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連載
#275 欲しいアイテムについて
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「こんにちは、シュージさん」
「ご無沙汰してます、ナーナさん」
本日、蒼天の風にはジンバの妻で魔道具職人のナーナがやって来ていた。
今回の訪問は、単純に遊びに来たのが半分。
もう半分は、シュージが以前作ってもらった調理器具の点検や調整のために来てくれたのだ。
「あれからどうでしょう?壊れたりとか、何か不便な事が起きたりとかはしていませんか?」
「全然無いですよ。とてもありがたく使わせてもらっています」
「それは良かったです」
この言葉には嘘もお世辞もなく、本当にナーナが作ってくれた道具はとても使いやすいし、壊れる気配も全く無いので、シュージは非常に満足していた。
それから2人で厨房に移動し、一応問題ないか貰った道具を一通り見てもらった。
「うん、大丈夫そうですね」
「これからもありがたく使わせてもらいます」
「そうしてくださると嬉しいです。シュージさんが使ってなんの不満も無いなら、量産にも取り組んでいきたいですね」
それから話を聞くと、ハンドミキサーなどの簡単な道具はもちろん、圧力鍋やレンジなんかの量産の目処も既に立っているそうだ。
上手くいけば数ヶ月後くらいには一般に販売できるかもしれないとのこと。
「ところで、それからシュージさんは何か新しいものが欲しくなったりはしていませんか?」
「うーん、そうですねぇ…… 挙げるとするとパンを焼く設備とか、あと、手軽に炭酸が作れる道具とかが今は欲しいですかね」
「ふむふむ。まずパンを焼く設備というと、パン屋さんにあるような大きなオーブンが欲しいという事ですか?」
「そこまででは無くて良いんですけど、温度とか湿度の調節とかを一台で出来るオーブンがあると嬉しいんですよねぇ。 そう思うと、今あるオーブンを改良するのもありですね」
「なるほど。 それぐらいでしたらすぐ出来ると思いますよ?」
「本当ですか?」
「はい。後で見てみますね。それで、炭酸が作れるアイテムと言っていましたけど、何のためにですか?」
「炭酸を使ったジュースとかも作ってみたくて」
「炭酸を使ったジュース、ですか?」
「僕の故郷には結構あったんですよ。 それに、単純に炭酸水を作れるだけでも、お酒を炭酸水で割ったりできるので便利なんですよねぇ」
この世界では、お酒に自然発生した炭酸要素があるだけで、ジュースに炭酸要素を加えたりはしていない。
やはり美味しい食事には美味しい飲み物があるとより満足度が上がるとシュージは思っている。
なので、手軽に炭酸を作れる道具があると良いなと最近ちょうど思っていたのだ。
「分かりました。今度酒造している工房で炭酸について聞いてみます。それで仕組みが分かったら、十分炭酸を作るアイテムも作製可能だと思いますので、今度来るまでに試作品を作ってみますね」
「おお、ありがとうございます」
「いえいえ。 私も新しいアイテムを作るのは楽しいですから」
「あ、そうだ。 お礼と言ってはなんですけど、これをどうぞ」
シュージはそう言うと、今日のおやつにメンバーにも出そうと思っていた丸っこいパンをお皿に載せ、ナーナに渡した。
「見た目は普通のパンですね? ……んっ! こ、これ、とっても美味しいですっ♡」
早速そのパンを受け取ったナーナは、パクリと一口食べてみた。
すると、パンの中から黄色いとろりとした濃厚なクリームが出てきた。
「こちらは近所のパン屋さんに試作してもらったクリームパンになります」
「シュージさん、これは凄いですっ♡ 本当に美味しい……♡」
どうやら、ハーフリングという甘いものが好きな種族であるナーナからすると、このクリームパンは至高の逸品だったようで、目をキラキラと輝かせながら夢中で頬張ってくれていた。
その姿は、ハーフリングの見た目の幼さも相まって非常に愛らしく、ついシュージの顔にも笑みが浮かんでしまう。
「今回はパン屋さんに協力してもらったんですけど、毎回協力してもらうのも申し訳ないので、自分でも作れる設備が欲しいんですよね」
「そういうことならお任せくださいっ! シュージさんの希望に沿ったものを作ります!」
どうやらナーナは、シュージが希望するオーブンを作ればまたこのクリームパンが食べられるという事に気付いたようで、メラメラと炎が幻視できるぐらいやる気をみなぎらせていた。
その後も、一つじゃ満足できなかったナーナが、こっそり皆んながおやつを食べに来る前にもう一つクリームパンを食べたりもしつつ、色々なアイテムの話をするシュージとナーナであった。
「ご無沙汰してます、ナーナさん」
本日、蒼天の風にはジンバの妻で魔道具職人のナーナがやって来ていた。
今回の訪問は、単純に遊びに来たのが半分。
もう半分は、シュージが以前作ってもらった調理器具の点検や調整のために来てくれたのだ。
「あれからどうでしょう?壊れたりとか、何か不便な事が起きたりとかはしていませんか?」
「全然無いですよ。とてもありがたく使わせてもらっています」
「それは良かったです」
この言葉には嘘もお世辞もなく、本当にナーナが作ってくれた道具はとても使いやすいし、壊れる気配も全く無いので、シュージは非常に満足していた。
それから2人で厨房に移動し、一応問題ないか貰った道具を一通り見てもらった。
「うん、大丈夫そうですね」
「これからもありがたく使わせてもらいます」
「そうしてくださると嬉しいです。シュージさんが使ってなんの不満も無いなら、量産にも取り組んでいきたいですね」
それから話を聞くと、ハンドミキサーなどの簡単な道具はもちろん、圧力鍋やレンジなんかの量産の目処も既に立っているそうだ。
上手くいけば数ヶ月後くらいには一般に販売できるかもしれないとのこと。
「ところで、それからシュージさんは何か新しいものが欲しくなったりはしていませんか?」
「うーん、そうですねぇ…… 挙げるとするとパンを焼く設備とか、あと、手軽に炭酸が作れる道具とかが今は欲しいですかね」
「ふむふむ。まずパンを焼く設備というと、パン屋さんにあるような大きなオーブンが欲しいという事ですか?」
「そこまででは無くて良いんですけど、温度とか湿度の調節とかを一台で出来るオーブンがあると嬉しいんですよねぇ。 そう思うと、今あるオーブンを改良するのもありですね」
「なるほど。 それぐらいでしたらすぐ出来ると思いますよ?」
「本当ですか?」
「はい。後で見てみますね。それで、炭酸が作れるアイテムと言っていましたけど、何のためにですか?」
「炭酸を使ったジュースとかも作ってみたくて」
「炭酸を使ったジュース、ですか?」
「僕の故郷には結構あったんですよ。 それに、単純に炭酸水を作れるだけでも、お酒を炭酸水で割ったりできるので便利なんですよねぇ」
この世界では、お酒に自然発生した炭酸要素があるだけで、ジュースに炭酸要素を加えたりはしていない。
やはり美味しい食事には美味しい飲み物があるとより満足度が上がるとシュージは思っている。
なので、手軽に炭酸を作れる道具があると良いなと最近ちょうど思っていたのだ。
「分かりました。今度酒造している工房で炭酸について聞いてみます。それで仕組みが分かったら、十分炭酸を作るアイテムも作製可能だと思いますので、今度来るまでに試作品を作ってみますね」
「おお、ありがとうございます」
「いえいえ。 私も新しいアイテムを作るのは楽しいですから」
「あ、そうだ。 お礼と言ってはなんですけど、これをどうぞ」
シュージはそう言うと、今日のおやつにメンバーにも出そうと思っていた丸っこいパンをお皿に載せ、ナーナに渡した。
「見た目は普通のパンですね? ……んっ! こ、これ、とっても美味しいですっ♡」
早速そのパンを受け取ったナーナは、パクリと一口食べてみた。
すると、パンの中から黄色いとろりとした濃厚なクリームが出てきた。
「こちらは近所のパン屋さんに試作してもらったクリームパンになります」
「シュージさん、これは凄いですっ♡ 本当に美味しい……♡」
どうやら、ハーフリングという甘いものが好きな種族であるナーナからすると、このクリームパンは至高の逸品だったようで、目をキラキラと輝かせながら夢中で頬張ってくれていた。
その姿は、ハーフリングの見た目の幼さも相まって非常に愛らしく、ついシュージの顔にも笑みが浮かんでしまう。
「今回はパン屋さんに協力してもらったんですけど、毎回協力してもらうのも申し訳ないので、自分でも作れる設備が欲しいんですよね」
「そういうことならお任せくださいっ! シュージさんの希望に沿ったものを作ります!」
どうやらナーナは、シュージが希望するオーブンを作ればまたこのクリームパンが食べられるという事に気付いたようで、メラメラと炎が幻視できるぐらいやる気をみなぎらせていた。
その後も、一つじゃ満足できなかったナーナが、こっそり皆んながおやつを食べに来る前にもう一つクリームパンを食べたりもしつつ、色々なアイテムの話をするシュージとナーナであった。
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