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#273 帝国のある場所へと赴く
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「だ、大丈夫でしょうかー……?」
「ちょっと怖いですー……」
「何があっても僕達が守りますから、大丈夫ですよ」
本日、シュージとマルゥとメルゥはとある場所を訪れていた。
そこはミルサント帝国の帝都…… のかなり端に位置する場所。
大通りを外れ、いくつかの通りを抜け、裏路地さえも通り越した場所にその場所はあった。
「ここがそうなんですよね」
「はい、お恥ずかしい事ですが……」
シュージが案内役として一緒に来てくれた皇家の近衛騎士の人に確認を取ったその場所は、いわゆるスラムと呼ばれる場所だった。
そこには木造のかなりボロボロになった小さな建物が軒を連ねており、先程からその陰に隠れてシュージ達の事を見ている者も何人かいた。
なぜシュージ達がここに来たかというと、まず、先日マルゥとメルゥから聞いた人手が欲しいという話を聞いた際に、その更に前に蒼天の風を訪れた、この国の皇帝であるアレキサンドルとの話を思い出したのだ。
アレキサンドル曰く、帝都の問題の一つとして、スラムの問題があると。
ただ、シュージに話せる程度なので、めちゃくちゃ深刻という訳ではなく、できればそこに暮らす者達にも何かをしてあげたいと思っているそう。
ただ、スラムの者達だけに施しを与えるのは他の平民達からすれば不公平に思われたりしてしまいかねないので、中々手は出せないと半ば愚痴のようなものを溢していたのだ。
ちなみに現在は、スラムにある井戸の整備と、たまに食料の配給をしているぐらいらしい。
そんな2つの話を聞いたシュージは、ふと思った。
スラムの人達にケットシー商会の工場で働いてもらうのはどうだろうと。
スラムにいる理由は人それぞれだが、中には働きたくても働く場所が無いなんて人も多そうなので、呼びかければ来てくれるんじゃないかと思ったのだ。
もちろん、素行に問題がなどが無いかを審査した上ではあるが。
「シュージ殿、こちらのスラムには実は代表のような者がおります。 なので、その者に話を通すのが色々と手っ取り早いかと」
「分かりました。 僕達はあまり勝手が分からないので、その辺りはお任せします」
「はっ」
スラムに足を踏み入れたシュージ達は、騎士の人の案内でスラムの真ん中にある周りよりも少し大きめの家屋にまで歩いていった。
すると、呼びかける間もなくその家屋の扉がギギギッと開き、中からは30代前後くらいの眼帯をした赤髪の女性が出てきた。
「おーおー、揃いも揃って騎士様達が何用だい?」
「やはりまだここにいるんですね……」
「悪かったね。 で、何だい?」
「……こちらの方達がスラムの者達に有益な話を持ってきてくださった。 話を聞く価値は確実にある事を保証する」
「へぇ?」
どうやら近衛騎士の人とその女性は見知った顔のようだが、とりあえずシュージは自己紹介をする事にした。
「どうも、隣国の冒険者ギルドで用務員をしているシュージと申します」
「ぼ、僕はケットシー商会のメルゥですー……」
「わ、私はマルゥですー……」
マルゥとメルゥは殺伐としたスラムの雰囲気と、目の前の目つきが鋭い女性にビビって、シュージの背中に隠れながらそう挨拶をしていった。
いつもはご機嫌そうにピンッと立っている耳や尻尾も、今回ばかりはへにょりと垂れ下がってしまっている。
「そんなビビんなって。 アタシはスレット。 一応このスラムを纏めてるモンだ。 話があるなら入んな」
スレットの言葉に従い、シュージ達はスレットの家へと足を踏み入れていった。
「ちょっと怖いですー……」
「何があっても僕達が守りますから、大丈夫ですよ」
本日、シュージとマルゥとメルゥはとある場所を訪れていた。
そこはミルサント帝国の帝都…… のかなり端に位置する場所。
大通りを外れ、いくつかの通りを抜け、裏路地さえも通り越した場所にその場所はあった。
「ここがそうなんですよね」
「はい、お恥ずかしい事ですが……」
シュージが案内役として一緒に来てくれた皇家の近衛騎士の人に確認を取ったその場所は、いわゆるスラムと呼ばれる場所だった。
そこには木造のかなりボロボロになった小さな建物が軒を連ねており、先程からその陰に隠れてシュージ達の事を見ている者も何人かいた。
なぜシュージ達がここに来たかというと、まず、先日マルゥとメルゥから聞いた人手が欲しいという話を聞いた際に、その更に前に蒼天の風を訪れた、この国の皇帝であるアレキサンドルとの話を思い出したのだ。
アレキサンドル曰く、帝都の問題の一つとして、スラムの問題があると。
ただ、シュージに話せる程度なので、めちゃくちゃ深刻という訳ではなく、できればそこに暮らす者達にも何かをしてあげたいと思っているそう。
ただ、スラムの者達だけに施しを与えるのは他の平民達からすれば不公平に思われたりしてしまいかねないので、中々手は出せないと半ば愚痴のようなものを溢していたのだ。
ちなみに現在は、スラムにある井戸の整備と、たまに食料の配給をしているぐらいらしい。
そんな2つの話を聞いたシュージは、ふと思った。
スラムの人達にケットシー商会の工場で働いてもらうのはどうだろうと。
スラムにいる理由は人それぞれだが、中には働きたくても働く場所が無いなんて人も多そうなので、呼びかければ来てくれるんじゃないかと思ったのだ。
もちろん、素行に問題がなどが無いかを審査した上ではあるが。
「シュージ殿、こちらのスラムには実は代表のような者がおります。 なので、その者に話を通すのが色々と手っ取り早いかと」
「分かりました。 僕達はあまり勝手が分からないので、その辺りはお任せします」
「はっ」
スラムに足を踏み入れたシュージ達は、騎士の人の案内でスラムの真ん中にある周りよりも少し大きめの家屋にまで歩いていった。
すると、呼びかける間もなくその家屋の扉がギギギッと開き、中からは30代前後くらいの眼帯をした赤髪の女性が出てきた。
「おーおー、揃いも揃って騎士様達が何用だい?」
「やはりまだここにいるんですね……」
「悪かったね。 で、何だい?」
「……こちらの方達がスラムの者達に有益な話を持ってきてくださった。 話を聞く価値は確実にある事を保証する」
「へぇ?」
どうやら近衛騎士の人とその女性は見知った顔のようだが、とりあえずシュージは自己紹介をする事にした。
「どうも、隣国の冒険者ギルドで用務員をしているシュージと申します」
「ぼ、僕はケットシー商会のメルゥですー……」
「わ、私はマルゥですー……」
マルゥとメルゥは殺伐としたスラムの雰囲気と、目の前の目つきが鋭い女性にビビって、シュージの背中に隠れながらそう挨拶をしていった。
いつもはご機嫌そうにピンッと立っている耳や尻尾も、今回ばかりはへにょりと垂れ下がってしまっている。
「そんなビビんなって。 アタシはスレット。 一応このスラムを纏めてるモンだ。 話があるなら入んな」
スレットの言葉に従い、シュージ達はスレットの家へと足を踏み入れていった。
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