マッチョな料理人が送る、異世界のんびり生活。 強面、筋骨隆々、非常に強い。でもとっても優しい男が異世界でほのぼの暮らすお話

かむら

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#307-1 沿海州にも伝われ、ラーメンの旨さ①

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「で、なに作るんすか?」


 昼間の鍛錬も終わり、あれよあれよという間に夕食時。

 今日の晩ご飯は任せて欲しいと昼間から言っていたシュージに対して、セリアがそんな風に聞いてきた。


「実はもうこちらに来る前に作っておいたものがありまして、あとは仕上げをして、皆さんに食べた感想をお聞きしたいなと思いまして」

「ふむふむ?」

「そうしたら、よっと」


 とりあえずシュージは、今日使うものが入ったかなり大きい寸胴鍋を収納袋から取り出していった。


「これは、スープですか?」

「そうですね」


 その寸胴鍋を覗き込んだミドリの言う通り、これは既に様々な食材を煮込んで完成し状態のスープだ。


「めちゃくちゃ良い匂いするっすね!」

「実はこのスープ、うちのギルドのハンスさんがメインで作ったものなんです。 僕はちょっとアドバイスしたぐらいですね」

「へぇ、ハンスさんが」


 セリアもミドリも蒼天の風に何度も訪れているので、ハンスともそれなりに交流がある。

 お互いにシュージに師事する身という事もあり、既に結構仲もいい。


「スープとして飲む感じですか?」

「それでも美味しいでしょうけど、こちらに麺とトッピングを加えたラーメンという料理を皆さんには食べて欲しいんです」

「なるほど」

「このスープは海鮮系の食材をメインで作ったので、海鮮を食べ慣れているこちらの人々の舌にも合うか、確かめてきて欲しいと言われまして」


 本当はハンス自身も沿海州には行きたかったようだが、色々と別の用事があったり、見習い組もこちらにおり、料理出来る者が1人は残った方が良いだろうという事で、今回来なかったのだ。

 なので、代わりにシュージがこうしてスープだけ持ってきた。


「僕としてはこのラーメンという料理はかなり万人ウケすると思ってるので、色んな人に良さを知って欲しいんですよねぇ」

「シュージさんがそこまで言うとなると、期待できますね」


 という事で、一旦スープの方はコンロで温め直しておき、その間に人数分の中華麺を茹でたり、トッピングのネギ、チャーシュー、メンマなどを切り分けていく。

 その作業が済む頃には、夕食を食べにきた者達が集まってきたので、そこの深いお皿に、こちらもハンスと一緒に作ったかえしと海老の殻を油に入れて熱し、旨みを抽出した海老油を入れ、そこへ先程の海鮮スープを加えていく。


「おおー、美味しそうっすねー!」

「凄い濃厚な香りがしますね」


 そうすると、スープだけでも満足できそうな香りが発せられ、それを嗅いだ食堂にいた者達が早く食べたいなとソワソワし始めた。

 なので、手早く麺をスープに入れ、ネギ、チャーシュー、メンマをトッピングし、出来上がったものから次々とやって来た腹ペコの者達に渡していった。


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