マッチョな料理人が送る、異世界のんびり生活。 強面、筋骨隆々、非常に強い。でもとっても優しい男が異世界でほのぼの暮らすお話

かむら

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#287-2 マフとコロと街探検②

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 市場での買い物を終えたシュージ達は、街の公園を訪れていた。


「今日はいい天気だなぁ」

「わふー」

「コンー」


 シュージは現在、公園にあるベンチに座り、市場を歩き回った事で少し疲労が溜まった足を休めていた。

 マフとコロもそんなシュージの足に体を引っ掛けるようにして、温かい日差しを堪能していた。


「そういえば、今度ソフィアさんが遊びに来るらしいぞ」

「わふ!」

「コン?」

「わふわふ」

「コンっ!?」


 シュージがそう言うと、マフは「誰だっけ?」みたいな顔を浮かべたが、コロがソフィアについて教えると、思い出したようだ。

 やはりマフも、今回こうして姿を現した前の記憶は無くなっているらしいが、ソフィアの事は記憶の片隅にはあったらしい。


「コロとマフにとってはお母さんみたいな存在だもんな」

「わふわふ!」

「コンコン!」

「それに、もう少し神獣について教えてもらいたいしな」


 前回コロと一緒にソフィアに会いに行った時に色々と教えてもらったが、まだ神獣については分からないことだらけだ。

 とりあえず、まだ他にもいるのかどうかは聞こうとシュージは思っている。


「ぇーん……」

「わふ?」

「コン?」

「うん?どうした2人とも」


 そんな事を話しながらのんびりしていると、パッとコロとマフが体を起こし、耳をピンッと立てた。


「わふわふ」

「コンコン」

「ついてこいって?分かった」


 どうやら気になることがあったようで、シュージは立ち上がって2匹の案内に従って歩き始めた。


「うぇーん……!」

「おや」


 すると、公園の近くの通りの隅っこで、泣いている6歳くらいの少女がいた。


「わふぅ」

「ぐすっ…… え、ワンちゃん……?」

「君、大丈夫かい?」

「ひゃっ……!」


 と、そんな少女にシュージが目線を合わせるようにしゃがみ込みながら声をかけたのだが、それでもちょっとシュージの風貌は怖かったようで、驚いた声を少女はあげた。


「コンコンっ!」

「わっ、きつねさんもいる……!」


 だが、そんなシュージの首に巻き付くようにコロが来てくれたおかげで、怖さがかなり薄れたようだった。


「泣いていたようだったけど、どうしたんだい?」

「ママとはぐれちゃったの……」

「そうか。お母さんと最後に一緒にいたのはどこかな?」

「市場…… 待っててって言われて、でも、こっちの道に行ったことなくて、でも、どこか分かんなくなっちゃって……」


 子供らしい辿々しい言葉から推測するに、どうやら知らない道に入ったら帰り道が分からなくなってしまったようだ。


「分かった。とりあえず、市場にまで一緒に行こうか」

「うん……」

「わふっ!」

「わっ……!えっと……?」

「はは、抱っこして欲しいって」

「わ、わかったっ。……こう?」

「わふー♪」

「わぁ…… もふもふ……♪」


 コロは小さくて軽く、少女の腕でも余裕で抱っこできていた。

 そんなコロのおかげで少女の不安も紛れたようなので、シュージは少女を連れて市場まで戻っていった。


「あっ、ママ!」

「ああっ!よかった……!全く、どこ行ってたんだい!?」

「あう……ご、ごめんなさいぃ……」


 すると、丁度市場に差し掛かった辺りに焦った様子の少女の母親がおり、少女が駆け寄っていくと、安心した表情を浮かべた後、その少女の事を叱っていった。


「わ、わふぅ……」


 その剣幕は少女の腕に抱えられたコロもビビってしまう程で、コロは何にも悪い事をしていないのだが、耳はへにょりと折り畳まれ、尻尾はくるんと内側に巻き込まれてしまう。


「まぁでも、私も目を離しちまったからね……ごめんよ」

「ママ…… ごめんなさい……」

「いいんだよ。無事でよかった。……って、アンタそれ、なに持ってるんだい?」

「わふっ」

「あ、どうもこんにちは」


 それからシュージも合流し、迷子になっていた少女をここに連れて来たと説明したら、母親にはめちゃくちゃ感謝をされた。

 そして、お別れする事になったのだが……


「コロちゃん…… マフちゃん……」


 少女はコロとマフと別れたくないらしく、ちょっと涙目になってしまった。


「わふわふ!」

「コンコン!」

「多分、結構な頻度でまたこの辺りに来ますから、きっと会えますよ」

「……そっか!」


 シュージがそう言うと、少女はちょっと名残惜しそうにはしてたものの、最後には聞き分けてくれ、マフとコロを存分になでなでしてから母親と共にこの場を去っていった。


「僕達も帰ろうか」

「わふっ!」

「コンっ!」


 そんな親子を見送ったシュージ達も、蒼天の風へと帰るために歩き出すのであった。
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