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連載
#344 チーズ運び大会、第一関門
チーズ運び大会、未成人の部がスタートすると、勢いよくリックとカインが飛び出していった。
「折角やるなら勝たないとな!」
「オイラも負けないよ!」
やはり普段から冒険者として体を動かしている2人なので、他の参加者よりパワーとスピードも段違いだった。
「わふわふっ」
「お、上手いぞコロ」
そんな中、シュージと神獣の3匹もスタートを切っていた。
どう進んでいるのかというと、地面に車輪のように置いたチーズの上にコロが乗り、玉乗りをするようにバランスを取りながらコースを進んでいく。
「きゃー! 可愛いー!」
「器用なもんだなぁ!」
スピードはお世辞にも早いとは言えず、記念参加の子供達と一緒にゆっくりと進んでいたが、その様子は誰よりも可愛らしく、観客達はコロにメロメロになっていた。
「何やら後ろの方が盛り上がっていますが、先頭の2人が早くも最初の難関、チーズ投げに辿り着いたぞー!」
すると、観客を盛り上げるため、拡声魔法を使って実況をしている係員の男が、先頭で走っているリックとカインが最初の障害物に辿り着いた事を告げた。
その障害物というのは、木製の高い壁に丸型の穴ができていて、壁から少し離れたラインから持っているチーズを投げてその穴に通すというものだ。
「おりゃあ!」
「えーいっ!」
早速その壁の前に立ったリックとカインは、その穴目掛けてチーズを思いっきり投げてみた。
だが、チーズは穴に通らず、ボテッと地面に落ちてしまう。
「くそっ、穴小さくね!?」
というのも、2人の前に用意された壁の穴は、チーズより一回り大きいくらいで結構小さく、チーズの重さも相まって中々難しい障害物になっていた。
ちなみに、壁は何個か用意されていて、順位や年齢などを考慮しつつ、係員が参加者に合わせた壁を並べる仕組みだ。
「んしょっ、んしょっ! あ、障害物見えてきたよ、メイ!」
「ち、ちょっとそこで休みませんかっ……?」
そうこうしていると、ペアでチーズを運んでいるヘルとメイも最初の障害物までもう少しというところまで来た。
ただ、ペア用のチーズは結構重く、体格の割にはパワーのあるヘルと、普段から動き回っているメイでも、その時点で結構ヘトヘトになっていた。
だが、このレースはそもそも一部の猛者を除いて一気に駆け抜けられるような設計にはなっておらず、その2人の周りや後続の者達も、ちょくちょくチーズを地面に降ろしたりして休みながら走っていた。
「よしっ、通った! リックお先に!」
「あっ、くそっ! ……おらっ! よし、俺も通った! 待てカイン!」
「おおー! 先頭の2人が最初の障害物を突破したぞー!」
ただ、そんな参加者達の中ではやはりリックとカインのフィジカルは抜けているようで、後続が障害物に辿り着いたくらいで2人は障害物を抜けていった。
「わふっ、わふっ」
「お、最初の障害物に着いたぞ」
「わふー♪」
そんな中、シュージと神獣の3匹はようやく最初の障害物に到着した。
「わふわふ」
「コンっ」
「クー」
「え、えーっと、どうしましょうか?」
ただ、どう見ても神獣の3匹がチーズを投げられるようには見えなくて、壁を持ってきた係員の人は困惑の声を上げていた。
「コン!」
「え、これでいいのかい?」
「コンコン!」
そんな係員の人の所へマフが近付いていくと、中々高いところに穴がある壁を前足でテシテシして「これでいいよー!」と一鳴きした。
それに対して「大丈夫だろうか?」と思いつつ、係員の人は3匹の前にその壁を置いた。
「クー」
「お、ムウが運ぶのか」
その壁を越える役割はどうやらムウが務めるらしく、シュージはムウに促されるままチーズを動かしていった。
その結果、
「クー」
「「「か、可愛いー!!」」」
ムウは背中の甲羅と頭を器用に使ってチーズを背負い、ふよふよと宙に浮かびながらチーズを運び始めた。
その動きは慎重ゆえかムウのマイペースさゆえかは分からないが非常にゆっくりで、周りの観客達はもうメロメロになってしまっていた。
「わふー!」
「コンコンっ!」
「クー……」
そんなムウの下では、コロとマフが「早く早くー!」と言った感じでぴょんぴょん飛び跳ねていたが、ムウは「無茶言わないでよ~」と言った様子で、その後もマイペースにチーズを運んでいった。
「クーっ」
そして、なんとか壁の穴の目の前に来たムウは、ほいっとチーズを穴に通していった。
「上手だったな、ムウ」
「クー♪」
そうして地面に落ちたチーズを、再びシュージが転がるように立たせて、今度はマフがその上に乗って玉乗り形式でチーズを転がし始めた。
※※※
神獣達を書くと、妙に筆が乗って文字数が増える……^^;
可愛いは正義ですね^ ^
それと、目の手術は無事両方終わりました!
視力はなんと0.1以下から裸眼で1.2まで戻って、経過も特に問題なく、少しずつ執筆も再開しております!
徐々に投稿ペースも上げていくつもりなので、楽しみにしていてくれればと!
あと、一応そういった近況だったり何気ないことだったりをTwitter(X)で呟いておりますので、興味のある方は僕のアルファポリスのプロフィール欄から飛んでフォローしてみてください^ ^
「折角やるなら勝たないとな!」
「オイラも負けないよ!」
やはり普段から冒険者として体を動かしている2人なので、他の参加者よりパワーとスピードも段違いだった。
「わふわふっ」
「お、上手いぞコロ」
そんな中、シュージと神獣の3匹もスタートを切っていた。
どう進んでいるのかというと、地面に車輪のように置いたチーズの上にコロが乗り、玉乗りをするようにバランスを取りながらコースを進んでいく。
「きゃー! 可愛いー!」
「器用なもんだなぁ!」
スピードはお世辞にも早いとは言えず、記念参加の子供達と一緒にゆっくりと進んでいたが、その様子は誰よりも可愛らしく、観客達はコロにメロメロになっていた。
「何やら後ろの方が盛り上がっていますが、先頭の2人が早くも最初の難関、チーズ投げに辿り着いたぞー!」
すると、観客を盛り上げるため、拡声魔法を使って実況をしている係員の男が、先頭で走っているリックとカインが最初の障害物に辿り着いた事を告げた。
その障害物というのは、木製の高い壁に丸型の穴ができていて、壁から少し離れたラインから持っているチーズを投げてその穴に通すというものだ。
「おりゃあ!」
「えーいっ!」
早速その壁の前に立ったリックとカインは、その穴目掛けてチーズを思いっきり投げてみた。
だが、チーズは穴に通らず、ボテッと地面に落ちてしまう。
「くそっ、穴小さくね!?」
というのも、2人の前に用意された壁の穴は、チーズより一回り大きいくらいで結構小さく、チーズの重さも相まって中々難しい障害物になっていた。
ちなみに、壁は何個か用意されていて、順位や年齢などを考慮しつつ、係員が参加者に合わせた壁を並べる仕組みだ。
「んしょっ、んしょっ! あ、障害物見えてきたよ、メイ!」
「ち、ちょっとそこで休みませんかっ……?」
そうこうしていると、ペアでチーズを運んでいるヘルとメイも最初の障害物までもう少しというところまで来た。
ただ、ペア用のチーズは結構重く、体格の割にはパワーのあるヘルと、普段から動き回っているメイでも、その時点で結構ヘトヘトになっていた。
だが、このレースはそもそも一部の猛者を除いて一気に駆け抜けられるような設計にはなっておらず、その2人の周りや後続の者達も、ちょくちょくチーズを地面に降ろしたりして休みながら走っていた。
「よしっ、通った! リックお先に!」
「あっ、くそっ! ……おらっ! よし、俺も通った! 待てカイン!」
「おおー! 先頭の2人が最初の障害物を突破したぞー!」
ただ、そんな参加者達の中ではやはりリックとカインのフィジカルは抜けているようで、後続が障害物に辿り着いたくらいで2人は障害物を抜けていった。
「わふっ、わふっ」
「お、最初の障害物に着いたぞ」
「わふー♪」
そんな中、シュージと神獣の3匹はようやく最初の障害物に到着した。
「わふわふ」
「コンっ」
「クー」
「え、えーっと、どうしましょうか?」
ただ、どう見ても神獣の3匹がチーズを投げられるようには見えなくて、壁を持ってきた係員の人は困惑の声を上げていた。
「コン!」
「え、これでいいのかい?」
「コンコン!」
そんな係員の人の所へマフが近付いていくと、中々高いところに穴がある壁を前足でテシテシして「これでいいよー!」と一鳴きした。
それに対して「大丈夫だろうか?」と思いつつ、係員の人は3匹の前にその壁を置いた。
「クー」
「お、ムウが運ぶのか」
その壁を越える役割はどうやらムウが務めるらしく、シュージはムウに促されるままチーズを動かしていった。
その結果、
「クー」
「「「か、可愛いー!!」」」
ムウは背中の甲羅と頭を器用に使ってチーズを背負い、ふよふよと宙に浮かびながらチーズを運び始めた。
その動きは慎重ゆえかムウのマイペースさゆえかは分からないが非常にゆっくりで、周りの観客達はもうメロメロになってしまっていた。
「わふー!」
「コンコンっ!」
「クー……」
そんなムウの下では、コロとマフが「早く早くー!」と言った感じでぴょんぴょん飛び跳ねていたが、ムウは「無茶言わないでよ~」と言った様子で、その後もマイペースにチーズを運んでいった。
「クーっ」
そして、なんとか壁の穴の目の前に来たムウは、ほいっとチーズを穴に通していった。
「上手だったな、ムウ」
「クー♪」
そうして地面に落ちたチーズを、再びシュージが転がるように立たせて、今度はマフがその上に乗って玉乗り形式でチーズを転がし始めた。
※※※
神獣達を書くと、妙に筆が乗って文字数が増える……^^;
可愛いは正義ですね^ ^
それと、目の手術は無事両方終わりました!
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