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魔界で一番愛してる
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なんだか、温かい。
ミリアムはごろりと寝返りを打って、温かい何かにすり寄った。
ぴったりとくっついていると安心する。
「……ん?」
でも、酒臭い。
ミリアムは目をこすりながら瞼を持ち上げ、闇に包まれた室内に目を凝らした。
目の前に、何かある。
ミリアムはじーっとそれを見つめ、手を伸ばして触ってみて、眉を寄せた。
うつぶせに寝転んでいるそれに両手をかけ、よいしょと転がしてみる。
「アスヴィル!?」
仰向けに転がした男の顔を見た途端、ミリアムは愕然と目を見開いた。
(な、なんで! なんでわたしのベッドの中にアスヴィルがいるの!?)
しかも、酔いつぶれているように見える。
酔って部屋を間違えたのだろうか。いや、部屋には鍵をかけているはずだ。
ミリアムはベッドの上に正座して、混乱する頭を抱えた。
アスヴィルとはキスまでだ。なのに、いきなりベッドの中にもぐりこまれたら困る。どうしていいのかわからない。
ミリアムはアスヴィルをベッドから蹴り落そうと考えて、酔いつぶれている彼を床に転がすのはかわいそうだと思いとどまった。
「……うー」
アスヴィルは気持ちよさそうに眠っている。ちょっとやそっとじゃ起きそうにない。
ミリアムはため息をついた。
(文句は明日言おう)
ミリアムはシーツを手繰り寄せると、アスヴィルの上にかけて、いそいそとアスヴィルの隣にもぐりこんだ。
少し酒臭いが、隣の安心するぬくもりに瞼が重たくなってくる。
「……ミリアム」
アスヴィルが寝言で呼んだミリアムの名前に赤くなりつつ、彼女は幸せな夢の中に落ちていった。
ミリアムはごろりと寝返りを打って、温かい何かにすり寄った。
ぴったりとくっついていると安心する。
「……ん?」
でも、酒臭い。
ミリアムは目をこすりながら瞼を持ち上げ、闇に包まれた室内に目を凝らした。
目の前に、何かある。
ミリアムはじーっとそれを見つめ、手を伸ばして触ってみて、眉を寄せた。
うつぶせに寝転んでいるそれに両手をかけ、よいしょと転がしてみる。
「アスヴィル!?」
仰向けに転がした男の顔を見た途端、ミリアムは愕然と目を見開いた。
(な、なんで! なんでわたしのベッドの中にアスヴィルがいるの!?)
しかも、酔いつぶれているように見える。
酔って部屋を間違えたのだろうか。いや、部屋には鍵をかけているはずだ。
ミリアムはベッドの上に正座して、混乱する頭を抱えた。
アスヴィルとはキスまでだ。なのに、いきなりベッドの中にもぐりこまれたら困る。どうしていいのかわからない。
ミリアムはアスヴィルをベッドから蹴り落そうと考えて、酔いつぶれている彼を床に転がすのはかわいそうだと思いとどまった。
「……うー」
アスヴィルは気持ちよさそうに眠っている。ちょっとやそっとじゃ起きそうにない。
ミリアムはため息をついた。
(文句は明日言おう)
ミリアムはシーツを手繰り寄せると、アスヴィルの上にかけて、いそいそとアスヴィルの隣にもぐりこんだ。
少し酒臭いが、隣の安心するぬくもりに瞼が重たくなってくる。
「……ミリアム」
アスヴィルが寝言で呼んだミリアムの名前に赤くなりつつ、彼女は幸せな夢の中に落ちていった。
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