神怪三姉妹の日常

神怪紫朱姫

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第一章

京都編・第四話 天子の見舞い・後篇

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移動すること約五十分、大阪城病院に着いた俺たちはエントランスに入った途端驚いた。

「ここほんまに病院かいな!」

「一人で来たら迷いそうです」

「受付してくるから少し待っていてくれ」

そう言って俺は、受付をしに行った。

「一昨日に電話をもらった者なんですが」

「はい、伺っております醍醐様ですよね」

「そうです」

「太秦天子様のお部屋は南病棟の502号室になりますのでここから一度出ていただき、南病棟行きのバスにお乗りください」

バスで行く!ここから行けないのか?俺は聞いてみた。

「ここからじゃ行けないんですか?」

「あちらの渡り廊下を通れば行けないことはありませんが、二十分ほどかかりますよ!」

どんだけ広いんだ!この病院

受付を済ませた俺は皆のところに戻り、天子の病棟に向かうべくバス停へ向かった。

バス停に向かっているとき魔突莉が聞いてきた。

「なんで外に出るん?」

俺は答えた。

「歩いて行けば二十分ほどかかるからだ」

「どんだけでかい病院やねん!」

確かにでかすぎるな。

そんなことを考えていると、南病棟行きのバスが来た。

そのバスに乗り移動すること約五分、俺たちは南病棟に着いた。

天子の病室は502号室だから五階だな。

俺たちはエレベーターで五階に上がった。


五階に到着し、病室に向かった。

「502ここだな」

そう言って扉を開けた。

「よし、これでよい」

「紫姫さん!」

「来たようじゃな」

扉をあけると、ナース姿の紫姫さんがいた。

その姿を見た闘次が俺に小声で聞いてきた。

「紫姫さんのあの姿どう思う」

どう思うって言われてもなぁ。

「しかもツインテールとかヤバいだろ!」

そう思うのお前だけだと思うぞ。

俺は紫姫さんに聞いてみた。

「どうしてナース姿何ですか?」

「この者の担当しているナースが休みなので妾が代わりにしておるのじゃ、幸い免許を持っておったからの」

高校生で医師免許持ってるの?この人!

「医師免許を持っているというのは嘘じゃ、大学にまだいっておらんからの。」

ならどうしてナース服でここにいるの?この人!

俺は聞いてみた。

「免許を持っていないのならなぜ代わりをしかもナース服で」

「シャドウにみていてくれと頼まれたのじゃ、ナース服は雰囲気をだすためじゃ」

そうだったのかと俺は頷いた。

「ちなみにですけど、なんの免許持っているんですか?」

「車の普通と飛行機、大型バイク、くらいかの」

車とバイクはわかりますが飛行機も持ってるの!

紫姫さんとそんな会話をしていると天子が言った。

「あなたたちは誰に会いに来たのよ!」

「ごめんごめん、紫姫さんの姿があまりに珍しくてな」

「まあいいわ」

「知り合い同士でごゆっくり」

紫姫さんはそう言って部屋を後にした。

俺たちはその後会話を続けた。

時計をみると19時をまわっていた。

「そろそろ帰るか」

「今日は来てくれてありがとう」

「あの、太秦さんこれお守りです。」

そう言って京が渡したのは小さな人形だった。

「これ貴女が作ったの?」

「はい」

「そうなのね、ありがとう大切にるわ」

俺たちは挨拶をして病室を後にした。


二日後、俺たちは驚いた。

何故かと言うと、天子が登校してきたからである。

こいつの体はどうなってるんだ?

俺はそんなことを思っていた。

こうしてまた俺たちの楽しい生活が始まった。
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