神の手違いで転生先の人が生きていたので、2重人格になりました。

烏帽子 博

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第二章

新婚初夜

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一騒動あったが、ロベルトとマリーンは、披露宴の後夜遅くなってやっと開放され、二人だけになった。

「マリーン、今まで君に秘密にしてたことが有るんだ。」

「それ、今聞かなきゃダメ?」

「うん、聞いて欲しい。」

「それって、さっきジーナが急に男の人みたいにあなたに話し掛けて、あなたもジーナのことをユウトとか呼んだのと関係してるのかしら?」

「鋭いなぁ なんとなくは気づいてたんだね。
そのユウトの話だよ」

「やっぱり!
 ときどき独り言とか言って誰かと話してるみたいだったから」

ロベルトは、これまでのユウトとの話をした。

「ふう~ん。私とロベルトのエッチを見たくないって逃げ出して、今はジーナに間借りしてるのネ。
で、そのとき、ジーナは大賢者の力を授かったってことね」

「うん、それで合ってるよ」

「それじゃあ、もう変な独り言 言ったりしないんだ。よかった。
ねぇ あとね どうして私のこと、好きになったか教えて」

「どうして?マリーンは美人でスタイルもいいし、頭もいいし………そんな見つめるなよ」

「じゃあ、何時から?最初にあった日に、いきなり結婚しようって言ったわよね。それからしょっちゅう、私が照れて恥ずかしくなるようなこと言ったりしてきたわよね。」

「好きになったのは、魔力を流しこんでもらったときかな、マリーンの魔力は暖かくて、離したくないって思ったんだ。
そしたらユウトが、惚れたなって冷やかしてきて、自分の気持ちがわかったんだ」

「またユウトが出てくるのね」

「彼は、ぼくの命の恩人でぼくらのキューピッドでジーナの命も救った人 いや精神体だよ」

「わかったわ。全部信じる。でも、もうベッドの上では、彼の話はしないでね。
二人だけの時間よ」


マリーンはベッドサイド以外の灯りを消して、下着だけの姿になってベッドに潜り込んだ。

ロベルトも服を脱ぎ捨てて、ベッドに飛びこんだ。

「オアズケ」

「えー そんなのないよー」

「ウソよ、優しくしてね」

「そうなの、マリーン激しい方が好きかと」

「だって。初めてだから
ちょっと恐いの」

その言葉にロベルトは頭が真っ白になり、しゃぶりつくようにマリーンにキスをした。

「えい!」

マリーンの膝蹴りがロベルトの固くなった股間にヒットした。

ロベルトは呻いて股間を押さえて

「酷いよ マリーン」

「優しくって、お願いしたじゃない」





それからもロベルトは、しつこく攻めるが、マリーンの抵抗も強く、明け方近くに、やっと二人は一つになれた。




「今はもう駄目、痛いんだもん」

「じゃあ オッパイだけ」

結局こうして一睡もすることなくじゃれ合って二人は朝を迎えてしまった。

二人揃って、目の下に隈を作り、生あくびをしながら朝食のテーブルについた。

みんなの二人への視線がニヤニヤしている。

ジーナに至っては

「マリーンお姉様、歩き方が変よ」と言い出し

メイドのクラウディアが小声で
「ジーナ様 それは言ってはなりません」

「何で?何で言っちゃダメなの?」

それを聞いた周りのメイドたちは、肩を揺らして笑いをこらえている。

「ブ アッハッハ」

王様が吹出して笑うと、他の人も笑いだした。

「この分なら、また孫が直ぐに増えそうじゃな。
良いことじゃ」

そう言ってジョーンズ王はマリーンにウインクした。

マリーンは顔を真っ赤にしてうつむいてる。

ロベルトがそこで

「がんばります」
と言ったものだから、またその場は笑いに包まれた

マリーンは真っ赤な顔でロベルトを睨んで

「もうオアズケよ」

と一言いったきり、押し黙った。

そこへ再びジーナが

「ねぇ なんでマリーンお姉様赤いお顔して怒ってらっしゃるの?」

と言い出して、マリーンは

「ごめんなさい、今朝は食欲が有りません」

と言って、がに股で部屋に戻っていった。

王様が顎をクイックイッとやってロベルトをうながすと、ロベルトは、パンを2つ掴んで、マリーンの後を追った。

ロベルトを見送る王様が

「大事にせいよ。妻を亡くしたワシは、ケンカもできん」

と小さく呟いた。
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