マッチョな料理人が送る、異世界のんびり生活。 強面、筋骨隆々、非常に強い。でもとっても優しい男が異世界でほのぼの暮らすお話

かむら

文字の大きさ
表紙へ
17 / 436
連載

#48 スタンピード、襲来

しおりを挟む
 ここから数話、戦闘描写などがいくつか入りますが、シリアスな展開はありませんから、(僕があんまり好きじゃ無いので……笑)シリアスが苦手な方も安心してお読みください。


 ――――――――――――――――――――


 ――カランカランカラン!


 ある日の早朝。

 街中に響く大きな鐘の音でシュージは目を覚ました。

 この音が鳴るという事はあらかじめ聞いてはいたものの、いざ本当に鳴ると結構驚くものである。

 いそいそとベッドから降り、着替えてエントランスまで降りると、他のメンバーも続々と降りてきていた。

 ただ、いつもと違い、皆んな表情が真剣なもので、各自の武器や防具も身に付けている。


「よし、戦闘員は揃ったな。 これより、スタンピードの迎撃に向かう」


 そう、先程の鐘の音は、近くのダンジョンでスタンピードが発生したのを知らせるものだった。


「今回のスタンピードは前回と同じぐらいの規模だ。 スタンピードの戦いに参加したことの無い、ガル、シャロ、ピュイ、アンネリーゼは今回パーティーを組み、離れずにお互いをカバーして戦う事」

「「「「はいっ!」」」」

「その他のメンバーで前衛の俺、ボリー、ジンバ、ミノリは最前線で魔物を出来るだけ多く止めて倒す。 後衛のカグラ、グレース、イザベラ、ゾラは前線のカバーをしつつ、他のギルドや衛兵のカバーも頼む」

「皆さん、お気をつけて。 帰りを待っています」

「ふ、心配するな、シュージ。 必ず無事に帰る」

「帰ってきたら美味しいご飯頼むわ~」

「そうですね。 いっぱい食べたいです」

「……シュージも、気を付けて」

「たまには戦闘も頑張らないとだねぇ」

「ふふ、ナイルとミニャも気合い十分みたいだ」

「前回は見習いで参加できなかったからな! 今回は暴れるぜ!」

「ちょっと、今回はパーティーなんだから、出過ぎないでよ?」

「アタシも弓でサポートするよー!」

「私も魔法で1匹でも多く倒しますわ」

「あ、そうだ、親父! アレできてたよな?」

「む? おお、そうじゃった。 こういう時に使ってもらわんとな」


 と、皆んなと決戦前の会話をしていると、ミノリが鍛冶場の方へ走っていき、大きな箱を持って戻ってきた。


「はいこれ! シュージの装備!」

「えっ、僕のですか?」

「前に話しただろ? 今回のスタンピードに合わせて完成させておいたよ! ほら、着けてみて!」


 ミノリに言われるがまま、シュージは手渡された装備を身につけていった。

 胸当てに肘当て、膝当てを着け、頭にはヘッドギアのような兜、そして手にはゴツゴツとしたガントレットを装備し、ぐっぐっと手を握ったり、屈伸をしてみた。


「どう?」

「いや、凄いですね。 しっかりとした素材なのに、とても柔軟性もあって動きやすいです」

「それは良かった! うんうん、似合ってるね! 装備の節々から見える筋肉もたまらないよ!」

「シュージ、その装備にはいくつか魔法が組み込まれとる。 主にお前さんの動きを助けてくれるものじゃ」

「こんな立派なものを…… ありがとうございます」

「いいんじゃよ。 使わんに越した事はないが、もし使う時が来たら、躊躇わずに使っとくれ」

「分かりました」

「よし、では戦闘員は行くぞ! この街を、ギルドを守るんだ!」

「「「「おぉーーーーー!!!」」」」


 そうして、士気を上げるジルバートの号令と共に、戦闘員達は駆け足で防壁の方へと向かっていった。


「さて、私達も行きましょうか」


 残った後方支援組は、キリカの指示に従う手筈となっていた。


「打ち合わせ通り、私は対策本部の方で人員補助などを。 シドさんはアイテムの整備と足りなくなったものの生産。 リックとカインはアイテムの運搬や防衛設備の点検。 メイちゃんは回復魔法で怪我人などの治療。 シュージさんは防壁近くの炊き出し所で食事のサポートですね。 もし何か解決できない問題があった時は対策本部に来てください。 では、私達も私達の戦いを頑張りましょう!」

「「「「「はいっ!」」」」」


 こうして、ヤタサの街のスタンピード防衛戦が始まるのであった。


 
しおりを挟む
表紙へ
感想 256

あなたにおすすめの小説

隠れ居酒屋・越境庵~異世界転移した頑固料理人の物語~

呑兵衛和尚
ファンタジー
調理師・宇堂優也。 彼は、交通事故に巻き込まれて異世界へと旅立った。 彼が異世界に向かった理由、それは『運命の女神の干渉外で起きた事故』に巻き込まれたから。 神々でも判らない事故に巻き込まれ、死亡したという事で、優也は『異世界で第二の人生』を送ることが許された。 そして、仕事にまつわるいくつかのチート能力を得た優也は、異世界でも天職である料理に身をやつすことになるのだが。 始めてみる食材、初めて味わう異世界の味。 そこは、優也にとっては、まさに天国ともいえる世界であった。 そして様々な食材や人々と出会い、この異世界でのライフスタイルを謳歌し始めるのであった。 ※【隠れ居酒屋・越境庵】は隔週更新です。

家族転生 ~父、勇者 母、大魔導師 兄、宰相 姉、公爵夫人 弟、S級暗殺者 妹、宮廷薬師 ……俺、門番~

北条新九郎
ファンタジー
 三好家は一家揃って全滅し、そして一家揃って異世界転生を果たしていた。  父は勇者として、母は大魔導師として異世界で名声を博し、現地人の期待に応えて魔王討伐に旅立つ。またその子供たちも兄は宰相、姉は公爵夫人、弟はS級暗殺者、妹は宮廷薬師として異世界を謳歌していた。  ただ、三好家第三子の神太郎だけは異世界において冴えない立場だった。  彼の職業は………………ただの門番である。  そして、そんな彼の目的はスローライフを送りつつ、異世界ハーレムを作ることだった。  お気に入り・感想、宜しくお願いします。

異世界に転移したら、孤児院でごはん係になりました

雪月夜狐
ファンタジー
ある日突然、異世界に転移してしまったユウ。 気がつけば、そこは辺境にある小さな孤児院だった。 剣も魔法も使えないユウにできるのは、 子供たちのごはんを作り、洗濯をして、寝かしつけをすることだけ。 ……のはずが、なぜか料理や家事といった 日常のことだけが、やたらとうまくいく。 無口な男の子、甘えん坊の女の子、元気いっぱいな年長組。 個性豊かな子供たちに囲まれて、 ユウは孤児院の「ごはん係」として、毎日を過ごしていく。 やがて、かつてこの孤児院で育った冒険者や商人たちも顔を出し、 孤児院は少しずつ、人が集まる場所になっていく。 戦わない、争わない。 ただ、ごはんを作って、今日をちゃんと暮らすだけ。 ほんわか天然な世話係と子供たちの日常を描く、 やさしい異世界孤児院ファンタジー。

『異世界ごはん、はじめました!』 ~料理研究家は転生先でも胃袋から世界を救う~

チャチャ
ファンタジー
味のない異世界に転生したのは、料理研究家の 私!? 魔法効果つきの“ごはん”で人を癒やし、王子を 虜に、ついには王宮キッチンまで! 心と身体を温める“スキル付き料理が、世界を 変えていく-- 美味しい笑顔があふれる、異世界グルメファン タジー!

僕だけ入れちゃうステータス欄 ~追放された凄腕バッファーは、たまたま出会った新人冒険者たちと真の最強パーティーを作り上げる~

めでめで汰
ファンタジー
バッファーの少年カイトのバフスキルは「ステータス欄の中に入って直接数字を動かす」というもの。 しかし、その能力を信じなかった仲間からカイトは追放され迷宮に置き去りにされる。 そこで出会ったLUK(幸運)値の高い少女ハルと共にカイトは無事迷宮から生還。 その後、カイトはハルの両親を探すため地下迷宮の奥へと挑むことを決意する。 (スライム、もふもふ出てきます。女の子に囲まれるけどメインヒロインは一人です。「ざまぁ」もしっかりあります)

異世界に召喚されたけど、戦えないので牧場経営します~勝手に集まってくる動物達が、みんな普通じゃないんだけど!?~

黒蓬
ファンタジー
白石悠真は、ある日突然異世界へ召喚される。しかし、特別なスキルとして授かったのは「牧場経営」。戦えない彼は、与えられた土地で牧場を経営し、食料面での貢献を望まれる。ところが、彼の牧場には不思議な動物たちが次々と集まってきて――!? 異世界でのんびり牧場ライフ、始まります!

ネグレクトされていた四歳の末娘は、前世の経理知識で実家の横領を見抜き追放されました。これからはもふもふ聖獣と美食巡りの旅に出ます。

旅する書斎(☆ほしい)
ファンタジー
アークライト子爵家の四歳の末娘リリアは、家族から存在しないものとして扱われていた。食事は厨房の残飯、衣服は兄姉のお下がりを更に継ぎ接ぎしたもの。冷たい床で眠る日々の中、彼女は高熱を出したことをきっかけに前世の記憶を取り戻す。 前世の彼女は、ブラック企業で過労死した経理担当のOLだった。 ある日、父の書斎に忍び込んだリリアは、ずさんな管理の家計簿を発見する。前世の知識でそれを読み解くと、父による悪質な横領と、家の財産がすでに破綻寸前であることが判明した。 「この家は、もうすぐ潰れます」 家族会議の場で、リリアはたった四歳とは思えぬ明瞭な口調で破産の事実を突きつける。激昂した父に「疫病神め!」と罵られ家を追い出されたリリアだったが、それは彼女の望むところだった。 手切れ金代わりの銅貨数枚を握りしめ、自由を手に入れたリリア。これからは誰にも縛られず、前世で夢見た美味しいものをたくさん食べる生活を目指す。

救世の結界師マールちゃん~無能だと廃棄されましたが、敵国で傭兵のおっさん達に餌付けされてるので、今さら必要と言われても戻りません~

ぽんぽこ@3/28新作発売!!
ファンタジー
「ウチの子、可愛いうえに最強すぎるんだが――!?」 魔の森の隣、辺境伯家。 そこで八歳のメイド・マールは、食事も与えられず“要らない人間”として扱われていた。 ――そしてある日ついに、毒と魔獣の禁忌領域《魔の森》へ捨てられてしまう。 「ここ……どこ?」 現れた魔獣に襲われかけたその瞬間。 救いに現れたのは――敵国の”イケオジ”傭兵隊だった。 「ほら、食え」 「……いいの?」 焚き火のそばで差し出された“温かいお粥”は、マールに初めての「安心」と「ごはん」を教えてくれた。 行き場を失った幼女は、強面のおじさん傭兵たちに餌付けされ、守られ、少しずつ笑えるようになる―― そんなシナリオだったはずなのに。 旅の途中、マールは無意識に結界を張り、猛毒の果実を「安全な食べ物」に変えてしまう。 「これもおいしいよ、おじさん!食べて食べて!」 「ウチの子は天才か!?」 ただ食べたいだけ。 だけどその力は、国境も常識もくつがえす。 これは、捨てられた欠食幼女が、敵国でお腹いっぱい幸せになりながら、秘められた力で世界を巻き込んでいく物語。 ※若干の百合風味を含みます。

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。