抽選結果は大魔王だったので、剣と魔法と平和と欲に溢れた異世界で、のんびりとスローライフしたいと思います。

蒼樹 煉

文字の大きさ
28 / 272
本編_前編_

第27話

しおりを挟む
「すっごいね。ホントにシリウスさん…。召喚魔法で色々と出せるんだね」
色取り取りのワンピースを見ながら、ミレイは目を輝かせながら言ったのである。
「…まあな。ただ、どこから召喚されて来るのか分からないけどな」
「そんなの気にしていたら、一々とキリがないと思うけど?」
「…そうだな。そうだよな…。魔法は誰が何に使おうが気にしても意味はないか」
「そうよ。今は魔法を使う人間って殆どいないしね」

今の時代に魔法を使いこなす人って見たことも聞いたこともないミレイにとって、魔法は好奇心溢れる存在しかないのである。
そもそも、何度も彼女が言うように、彼女の故郷である、アーノルド連邦は、他国との繋がりを断っているが故に他の国々がどのような生活を送っているのか知らないという、世間離れしているだけなのだが。
それで、良く…他国との侵略は受けなかったモノだと俺は密かに思った。
まあ、平和な世界に人間同士の戦争ってのは余りないかも知れないけど。

「まあ、話はその辺に置いといて…俺はこの本を見ながらスライムを生成するとするかな」
「な、何か…すっごい分厚い本。あたしの持ってた本の何千倍もある…!」
「ただな…この本は一つ難点があるんだ」
「何?何が難点なの?シリウスさん」
「心の中で思ったことを思わない限り…自動的に執筆されないんだ。初めてこの本を開いた時、真っ白でさ…」
見ての通りで、殆ど真っ白である証拠をシリウスは見せながら言った。
「うわっ!勿体ない!せっかくと紙という資源を使ってるのに…!紙を作るだけでどんだけ時間と労力が掛かってると思ってるの…!?」
「だろう…?この世界って紙は貴重だと思うんだよなぁ…」

異世界における紙は、どこの世界でも貴重な資源だということがこちらの世界もそうなんだなと俺は思った。
ったく…魔物生成書をプレゼントとして用意した、転生女神とやらは何を考えて、俺を大魔王として転生させたのやら。
まあ、女神にどうこうと文句を言っても無駄かも知れない。
恐らくは、俺にとってもう二度と会うことが出来ない存在だから。





一方、西にある大陸の南西にある、ピュリアーツの森。
ここは、ハイエルフと共に絶滅危惧種である、シルヴァンエルフが隠れ棲む森である。
「いたか?」
ピュリアーツの森で、村長代理を務める、銀と金の髪のしたルシウスは、弟たちに聞き回っていた。
「いや。どこにもいない。一体、どこに行ったのだろうか」
「大好きな甘いデザートよりも他に何が…」
銀と赤の髪のした、マイラスは、そのままの形でデザートを残したまま、昨夜、レイオスからある話を聞いて以来、朝からずっとそわそわしていたことを思い出しながら返したのである。
「で、その肝心のレイオスは…?」
「森中をエリオスと一緒に探し回っている。あの二人は僕やクレイス兄さん、ネイサス兄さんと違って、ルシウス兄さんと同じく治療魔法と精霊魔法の使い手だから」
「…そうか。とにかくともう一度探し回るぞ」
誰よりも大事な妹を探すため、彼らは、広い森の中を探し始めたのだった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

ギルドの片隅で飲んだくれてるおっさん冒険者

哀上
ファンタジー
チートを貰い転生した。 何も成し遂げることなく35年…… ついに前世の年齢を超えた。 ※ 第5回次世代ファンタジーカップにて“超個性的キャラクター賞”を受賞。 ※この小説は他サイトにも投稿しています。

最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。

MP
ファンタジー
高校2年の夏。 高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。 地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。 しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。

スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜

かの
ファンタジー
 世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。  スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。  偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。  スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!  冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!

男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件

美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…? 最新章の第五章も夕方18時に更新予定です! ☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。 ※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます! ※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。 ※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!

悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる

竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。 評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。 身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。

【第2章完結】最強な精霊王に転生しました。のんびりライフを送りたかったのに、問題にばかり巻き込まれるのはなんで?

山咲莉亜
ファンタジー
 ある日、高校二年生だった桜井渚は魔法を扱うことができ、世界最強とされる精霊王に転生した。家族で海に遊びに行ったが遊んでいる最中に溺れた幼い弟を助け、代わりに自分が死んでしまったのだ。  だけど正直、俺は精霊王の立場に興味はない。精霊らしく、のんびり気楽に生きてみせるよ。  趣味の寝ることと読書だけをしてマイペースに生きるつもりだったナギサだが、優しく仲間思いな性格が災いして次々とトラブルに巻き込まれていく。果たしてナギサはそれらを乗り越えていくことができるのか。そして彼の行動原理とは……?  ロマンス、コメディ、シリアス───これは物語が進むにつれて露わになるナギサの闇やトラブルを共に乗り越えていく仲間達の物語。 ※HOT男性ランキング最高6位でした。ありがとうございました!

異世界転生~チート魔法でスローライフ

玲央
ファンタジー
【あらすじ⠀】都会で産まれ育ち、学生時代を過ごし 社会人になって早20年。 43歳になった主人公。趣味はアニメや漫画、スポーツ等 多岐に渡る。 その中でも最近嵌ってるのは「ソロキャンプ」 大型連休を利用して、 穴場スポットへやってきた! テントを建て、BBQコンロに テーブル等用意して……。 近くの川まで散歩しに来たら、 何やら動物か?の気配が…… 木の影からこっそり覗くとそこには…… キラキラと光注ぐように発光した 「え!オオカミ!」 3メートルはありそうな巨大なオオカミが!! 急いでテントまで戻ってくると 「え!ここどこだ??」 都会の生活に疲れた主人公が、 異世界へ転生して 冒険者になって 魔物を倒したり、現代知識で商売したり…… 。 恋愛は多分ありません。 基本スローライフを目指してます(笑) ※挿絵有りますが、自作です。 無断転載はしてません。 イラストは、あくまで私のイメージです ※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが 少し趣向を変えて、 若干ですが恋愛有りになります。 ※カクヨム、なろうでも公開しています

『異世界ガチャでユニークスキル全部乗せ!? ポンコツ神と俺の無自覚最強スローライフ』

チャチャ
ファンタジー
> 仕事帰りにファンタジー小説を買った帰り道、不運にも事故死した38歳の男。 気がつくと、目の前には“ポンコツ”と噂される神様がいた——。 「君、うっかり死んじゃったから、異世界に転生させてあげるよ♪」 「スキル? ステータス? もちろんガチャで決めるから!」 最初はブチギレ寸前だったが、引いたスキルはなんと全部ユニーク! 本人は気づいていないが、【超幸運】の持ち主だった! 「冒険? 魔王? いや、俺は村でのんびり暮らしたいんだけど……」 そんな願いとは裏腹に、次々とトラブルに巻き込まれ、無自覚に“最強伝説”を打ち立てていく! 神様のミスで始まった異世界生活。目指すはスローライフ、されど周囲は大騒ぎ! ◆ガチャ転生×最強×スローライフ! 無自覚チートな元おっさんが、今日も異世界でのんびり無双中!

処理中です...