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#221 国際会議を終えて
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「……って感じでしたね」
数日間行われた国際会議が無事に終わり、シュージは蒼天の風でのんびりと話せる範囲で丁度居合わせたディアナとジンバに国際会議で何があったのかを伝えていた。
「ふむ、なるほどの。 王が息災なようで何よりじゃ」
「ジンバさんのことをとてもお褒めになってましたよ」
「あまり他人からの評価は気にせんが、まぁ、素直に喜ばしいの。 それに、儂の故郷にもシュージの美味い料理が伝わりそうで、何よりじゃ」
工業国家の王、デグンダとはあれから何度か顔を合わせ、お互いの事や工業国家ではどんな食材が手に入りやすいのかなどを聞けたので、実際に工業国家に足を運ぶのが更に楽しみになった。
「はぁ…… やっぱり帰んなきゃかー……」
そんな風にどこか嬉しそうなジンバとは裏腹に、ディアナは憂鬱そうにしながらシュージが入れた紅茶を啜っていた。
「まぁ、ぜひ一緒に来て欲しいとは言われましたけど、嫌ならば大丈夫だと思いますよ?」
「んー…… まぁ、前回帰ってからかなり時間空いたし、流石にそろそろ一回顔出しとかないとね…… 私が外の世界は良いとこだぞって言えば、王の助けにもなるし」
「それは確かにそうかもしれませんね」
「王様には借りがあるからねぇ…… 本来、王子との縁談を断るなんて、罰せられてもおかしくないのに、私の感情を汲み取って円満に済ませてくれたのはあの方だから、流石にちょっとは恩返ししないと」
「義理堅いですねぇ」
「それにまぁ、悪いところもあるけど、良いところもある場所には間違いないから、シュージを案内してあげたい気持ちもあるしね」
「ディアナさんが共に来てくれるなら、とても心強いですよ」
エルフの国というのは、これまで長い間、他種族を迎え入れたことはないそうで、正直なところ、1人で行くのは少し心細いとシュージは思っていた。
だが、その国出身のディアナがいれば、変なトラブルなども避けられるだろう。
「これでシュージはこの世界のほとんどの王と知り合いになったわけじゃな」
「そう言われてみるとそうかもしれませんね」
「凄い事だよ、本当に」
「確かに、光栄な事には間違い無いんですけど、あんまり凄いことをしているという実感はないですねぇ」
「そんな感じで権力を前にしても態度が変わらないから、各国の王達もシュージに対して友好的なんだろうね」
「大体の者は偉業を成し遂げると調子に乗るものじゃが、シュージはそういうのも無いしの」
「僕自身、料理の腕はまだまだ上を目指せると思ってますから、調子になんて乗ってる暇ないですよ。 それに、権力を変に持ってしまうと、責任が生じますからね。 僕はこうして仲間やお友達とのんびりと自由に過ごしているのが一番幸せですし、身の丈に合ってます」
「ふふ、そうかい」
「良い奴じゃな、お主は」
今回の国際会議を通して、シュージの名は更に多くの人が知る事となった。
ただ、シュージは今後も変わらず、のんびりとこの世界での生活を楽しんでいこうと、改めて内心思うのであった。
*
なんだか先日体調を崩してから、体の調子があまりよろしくないです……
特に腹痛と眠気が凄いので、よく効く薬などを知ってる方がいたらぜひ教えてくれると嬉しいです。
数日間行われた国際会議が無事に終わり、シュージは蒼天の風でのんびりと話せる範囲で丁度居合わせたディアナとジンバに国際会議で何があったのかを伝えていた。
「ふむ、なるほどの。 王が息災なようで何よりじゃ」
「ジンバさんのことをとてもお褒めになってましたよ」
「あまり他人からの評価は気にせんが、まぁ、素直に喜ばしいの。 それに、儂の故郷にもシュージの美味い料理が伝わりそうで、何よりじゃ」
工業国家の王、デグンダとはあれから何度か顔を合わせ、お互いの事や工業国家ではどんな食材が手に入りやすいのかなどを聞けたので、実際に工業国家に足を運ぶのが更に楽しみになった。
「はぁ…… やっぱり帰んなきゃかー……」
そんな風にどこか嬉しそうなジンバとは裏腹に、ディアナは憂鬱そうにしながらシュージが入れた紅茶を啜っていた。
「まぁ、ぜひ一緒に来て欲しいとは言われましたけど、嫌ならば大丈夫だと思いますよ?」
「んー…… まぁ、前回帰ってからかなり時間空いたし、流石にそろそろ一回顔出しとかないとね…… 私が外の世界は良いとこだぞって言えば、王の助けにもなるし」
「それは確かにそうかもしれませんね」
「王様には借りがあるからねぇ…… 本来、王子との縁談を断るなんて、罰せられてもおかしくないのに、私の感情を汲み取って円満に済ませてくれたのはあの方だから、流石にちょっとは恩返ししないと」
「義理堅いですねぇ」
「それにまぁ、悪いところもあるけど、良いところもある場所には間違いないから、シュージを案内してあげたい気持ちもあるしね」
「ディアナさんが共に来てくれるなら、とても心強いですよ」
エルフの国というのは、これまで長い間、他種族を迎え入れたことはないそうで、正直なところ、1人で行くのは少し心細いとシュージは思っていた。
だが、その国出身のディアナがいれば、変なトラブルなども避けられるだろう。
「これでシュージはこの世界のほとんどの王と知り合いになったわけじゃな」
「そう言われてみるとそうかもしれませんね」
「凄い事だよ、本当に」
「確かに、光栄な事には間違い無いんですけど、あんまり凄いことをしているという実感はないですねぇ」
「そんな感じで権力を前にしても態度が変わらないから、各国の王達もシュージに対して友好的なんだろうね」
「大体の者は偉業を成し遂げると調子に乗るものじゃが、シュージはそういうのも無いしの」
「僕自身、料理の腕はまだまだ上を目指せると思ってますから、調子になんて乗ってる暇ないですよ。 それに、権力を変に持ってしまうと、責任が生じますからね。 僕はこうして仲間やお友達とのんびりと自由に過ごしているのが一番幸せですし、身の丈に合ってます」
「ふふ、そうかい」
「良い奴じゃな、お主は」
今回の国際会議を通して、シュージの名は更に多くの人が知る事となった。
ただ、シュージは今後も変わらず、のんびりとこの世界での生活を楽しんでいこうと、改めて内心思うのであった。
*
なんだか先日体調を崩してから、体の調子があまりよろしくないです……
特に腹痛と眠気が凄いので、よく効く薬などを知ってる方がいたらぜひ教えてくれると嬉しいです。
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