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#181 お手製こんにゃく作り
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「あっ、シュージさん」
「おや、ナコルさん。 ご無沙汰してます」
シュージが朝方、コロを連れて散歩をしていると、この街に住むあらゆる粉が大好きなナコルと出くわした。
「わっ、可愛いワンちゃん……! いや、狼さんですかね?」
「最近うちのギルドに来た、コロっていいます」
「わふ!」
「ほわぁ……! ふわふわですねぇ……!」
そんなナコルは早速コロの可愛さにノックアウトされ、コロもナコルに抱っこされて撫でられ、嬉しそうにしていた。
「ナコルさんはこんな朝方にどうして外に?」
「あー…… 恥ずかしながら最近研究室にこもりっぱなしで、様子を見に来た親にちゃんと外にも出なさいと言われまして…… こうしてゆっくり散歩してるというわけです」
「なるほど。 確かに、太陽を浴びるのは人間にとって大事なことですね」
「分かってはいるんですけど、どうしても粉作りが楽しくて、時間を忘れちゃうんですよ」
「あー、ウチのギルドの生産職の方々もそういう時ありますね」
やはり物作りを生業としている者は、一度熱中し始めると周りが見えなくなるようだ。
かくいう蒼天の風のアイテム士のシドや、鍛冶師のジンバやミノリもたまに食事も忘れて作業に没頭している時がある。
そんな時は邪魔するのも悪いので無理に呼びに行ったりはしないが、流石に二食くらい抜けそうになったらシュージが呼びに行っている。
「あ、そういえば、シュージさんと前に話した粉ができたんですよ」
「お、本当ですか?」
「はい。 色々と実験して成分や効能もシュージさんが言っていた通りのものになったかと」
「売り物になりそうですか?」
「もちろんです! 人体に影響ないことも確認済みですよ」
「良いですね。 では、近いうちに買い取らせてください」
「前も言いましたけど、お金は良いですよ?」
「いえいえ、そういう訳には。 ナコルさんの作る粉に僕はとても助けられてますから、その分ちゃんとお金は払わせてください」
「私としては、むしろアイデア料を払いたいぐらいシュージさんのアイデアに助けられてますけどね」
「はは、それならお互い様ですね」
*
と、そんなやり取りがあってから数日経ち、シュージは厨房であるものを作っていた。
「わふ?」
「シュージ、何作ってるの?」
「おや、シャロさん。 今はこんにゃくというものを作っています」
そう、シュージが作っているのはこんにゃくだった。
このこんにゃく作りに必要なこんにゃく芋は、以前ナグモに行った際に手に入れたもので、ナグモでは加工して糊や塗料、接着剤として使っているそうだ。
「この芋を使うの?」
「そうです。 まぁ、芋とは言っても、このままじゃ食べれないんですけどね」
「そうなのね?」
「ただ、色々と加工すれば食べれるようになるんです」
既にある程度こんにゃく作りは進んでいて、魔道具のミキサーを使い、お湯と一緒に撹拌、少し時間を置いてそれを手で練るところまでは終わらせた。
今は先日ナコルから買った貝殻を焼いて有害な成分を取り除き、それを粉状にした凝固剤を水に溶いて、手早く混ぜ合わせているところだ。
「何だかもったりしてきたわね」
「あとはこれを少し置いて、手頃なサイズに切って茹でたら完成ですね」
「どんな食材なのかしら?」
「これ自体に味とかはあんまりないですね。 ただ、煮込み料理とかに使うともちもちした食感が相まって美味しいんですよ。 あと、一品料理とかに凄く使えます」
「へぇ、楽しみね」
淡白な味のこんにゃくは、変に主張が激しくないので、色んな料理に合うのだ。
「そういえば、普通にコロの事を抱っこできてますね」
「そうね。 前感じてた存在感みたいなのが消えたから、普通に接せてるわ」
「わふわふ~」
「ふふ、あの存在感がなければ可愛いものね」
神獣であるコロの、獣人を畏れさせてしまう存在感に関しては、ソフィアの封印がしっかり機能しているようで、シャロ、ピュイ、ガルの獣人組もコロと普通に接することができるようになっていた。
ただ、ソフィアの事は話せないので、シュージが教えてみたらできたという事にしている。
まぁ、そもそも神獣という不思議な存在なので、そんな雑な説明でも、皆んなそんなものかと納得してくれた。
その後、しばらくこんにゃくの仕上げをしつつ、コロと戯れたりシャロと話していたらあっという間に夕食の時間になり、早速こんにゃくを使って、今日は特製めんつゆなどの調味料で軽く煮て炒め、おかかと和えたおかかこんにゃくを小鉢に入れて提供した。
「んっ、独特な食感ね? 美味しいわ」
「やっぱり貝殻由来の凝固剤は臭みが無くて良いですねぇ」
地球でもこんにゃくを作る方法は色々とあったが、貝殻由来の凝固剤は高級こんにゃくを作るお店などでも使われ、市販で売られていたりするものより臭みやクセが少なくできるのだ。
まぁ、市販のものでもしっかり下処理をすれば臭みは取れるが、最初から無い方が好ましいは好ましい。
「わふ~!」
「お、コロも気に入ったか?」
「わふ!」
「そうかそうか」
基本何でも食べるコロもどうやらこんにゃくの食感が気に入ったようで、他のメンバー達の中にも結構好きだという者がちらほらいた。
なので、折角今回沢山作ったし、こんにゃくを使った料理をまた近いうちに作ろうかなと1人思うシュージなのであった。
「おや、ナコルさん。 ご無沙汰してます」
シュージが朝方、コロを連れて散歩をしていると、この街に住むあらゆる粉が大好きなナコルと出くわした。
「わっ、可愛いワンちゃん……! いや、狼さんですかね?」
「最近うちのギルドに来た、コロっていいます」
「わふ!」
「ほわぁ……! ふわふわですねぇ……!」
そんなナコルは早速コロの可愛さにノックアウトされ、コロもナコルに抱っこされて撫でられ、嬉しそうにしていた。
「ナコルさんはこんな朝方にどうして外に?」
「あー…… 恥ずかしながら最近研究室にこもりっぱなしで、様子を見に来た親にちゃんと外にも出なさいと言われまして…… こうしてゆっくり散歩してるというわけです」
「なるほど。 確かに、太陽を浴びるのは人間にとって大事なことですね」
「分かってはいるんですけど、どうしても粉作りが楽しくて、時間を忘れちゃうんですよ」
「あー、ウチのギルドの生産職の方々もそういう時ありますね」
やはり物作りを生業としている者は、一度熱中し始めると周りが見えなくなるようだ。
かくいう蒼天の風のアイテム士のシドや、鍛冶師のジンバやミノリもたまに食事も忘れて作業に没頭している時がある。
そんな時は邪魔するのも悪いので無理に呼びに行ったりはしないが、流石に二食くらい抜けそうになったらシュージが呼びに行っている。
「あ、そういえば、シュージさんと前に話した粉ができたんですよ」
「お、本当ですか?」
「はい。 色々と実験して成分や効能もシュージさんが言っていた通りのものになったかと」
「売り物になりそうですか?」
「もちろんです! 人体に影響ないことも確認済みですよ」
「良いですね。 では、近いうちに買い取らせてください」
「前も言いましたけど、お金は良いですよ?」
「いえいえ、そういう訳には。 ナコルさんの作る粉に僕はとても助けられてますから、その分ちゃんとお金は払わせてください」
「私としては、むしろアイデア料を払いたいぐらいシュージさんのアイデアに助けられてますけどね」
「はは、それならお互い様ですね」
*
と、そんなやり取りがあってから数日経ち、シュージは厨房であるものを作っていた。
「わふ?」
「シュージ、何作ってるの?」
「おや、シャロさん。 今はこんにゃくというものを作っています」
そう、シュージが作っているのはこんにゃくだった。
このこんにゃく作りに必要なこんにゃく芋は、以前ナグモに行った際に手に入れたもので、ナグモでは加工して糊や塗料、接着剤として使っているそうだ。
「この芋を使うの?」
「そうです。 まぁ、芋とは言っても、このままじゃ食べれないんですけどね」
「そうなのね?」
「ただ、色々と加工すれば食べれるようになるんです」
既にある程度こんにゃく作りは進んでいて、魔道具のミキサーを使い、お湯と一緒に撹拌、少し時間を置いてそれを手で練るところまでは終わらせた。
今は先日ナコルから買った貝殻を焼いて有害な成分を取り除き、それを粉状にした凝固剤を水に溶いて、手早く混ぜ合わせているところだ。
「何だかもったりしてきたわね」
「あとはこれを少し置いて、手頃なサイズに切って茹でたら完成ですね」
「どんな食材なのかしら?」
「これ自体に味とかはあんまりないですね。 ただ、煮込み料理とかに使うともちもちした食感が相まって美味しいんですよ。 あと、一品料理とかに凄く使えます」
「へぇ、楽しみね」
淡白な味のこんにゃくは、変に主張が激しくないので、色んな料理に合うのだ。
「そういえば、普通にコロの事を抱っこできてますね」
「そうね。 前感じてた存在感みたいなのが消えたから、普通に接せてるわ」
「わふわふ~」
「ふふ、あの存在感がなければ可愛いものね」
神獣であるコロの、獣人を畏れさせてしまう存在感に関しては、ソフィアの封印がしっかり機能しているようで、シャロ、ピュイ、ガルの獣人組もコロと普通に接することができるようになっていた。
ただ、ソフィアの事は話せないので、シュージが教えてみたらできたという事にしている。
まぁ、そもそも神獣という不思議な存在なので、そんな雑な説明でも、皆んなそんなものかと納得してくれた。
その後、しばらくこんにゃくの仕上げをしつつ、コロと戯れたりシャロと話していたらあっという間に夕食の時間になり、早速こんにゃくを使って、今日は特製めんつゆなどの調味料で軽く煮て炒め、おかかと和えたおかかこんにゃくを小鉢に入れて提供した。
「んっ、独特な食感ね? 美味しいわ」
「やっぱり貝殻由来の凝固剤は臭みが無くて良いですねぇ」
地球でもこんにゃくを作る方法は色々とあったが、貝殻由来の凝固剤は高級こんにゃくを作るお店などでも使われ、市販で売られていたりするものより臭みやクセが少なくできるのだ。
まぁ、市販のものでもしっかり下処理をすれば臭みは取れるが、最初から無い方が好ましいは好ましい。
「わふ~!」
「お、コロも気に入ったか?」
「わふ!」
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