OLサラリーマン

廣瀬純七

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大輔の奮闘


大輔(奈々の体)は田中の言葉に一瞬動揺しながらも、努めて冷静に振る舞った。  
「そ、そうでしたか?あまり気づきませんでしたけど。」  
声は奈々のものだが、内心は冷や汗だらけだ。田中は少し首をかしげながらも、「まあ、佐藤さんってたまにおかしいところあるよな」と笑ってその場を去った。  

「危なかった…」  
大輔は奈々の体で深呼吸しつつ、気を引き締めた。職場では、見た目の性別が変わるだけで雰囲気が一変する。奈々の体で過ごす一日は、いつも緊張感の連続だ。  

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### **奈々の体での挑戦**  

その日の午前中、大輔は奈々の代わりにクライアントとの打ち合わせに参加した。奈々は普段から仕事が丁寧で、同僚たちの信頼も厚い。大輔はその評判を壊さないように、細心の注意を払った。  

「三浦さん、今日もプレゼン資料完璧だね!」  
上司の田村が感心したように言うが、大輔の心中は穏やかではない。奈々が事前に作成していた資料を使っているとはいえ、細かい質問が来ればすぐにボロが出る。  

「ありがとうございます。奈々さんのおかげで…じゃなくて、ええっと…」  
一瞬、言葉を誤りそうになりながらも、なんとかその場を乗り切った。  

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### **大輔の体での奈々**  

一方、大輔の体で仕事をしている奈々は、男性としての振る舞いを頑張っていた。  
「お前、最近なんか柔らかくなったな!」  
同期の石井が笑いながら肩を叩いてくる。奈々はぎこちなく笑い返した。  

「大輔さん、男らしさって意外と難しいのね…」  
奈々は心の中でつぶやきながら、男性らしい堂々とした態度を取ろうと必死だった。  

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### **夜の反省会**  

仕事を終えて帰宅した2人は、それぞれの体の持ち主として過ごした一日を振り返った。  

「田中さんに危うくバレそうになったよ!」  
「私だって、大輔さんの同期から妙に慕われて、返事に困ったわ。」  

お互いの体で過ごす中で、職場での自分の姿を改めて知る。大輔は奈々のきめ細やかな気遣いや根回しの上手さに驚き、奈々は大輔が無理せず周囲に信頼されていることに感心した。  

「まあ…なんとか今日も乗り切ったな。」  
「明日もこのままなら、もっと工夫が必要ね。」  

2人はお互いの体で過ごすことに少しずつ慣れつつも、謎の現象に振り回されながら、次の日を迎える準備を始めた。  

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