軽くカールさせた髪を左右で纏めている。ドレスは緑色を基調としていて、胸元から腰へと、五つのリボンで飾っていた。
 王都タイミョンの貴族らしい彼女は、先ほど老騎士が名を言っていたジュリアである。


「……上手くいくかしら」


「大丈夫だよ、姉さん。きっと、上手くいくさ。僕がついてるじゃないか」


 年子の弟であるデュークが、姉であるジュリアの両肩を抱きしめた。
 ゆったりとした質の良い緑のチュニックに茶色のジャケット、それに白のタイツという服装だ。貴族らしい服装ではあるが、流行としては少し古い。
 十九という年にしては、ぱっちりとしたブルーアイが特徴的な青年だ。慈しむように姉を抱き寄せたデュークは、決意に満ちた目を馬車の進行方向へと向けた。


「そうさ。姉さんを救うためなら、なんだってしてやる。最悪、強引にリリンを連れ帰れば、それでいいんだから」


 デュークがそう呟いたとき、馬車の外にいたユバンがフッと目を細めた。まるで、馬車の中の会話が聞こえて来たかのようなその表情に、気付く者は誰一人としていなかった。

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本作を読んで頂き、誠にありがとうございます!

わたなべ ゆたか です。

初回ということで、軽めに。はい。軽めです。
そして陰の薄い主人公……。

ジュリアの髪型ですが、日本ではキャベツ巻きとか呼ばれているやつです。この辺の名前のルールってどうなってるんでしょう?

少しでも楽しんで頂けたら幸いです。

次回もよろしくお願いします!
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