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第二部 第三章
内燃機関
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「いよいよ、内燃機関の開発に取りかかるぞ」
「内燃機関?」
すっかり相談役、話し相手になったオーレリーが昭弥に尋ねた。
「簡単に言うとシリンダーの中で燃料を燃やす機関のことだ」
「蒸気機関と違うんですか?」
「蒸気機関は、外のボイラーで発生した蒸気をシリンダーに送り込んで動かす。そのため外燃機関と呼ばれている。大して内燃機関はシリンダーの中に少量の燃料を入れて燃やして膨張させることによって動かす」
「そんなのが必要なんですか」
「ボイラーが不要になるから、小型化することが可能だ。上手く作れば馬車に乗せて馬以上に走らせる事が出来る」
「それは凄い。でもどうやって燃やすんですか?」
「ガソリンを使って、プラグ、電気を使って火花を付けて点火する」
「ガソリンって、危険じゃありませんか」
「いや、ガソリンが一番良いんだ」
気化しやすく爆発しやすいガソリンを使って動かすのは、危険きわまりないとセバスチャンは反対した。
「内燃機関にはガソリンが最適なんだ」
熱量が大きく、直ぐ気化してくれるので混合気、燃料と空気が混ざった気体を作り易い。これは良い燃焼を行ってくれるために必要な特性だ。
危険なのは良く理解しているが少量で十分な働きをしてくれる。
「それにガソリンを有効活用しないとな」
「確かに。でも電気の方が良くありませんか?」
「そうなんだけど、架線を張るのに手間が掛かるし、変電所や発電所の整備と、設備投資が必要になる。乗客数が多い路線じゃ無いと採算が取れない。だが、内燃機関を持つ車両なら、利用者の少ない路線でも最小限の設備投資、車庫や検査のための設備以外必要ないから扱いやすい」
「煤が出ませんか?」
「石炭燃やすより遥かに少ないよ」
本当ならディーゼル機関を作りたかったが、構造が複雑、特に燃料噴射装置を作るのが難しい。二十気圧の圧力がかかっているシリンダーの中に燃料を千分の一秒単位で噴射停止を繰り返す必要があるのだが、それだけの技術力があるとは思えず、断念した。
だが発電機が出来た今、点火に必要な電力を確保出来たので、ガソリンエンジンなら実用化出来ると判断した。
「それでもタイミングを合わせるのが大変だけどね」
ピストンの位置を合わせて点火しなければ回転しない。それどころか逆回転の可能性もある。
「今までの技術を総動員して製造するよ」
とりあえず発電機を回すために小型の一気筒のガソリンエンジンを作ることにした。
「小さいですね。電車を動かせますか?」
「無理だね。こんな小さいと動かないよ」
何より動かしたら振動が激しすぎて、乗り心地が最悪だろう。
「さて、ピストンとシリンダーをきちんと取り付けるか」
「あれ上だけしか取り入れ口を作らないんですか」
オーレリーは疑問を尋ねた。
「ああ、片側だけで十分だ。こっちの方が簡単だ」
二〇世紀後半から二一世紀初頭において、一般的なガソリンエンジン、ディーゼルエンジンは、ピストンの上側を燃焼室にして下のロッドを介してクランクを回している。
燃料や空気を取り入れるのはピストンの上だけだ。
「動きますか?」
「高速回転するから大丈夫」
だが、蒸気機関の場合、ピストン前後にあるシリンダー室に蒸気を入れて走らせている。
二つのシリンダー室がある事により、左右四つのシリンダー室のどれか二つに確実に蒸気が入る事が出来るため、蒸気機関車は動くことが出来る。
更に力の加わるタイミングが多いため滑らかな運転が出来る。
一方、ガソリンエンジンは片側しか無いため、力の入り方がバラバラな上、振動が多いが、構造が単純で動かしやすいという利点がある。
「ガソリンエンジンでも上下に作ったらどうですか」
「考えたけど、難しいからやめておく」
実際、内燃機関には複動式――上下にシリンダー室を設けて動かしたエンジンはある。日本海軍の潜水艦のディーゼルエンジンや横浜の氷川丸のディーゼルエンジンだ。
だが、構造が複雑で、扱いが難しく、整備性に難がある。何より、縦置きのため全高が高くなるという欠点があり、今後の大型化を考えると複動式は排除せざるを得ない。
「さて、早速実験だ」
鋳造工場でエンジンブロック、シリンダーブロック、エンジンヘッド、ヘッドカバー、オイルパン、クランク、シリンダー内筒、ピストン、ロッドなどを鋳造。それらを切削して、表面を滑らかにする部分は滑らかに。接合部分は特に念入りに調整する。
ここら辺は蒸気機関車用のシリンダーとピストンを作ってきた技術や経験が役に立った。
バッテリーを作り、プラグを作り、ガソリンを気化させるキャブレターも作って取り付けて行く。
組み立てが終わると石油化学研究所から送られてきたガソリンを入れて準備完了だ。
「よし」
ガソリンエンジンの組み立ては学校の実習で習ったことがあるが、自作は初めてだ。
点火のタイミングが合うと良いのだが。
「回すよ」
ボタンを押してスタートするタイプでは無く、紐で引っ張る手回しスターターだ。スターターは手間が掛かるので使っていない。
昭弥は紐の取っ手を掴み一挙に引いた。
「回らないな」
燃料が回っていないのか。
昭弥はもう一度、回してみた。
「ていっ」
ばばばばばっ、という音と共にエンジンが回った。
「よし」
と思った瞬間、エンジンが止まった。
「どうしてだ」
昭弥は点検を始める。
「そうか、チョークが無いんだ」
チョークとは、チョーク弁と呼ばれる吸入口を絞るための弁だ。
これを使うと空気の流入量が減り燃料の比率が高くなる。エンジン始動時はエンジンが冷たいためガソリンの気化が弱く、燃料を濃くして点火しやすくする。
現在も使われているが、オートチョークの普及により手動操作の必要が無いので意識されることは少ない。そのため、昭弥も忘れていた。
「吸気口を絞って燃料を増やそう、それとキャブの中にも少しガソリンを垂らしておく」
いずれも燃料の量を増やす方法だ。
こうして濃くしておいて、点火しやすくする。
「よし、始動」
勢いよく紐を引っ張って回す。
ボボボボボボボッ
勢いよく、今度は長くエンジンが回り出した。
「おし、成功だ」
昭弥は、ガッツポーズをして、喜んだ。
「これで売れるんですか?」
「まあ、各駅の発電機や可動式発電機として売れそうだね。けど、重要なのはこれを元に複数のシリンダーで構成されるエンジンを作り出すんだ。そうすれば、もっと大きな力になって動かせる。そして、シリンダーをもっと大きくすれば更に動かせるぞ」
「楽しみです」
「内燃機関?」
すっかり相談役、話し相手になったオーレリーが昭弥に尋ねた。
「簡単に言うとシリンダーの中で燃料を燃やす機関のことだ」
「蒸気機関と違うんですか?」
「蒸気機関は、外のボイラーで発生した蒸気をシリンダーに送り込んで動かす。そのため外燃機関と呼ばれている。大して内燃機関はシリンダーの中に少量の燃料を入れて燃やして膨張させることによって動かす」
「そんなのが必要なんですか」
「ボイラーが不要になるから、小型化することが可能だ。上手く作れば馬車に乗せて馬以上に走らせる事が出来る」
「それは凄い。でもどうやって燃やすんですか?」
「ガソリンを使って、プラグ、電気を使って火花を付けて点火する」
「ガソリンって、危険じゃありませんか」
「いや、ガソリンが一番良いんだ」
気化しやすく爆発しやすいガソリンを使って動かすのは、危険きわまりないとセバスチャンは反対した。
「内燃機関にはガソリンが最適なんだ」
熱量が大きく、直ぐ気化してくれるので混合気、燃料と空気が混ざった気体を作り易い。これは良い燃焼を行ってくれるために必要な特性だ。
危険なのは良く理解しているが少量で十分な働きをしてくれる。
「それにガソリンを有効活用しないとな」
「確かに。でも電気の方が良くありませんか?」
「そうなんだけど、架線を張るのに手間が掛かるし、変電所や発電所の整備と、設備投資が必要になる。乗客数が多い路線じゃ無いと採算が取れない。だが、内燃機関を持つ車両なら、利用者の少ない路線でも最小限の設備投資、車庫や検査のための設備以外必要ないから扱いやすい」
「煤が出ませんか?」
「石炭燃やすより遥かに少ないよ」
本当ならディーゼル機関を作りたかったが、構造が複雑、特に燃料噴射装置を作るのが難しい。二十気圧の圧力がかかっているシリンダーの中に燃料を千分の一秒単位で噴射停止を繰り返す必要があるのだが、それだけの技術力があるとは思えず、断念した。
だが発電機が出来た今、点火に必要な電力を確保出来たので、ガソリンエンジンなら実用化出来ると判断した。
「それでもタイミングを合わせるのが大変だけどね」
ピストンの位置を合わせて点火しなければ回転しない。それどころか逆回転の可能性もある。
「今までの技術を総動員して製造するよ」
とりあえず発電機を回すために小型の一気筒のガソリンエンジンを作ることにした。
「小さいですね。電車を動かせますか?」
「無理だね。こんな小さいと動かないよ」
何より動かしたら振動が激しすぎて、乗り心地が最悪だろう。
「さて、ピストンとシリンダーをきちんと取り付けるか」
「あれ上だけしか取り入れ口を作らないんですか」
オーレリーは疑問を尋ねた。
「ああ、片側だけで十分だ。こっちの方が簡単だ」
二〇世紀後半から二一世紀初頭において、一般的なガソリンエンジン、ディーゼルエンジンは、ピストンの上側を燃焼室にして下のロッドを介してクランクを回している。
燃料や空気を取り入れるのはピストンの上だけだ。
「動きますか?」
「高速回転するから大丈夫」
だが、蒸気機関の場合、ピストン前後にあるシリンダー室に蒸気を入れて走らせている。
二つのシリンダー室がある事により、左右四つのシリンダー室のどれか二つに確実に蒸気が入る事が出来るため、蒸気機関車は動くことが出来る。
更に力の加わるタイミングが多いため滑らかな運転が出来る。
一方、ガソリンエンジンは片側しか無いため、力の入り方がバラバラな上、振動が多いが、構造が単純で動かしやすいという利点がある。
「ガソリンエンジンでも上下に作ったらどうですか」
「考えたけど、難しいからやめておく」
実際、内燃機関には複動式――上下にシリンダー室を設けて動かしたエンジンはある。日本海軍の潜水艦のディーゼルエンジンや横浜の氷川丸のディーゼルエンジンだ。
だが、構造が複雑で、扱いが難しく、整備性に難がある。何より、縦置きのため全高が高くなるという欠点があり、今後の大型化を考えると複動式は排除せざるを得ない。
「さて、早速実験だ」
鋳造工場でエンジンブロック、シリンダーブロック、エンジンヘッド、ヘッドカバー、オイルパン、クランク、シリンダー内筒、ピストン、ロッドなどを鋳造。それらを切削して、表面を滑らかにする部分は滑らかに。接合部分は特に念入りに調整する。
ここら辺は蒸気機関車用のシリンダーとピストンを作ってきた技術や経験が役に立った。
バッテリーを作り、プラグを作り、ガソリンを気化させるキャブレターも作って取り付けて行く。
組み立てが終わると石油化学研究所から送られてきたガソリンを入れて準備完了だ。
「よし」
ガソリンエンジンの組み立ては学校の実習で習ったことがあるが、自作は初めてだ。
点火のタイミングが合うと良いのだが。
「回すよ」
ボタンを押してスタートするタイプでは無く、紐で引っ張る手回しスターターだ。スターターは手間が掛かるので使っていない。
昭弥は紐の取っ手を掴み一挙に引いた。
「回らないな」
燃料が回っていないのか。
昭弥はもう一度、回してみた。
「ていっ」
ばばばばばっ、という音と共にエンジンが回った。
「よし」
と思った瞬間、エンジンが止まった。
「どうしてだ」
昭弥は点検を始める。
「そうか、チョークが無いんだ」
チョークとは、チョーク弁と呼ばれる吸入口を絞るための弁だ。
これを使うと空気の流入量が減り燃料の比率が高くなる。エンジン始動時はエンジンが冷たいためガソリンの気化が弱く、燃料を濃くして点火しやすくする。
現在も使われているが、オートチョークの普及により手動操作の必要が無いので意識されることは少ない。そのため、昭弥も忘れていた。
「吸気口を絞って燃料を増やそう、それとキャブの中にも少しガソリンを垂らしておく」
いずれも燃料の量を増やす方法だ。
こうして濃くしておいて、点火しやすくする。
「よし、始動」
勢いよく紐を引っ張って回す。
ボボボボボボボッ
勢いよく、今度は長くエンジンが回り出した。
「おし、成功だ」
昭弥は、ガッツポーズをして、喜んだ。
「これで売れるんですか?」
「まあ、各駅の発電機や可動式発電機として売れそうだね。けど、重要なのはこれを元に複数のシリンダーで構成されるエンジンを作り出すんだ。そうすれば、もっと大きな力になって動かせる。そして、シリンダーをもっと大きくすれば更に動かせるぞ」
「楽しみです」
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