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第3章
模擬戦
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ギルドに居た全員がぞろぞろと訓練場に移動した。
受付嬢を始めギルドはもぬけの殻となっている。
「マスター、悪いが見張り役の俺は模擬戦から抜けさせてもらう。
こいつら5人で十分だろ」
「ガルド、まさかアンタ、怖気づいたわけじゃないよな」
「バカを言え、無駄なことはしない主義だ」
「まぁいい。で、最初に戦いたい奴は、誰だ」
ギルドマスターが声をかけると先程の5人皆が手をあげる。
「マスター、彼らなら全員まとめてで構いませんよ。」
クリスがそう言うと
「いいのか、袋叩きになるぞ、命の保障はできねぇぞ」
「問題有りません。人間のギルドでも騎士の中でも、ぼくが一番強かったので、ここでも変わらないでしょう」
「大した自信だな。好きな武器でも持ちな」
「ぼくは、この木刀を借りますね。皆さんは普段使ってる武器でもいいですよ。
全てぼくが奪い取りますけどね」
「なんかわけわからん事を言ってるが、お前がいいなら5対1で始めるぞ」
5人の獣人はそれぞれ武器や杖を手に構えた。
ギルドマスターの「始め」の声がすると、5人の手元から全ての武器や杖がパッと消え去った。
「流水剣 瀑布」
「ぎゃ」「うぅ」「ひぃ~」「ぐはっ」「ごふっ」
ほんの少しの間だが、うめき声が連続で起こり。
5人のズタボロになった獣人が訓練場に転がった。
「うぇ~痛え」「ポーションをくれ」
「腕が~」「ひゅ~ひゅ~」「うげぇ~」
「勝負あり 勝者クリス」
「まだ、ぼくと戦ってみたい人居ますか」
「ヘレン、ケラー」
「「はい、マスター」」
「転がってる奴らにポーションを」
「ふぅ~
それからクリス、ガルド
もう少し話がしたい。
来てくれ。」
ギルドマスターについて歩きだすとやっと周りがザワザワ仕出した。
「スゲー強えーな。剣がどうなったか見えなかった。」
「アイツの姿もぶれて見えて何がどうなったか分からなかったよ」
「戦ったアイツらも、気づいたらやられた後って感じじゃねぇのか」
「俺剣を教えてもらおうかなぁ~」
「それより戦った奴らの武器はどうなったんだ。消えちまったよな」
「あれだけのことして息一つ乱れてないぞ。ありゃ人間って言うよりバケモンだな」
「もしかして魔王だったりして」
「魔族じゃねえよ。目赤く無いし」
「それなら勇者ってやつか」
「かもなぁ~」
ギルドマスター室
部屋の入口には立札があった。
「まぁ、座れ」
クリスとガルドがソファに並んで腰掛け、ギルドマスターも向かいのソファに腰掛けた。
ギルドマスターは、クリスと目を合わせず、天井を見たり、窓の方を見たりして、時折ため息をついて、苛ついてるのか膝の上で指を忙しなく動かしている。
ノックの音がした
「入れ」
「お茶をお持ちしました」
受付嬢がお茶を運んできた。
受付嬢が退出すると、やっとギルドマスターが口を開いた。
「毒なんか入れてねぇから飲みな」
「あのー、何か問題でも」
「何から何まで全部問題だ。
問題だらけだ。
何で人間が、獣人ばかりの町に居るんだ。
獣人の殆どが人間に身内を殺されたり連れさらわれてるんだ。
この町の獣人は、人間に恨みを持ってる奴ばかりだ、何でそんな町に人間が来た。
来ちゃいけねぇだろ。
しかも神がかった強さときてらぁ。
恨みの相手に手も足も出ない気持ちが分かるか?
これからあの手この手でお前を殺しに来るぞ、それを全部お前が返り討ちにしたら、ますます恨みが増えるだろ。
どうすりゃいいんだよ。」
ギルドマスターは、机を叩いた。
「どうもしなくて、いいと思います。」
「へっ」
クリスの返答にギルドマスターは、腑抜けた声をだした。
「だってどうしようも無いんですから、何もする必要ないんです。」
「それでお前は、この町で何をするんだ」
「そうですね。犬族の娘たちが冒険者として戦える程度になる迄は、ここで依頼をこなしたいと思います。」
「俺からは、背中に気をつけろとしか言えないが、それでいいな。」
「ええ。あと、持ち合わせがそこそこ有りますので、よかったら冒険者の方たちに一献差し上げたいのですが、いかがでしょう。」
「お前に奢られたくないって断る奴もいるだろうが、まぁいいんじゃねぇか。」
ギルドマスターがそう言うとガルドが
「俺はゴチになるぜ」とサムズアップした。
「それじゃあ、一旦彼女の所に戻って了解貰って来ます。1時間位で、この部屋に戻って来れると思います。」
「おいおい彼女の所ってこの近くなのか」
「それは秘密です。ぼくには、転移能力が有るので一瞬で遠くに移動できるんです。
じゃあそう言うことで」
クリスがバイバイと手を振るとその姿がフッと目の前から消えた。
「おいガルド。俺たち夢みたのか」
「夢かどうか殴ってやろうか」
「遠慮するよ」
受付嬢を始めギルドはもぬけの殻となっている。
「マスター、悪いが見張り役の俺は模擬戦から抜けさせてもらう。
こいつら5人で十分だろ」
「ガルド、まさかアンタ、怖気づいたわけじゃないよな」
「バカを言え、無駄なことはしない主義だ」
「まぁいい。で、最初に戦いたい奴は、誰だ」
ギルドマスターが声をかけると先程の5人皆が手をあげる。
「マスター、彼らなら全員まとめてで構いませんよ。」
クリスがそう言うと
「いいのか、袋叩きになるぞ、命の保障はできねぇぞ」
「問題有りません。人間のギルドでも騎士の中でも、ぼくが一番強かったので、ここでも変わらないでしょう」
「大した自信だな。好きな武器でも持ちな」
「ぼくは、この木刀を借りますね。皆さんは普段使ってる武器でもいいですよ。
全てぼくが奪い取りますけどね」
「なんかわけわからん事を言ってるが、お前がいいなら5対1で始めるぞ」
5人の獣人はそれぞれ武器や杖を手に構えた。
ギルドマスターの「始め」の声がすると、5人の手元から全ての武器や杖がパッと消え去った。
「流水剣 瀑布」
「ぎゃ」「うぅ」「ひぃ~」「ぐはっ」「ごふっ」
ほんの少しの間だが、うめき声が連続で起こり。
5人のズタボロになった獣人が訓練場に転がった。
「うぇ~痛え」「ポーションをくれ」
「腕が~」「ひゅ~ひゅ~」「うげぇ~」
「勝負あり 勝者クリス」
「まだ、ぼくと戦ってみたい人居ますか」
「ヘレン、ケラー」
「「はい、マスター」」
「転がってる奴らにポーションを」
「ふぅ~
それからクリス、ガルド
もう少し話がしたい。
来てくれ。」
ギルドマスターについて歩きだすとやっと周りがザワザワ仕出した。
「スゲー強えーな。剣がどうなったか見えなかった。」
「アイツの姿もぶれて見えて何がどうなったか分からなかったよ」
「戦ったアイツらも、気づいたらやられた後って感じじゃねぇのか」
「俺剣を教えてもらおうかなぁ~」
「それより戦った奴らの武器はどうなったんだ。消えちまったよな」
「あれだけのことして息一つ乱れてないぞ。ありゃ人間って言うよりバケモンだな」
「もしかして魔王だったりして」
「魔族じゃねえよ。目赤く無いし」
「それなら勇者ってやつか」
「かもなぁ~」
ギルドマスター室
部屋の入口には立札があった。
「まぁ、座れ」
クリスとガルドがソファに並んで腰掛け、ギルドマスターも向かいのソファに腰掛けた。
ギルドマスターは、クリスと目を合わせず、天井を見たり、窓の方を見たりして、時折ため息をついて、苛ついてるのか膝の上で指を忙しなく動かしている。
ノックの音がした
「入れ」
「お茶をお持ちしました」
受付嬢がお茶を運んできた。
受付嬢が退出すると、やっとギルドマスターが口を開いた。
「毒なんか入れてねぇから飲みな」
「あのー、何か問題でも」
「何から何まで全部問題だ。
問題だらけだ。
何で人間が、獣人ばかりの町に居るんだ。
獣人の殆どが人間に身内を殺されたり連れさらわれてるんだ。
この町の獣人は、人間に恨みを持ってる奴ばかりだ、何でそんな町に人間が来た。
来ちゃいけねぇだろ。
しかも神がかった強さときてらぁ。
恨みの相手に手も足も出ない気持ちが分かるか?
これからあの手この手でお前を殺しに来るぞ、それを全部お前が返り討ちにしたら、ますます恨みが増えるだろ。
どうすりゃいいんだよ。」
ギルドマスターは、机を叩いた。
「どうもしなくて、いいと思います。」
「へっ」
クリスの返答にギルドマスターは、腑抜けた声をだした。
「だってどうしようも無いんですから、何もする必要ないんです。」
「それでお前は、この町で何をするんだ」
「そうですね。犬族の娘たちが冒険者として戦える程度になる迄は、ここで依頼をこなしたいと思います。」
「俺からは、背中に気をつけろとしか言えないが、それでいいな。」
「ええ。あと、持ち合わせがそこそこ有りますので、よかったら冒険者の方たちに一献差し上げたいのですが、いかがでしょう。」
「お前に奢られたくないって断る奴もいるだろうが、まぁいいんじゃねぇか。」
ギルドマスターがそう言うとガルドが
「俺はゴチになるぜ」とサムズアップした。
「それじゃあ、一旦彼女の所に戻って了解貰って来ます。1時間位で、この部屋に戻って来れると思います。」
「おいおい彼女の所ってこの近くなのか」
「それは秘密です。ぼくには、転移能力が有るので一瞬で遠くに移動できるんです。
じゃあそう言うことで」
クリスがバイバイと手を振るとその姿がフッと目の前から消えた。
「おいガルド。俺たち夢みたのか」
「夢かどうか殴ってやろうか」
「遠慮するよ」
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