魔法使いフウリン

烏帽子 博

文字の大きさ
4 / 69
第一章

冒険者になる

しおりを挟む
「トッポの町に着いたぞ
二人ともご苦労様」
ヤマモトさんがにこやかに声をかけてくれた。

ゲートの所では、既に盗賊の一件の話が行ってて、後日事情聴取が有るそうなので、宿泊場所を教えるように言われた。

「二人とも私の家に泊まればいいよ。余ってる部屋も有るし、食事もつけるよ。君らは恩人だから、遠慮は無しで頼むよね。」

「兵隊さん そう言うことでよろしく」
商人のヤマモトさんが、ちゃっちゃとことを進めた。

ヤマモトさんの店舗兼住宅について、幌馬車の荷下ろしを手伝った。
それから、ジンと一緒に冒険者ギルドに向かった。

ギルドへ向かう道端には、もの乞いの子どもが何人か座っている。

「あの子たちは、何してるの?」

「もの乞いよ。それも知らないの?ああして、お金を恵んでもらって、生活してるのよ。」

「へぇ~ そりゃあ生活苦しいだろうな」
ジンは、そう言うと、子どものそばに行こうとする。

「ちょっと!ダメよ!関わっちゃ」
私がそう言うときには、既にジンは財布を出していた。

そのとたんに座っていた子どもたちが一斉にジンの周りに集まって手を出して、口々に
「お恵みを!」「お恵みを!」

「はぁ~」なんかこの先が思いやられる。
一通り渡し終わっても、同じ子どもが又手を出してる。
これじゃあエンドレスだ!

「ジン!その子にお金渡すの三回目よ、いい加減にしてよ! 行くわよ!」
私は、子どもたちの輪の中からジンを引っ張り出した。

その子たちの中で少し背の高い子どもが
「あんた いい人だな 何か手伝える事があったら声かけてくれ、俺はリュウだ」

「俺はジンだ、よろしくな リュウ」

「あんた何で もの乞いの子どもと仲良くなってるのよ。
どんどん搾り取られるわよ」

「困ってる人は助けたいよ。」

「そうね、でも働かないでお金を手に入れるのは、あまりいい事とは思わないわ。
私は働いてお金を稼ぐつもりよ、その為に冒険者になるの」

「なるほど。フウリンは、しっかりしてるね。見習うよ。」

冒険者ギルドへは、程なく着いた。
立派な建物で、受付カウンターが並んでいる。

「新規登録ですね。では、こちらに手を置いて下さい。」

レベル15ですね。

「後はこの書類に記入をお願いします」

「次の方も新規ですね。こちらに手を置いて下さい。」
ジンが手を置くと

「え! そ そんな!
ちょっとお待ち下さい。」
受付の女性は、奥に行ってしまった。

少しして、立派な体格の男性がやって来て
「わたしはギルドマスターのハマーだ、君の手続きは別室でするから、着いてきてくれ」

私は一人置いて行かれたくなかったので
「私の連れをどこに連れてゆくんですか?」と聞いた。

「とって食おうって訳じゃないから、心配はいらないよ。
よければ、あなたも一緒にどうぞ」

ギルドマスターとプレートが貼って有る部屋に案内された。

「まず二人の名前を教えてくれるかな」

「僕はジンです」
「私はフウリンです
よろしくお願いします。」

「ジン君、早速だが、もう一度、この機会に手を置いてくれ」

ジンが手を置くと
「信じ難いが、君のレベルは850だよ」

「ウソー!」私は大声を出してしまった。慌てて自分の手で口を塞いだ。

強いとは思っていたけど、まさかそこ迄とは!

「それで君はどうやってそんな強さを手に入れたのかな?」

ジンは、私にしてくれたのと同じ話をした。

「ジン君 君のお母さんの名前を教えてくれるかな」

「はい。母はビアンカって言います」

「それで、お母さんは、もちろん今でも君より強いんだよね」

「はい、稽古で勝った事は一度も有りません」

「お母さんの剣は、光るかい?」

「ええ、お母さんが手に持つと光ります」

「君のお母さんは
光の剣聖ビアンカだね」

「何ですか光の剣聖って?」

「君のお母さんが強いから、そういう二つ名ってあだ名みたいなのがついたのさ。
これで君の強さのわけが分かったよ」

「それからジン君、こちらの普通のお嬢さんとはどうゆう仲なのかな」

「ここに来る前に知り合ったばかりで、一緒に冒険者になろうって誘ってくれたんです」

「レベルの開きが大きいけど、パーティー組んで大丈夫かい」

「はい、問題ないと思います」

「ジン君のレベルはあまり口外しない方がいいよ。
目立ち過ぎるとトラブルが来るからね
あと、いくらレベルが高くても、冒険者としては、ランクFからのスタートになるからね」

こうして私とジンの冒険者が始まった。

しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

妻からの手紙~18年の後悔を添えて~

Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。 妻が死んで18年目の今日。 息子の誕生日。 「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」 息子は…17年前に死んだ。 手紙はもう一通あった。 俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。 ------------------------------

バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します

namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。 マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。 その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。 「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。 しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。 「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」 公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。 前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。 これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。

スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜

かの
ファンタジー
 世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。  スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。  偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。  スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!  冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!

ギルドの片隅で飲んだくれてるおっさん冒険者

哀上
ファンタジー
チートを貰い転生した。 何も成し遂げることなく35年…… ついに前世の年齢を超えた。 ※ 第5回次世代ファンタジーカップにて“超個性的キャラクター賞”を受賞。 ※この小説は他サイトにも投稿しています。

転生貴族の領地経営〜現代日本の知識で異世界を豊かにする

ファンタジー
ローラシア王国の北のエルラント辺境伯家には天才的な少年、リーゼンしかしその少年は現代日本から転生してきた転生者だった。 リーゼンが洗礼をしたさい、圧倒的な量の加護やスキルが与えられた。その力を見込んだ父の辺境伯は12歳のリーゼンを辺境伯家の領地の北を治める代官とした。 これはそんなリーゼンが異世界の領地を経営し、豊かにしていく物語である。

悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる

竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。 評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。 身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。

家ごと異世界転移〜異世界来ちゃったけど快適に暮らします〜

奥野細道
ファンタジー
都内の2LDKマンションで暮らす30代独身の会社員、田中健太はある夜突然家ごと広大な森と異世界の空が広がるファンタジー世界へと転移してしまう。 パニックに陥りながらも、彼は自身の平凡なマンションが異世界においてとんでもないチート能力を発揮することを発見する。冷蔵庫は地球上のあらゆる食材を無限に生成し、最高の鮮度を保つ「無限の食料庫」となり、リビングのテレビは異世界の情報をリアルタイムで受信・翻訳する「異世界情報端末」として機能。さらに、お風呂の湯はどんな傷も癒す「万能治癒の湯」となり、ベランダは瞬時に植物を成長させる「魔力活性化菜園」に。 健太はこれらの能力を駆使して、食料や情報を確保し、異世界の人たちを助けながら安全な拠点を築いていく。

処理中です...