65 / 67
#64 帰宅、そして変な人
「忘れ物はないか?」
「はいっ」
「ま、あってもすぐ戻って来れるが」
王都に来てから一ヶ月。
長いようで短かった滞在期間も今日で終わり、これからカスミ達はサミアンの街へ帰る。
とは言っても、行き同様フィオの転移魔法を使うし、今回はサミアンの街のパーティーハウスに直接飛ぶので、本当に一瞬で帰れる。
しかも、今回用意してもらったこの王都の拠点は、このままビフレストが王都に来た時に使う場所として使われることになった。
これはミーユイアの誕生日パーティーに尽力してくれたカスミと、普段から冒険者としてこの国の困り事を解決してくれている礼として、王家がこの家を商業ギルドから買い取り、権利をそのままビフレストに譲った形だ。
カスミ的にはもらい過ぎかと思ったのだが、これからの食文化がこの国から発展していくというネームバリューは凄まじい価値を持つようで、ちょっとでもカスミに礼として返せるものがあったら返していくつもりらしい。
「私がいなくてもここに飛べるよう、転移陣を用意するね~……」
フィオの言う転移陣というのは、転移魔法を固定化させたもので、対になる転移陣と繋げればいつでもその2点間で転移ができるという優れものだ。
ただ、設置には転移魔法の使い手と高価な媒介が必要なので、実用化には程遠い代物だったりする。
「では、頼むぞフィオ」
「ん~……」
「……って、やっぱりこれで飛ぶんですね」
それからフィオの周りに集まったビフレストのメンバーだったが、行きと同じようにフィオはカスミを後ろから抱きしめてきた。
それに苦笑いしつつも、嫌じゃないカスミは大人しくフィオに抱きしめられたまま、転移魔法で瞬間移動していった。
そして、少しの浮遊感の後、視界の変化に酔わないように閉じていた目を開けると、なんだか少し懐かしく感じる、サミアンの街のパーティーハウスの庭に立っていた。
「到着~……」
「ここまでパーティーハウスを空けたのは久々だな」
「なんだか帰ってきただけなのに、嬉しいですっ」
カスミはそんな風に言いながらパーティーハウスの方へ駆けていき、久々の我が家を堪能しようとした。
が、庭の出入り口から入ったリビングは、中々に埃っぽくなってしまっていた。
(あぁー…… そりゃ一ヶ月掃除しなかったらそうなるよね)
「おー、埃だらけにゃー」
「長く拠点空けるとこうなっちゃうよねー」
カスミに続いてきたローニャとレネも、埃っぽいリビングを見て苦笑いしていた。
「よし、まずは掃除だな」
それからカスミ達は、皆で家の大掃除を始めた。
中々に広い家なので、各自役割分担をして元の綺麗な家へと戻していく。
幸い、留守にする前にカスミがしっかり掃除していたおかげで、埃以外の汚れはなく、2時間ほどで大体の場所を元通り綺麗な状態に戻すことができた。
「ふぅ、綺麗になりましたね」
「疲れた~…… カスミちゃん、一緒にお昼寝しよ~……」
「いや、私は食料を買いに行かないとっ」
「働き過ぎだよ~…… ほらほら、この辺ちょうど日向だし、寝たら気持ちいいよ~……」
当然の如くこの家の冷蔵庫は現在空っぽなので、カスミは食料を買いに行こうとしたのだが、フィオが昼寝しようと可愛く誘惑してきた。
「うっ…… い、いやでも、買い物行かないとご飯が作れないのでっ」
カスミも掃除でちょっと疲れたので、危うくそんなフィオの誘惑に負けそうになったが、なんとか振り切ってローニャと一緒に市場へと繰り出していった。
「カスミはなんでその都度食料買うのにゃ? 収納ポーチに入れとけば腐らないから、いっぱい買い溜めしとけばいいにゃー」
そうして市場に向かう途中、ローニャはそんなことを聞いてきた。
「うーん、そうできるのは分かってるんですけど、便利な道具に頼り過ぎるのも良くないと思って」
「カスミは真面目にゃー」
「それに、市場とかは掘り出し物がある可能性もあるので、普通に見て回るだけで楽しいです」
「おーっとそこのお嬢様方! 良ければうちの商品を見ていかないかいっ☆」
カスミがローニャの質問に答えながら歩いていると、いつの間にか市場に着いており、そこで露店を出していた細身の金髪で、なんだかキザな雰囲気をした男に声をかけられた。
「カスミ、ああいうのは無視にゃー」
「え、は、はい」
「おーっと!? 気に触ったのならごめんよ! でも、どうか見てって欲しい! ぶっちゃけあんまり売れてなくて困ってるんだ!」
ハイテンションだが、実は結構切羽詰まっているようで、その男は今度はちょっと真面目な感じでカスミ達にお願いしてきた。
「ローニャさん、見に行ってもいいですか?」
「えー、変な奴にゃのに?」
「ま、まぁ、それはそうですけど、熱意は本物みたいなので」
「おー! 来てくれるのかい! さ、こっちだよ! あ、僕はアルデンテって言うんだっ☆」
「聞いてないにゃー」
アルデンテと名乗ったその男は、態度はちょっとふざけているものの、なんとか客の気を引いて物を売りたい気持ちは伝わってきたので、カスミはアルデンテの露店を覗き込んでみた。
「これ、パスタですか?」
「そうさ! パスタに限らず、僕が作った色んな麺を売ってるんだ☆」
その露店には、普通のパスタから始まり、他にも色んな麺が売っていた。
ベースはパスタ生地のものが多く、普通のパスタより5倍くらい太いものや、星型にくり抜かれたものなど、面白い形をしたものが色々あった。
「そして、今日のメインがこれさっ! 名をスターダストゴールデン……」
「わぁ、ひょっとして中華麺ですか?」
その中でも、アルデンテは自信作として、黄色い少しちぢれた麺をカスミに見せてきた。
それはカスミにとっては馴染み深い中華麺と見た目が酷似していた。
「おや、僕オリジナルの麺だと思ってたけど、もしかしてもうある!?」
「あー、えっと、似たような麺が私の故郷にあって…… でも、こっちの方では見たことないので、オリジナルって言って良いと思いますよ」
「そうか! でも、名前はその、中華麺? ……ってやつを使わせてもらおうかな! 名付けに困ってたんだ!」
「い、良いと思いますよ」
少なくともアルデンテが言っていた、スターダストなんとかという名前よりは中華麺って言ってくれた方がカスミ的にはありがたかった。
「パスタとなにが違うにゃー?」
「全然違うぞ! パスタよりもコシがあってもちもちしてるし、生麺だから調理もしやすい! ……んだけど、新しいものは中々受け入れられなくてね。 売れてないんだよー」
大げさに肩を落としながらそんな風に言うアルデンテ。
「じゃあ、あるだけこの中華麺ください!」
「おう!? なんと、良いのかいお嬢ちゃん! 憐れみならいらないぜ!」
「ちょうど欲しかったんですよ、中華麺。 自作するのは大変ですし」
「おお、なんと…… 今日この出会いに感謝しなければっ☆」
「早く袋詰めしろにゃー」
謎にクルクル回りながら踊り出したアルデンテに、ローニャは冷たくそう言い放つ。
それからアルデンテは、コメディアンのような動きで中華麺を袋詰めし、カスミに渡してきた。
カスミも当然代金を払ったのだが、新商品で買って欲しいということもあって、その値段はとても安かった。
「アルデンテさん、またお店出しますか?」
「ああ! パスタは割と売れ行き良いからね!」
「それじゃあ、また買いにきます。 あ、それと、良ければこういうの作れたりしませんかね?」
カスミはそう言いながら紙とペンを収納ポーチから出して、欲していた麺類の形状や覚えている範囲での作り方を書いてアルデンテに渡した。
「ほう…… ほうほう! なんとこれは魅力的な麺ばかり! えぇえぇ、こちらから作らせて欲しいと言いたいくらいですよ☆」
「作れたら教えてください。 買いますので。 あと、それらを使ったレシピを今度まとめて商業ギルドに登録しておきます。 アルデンテさんにもお渡しするので、商売のネタに良ければしてください」
「なんと!? ……ああ、貴女は私にどれだけの恵みを与えてくださるのか。 さては貴女は天使!?」
「天使じゃないですっ!」
「あ、ごめんなさい」
アルデンテに天使と言われたカスミは、条件反射でそれを否定した。
女神だの天使だの、これ以上変な肩書きがついてたまるものかと。
アルデンテも数秒ほど前まで可愛らしい微笑みを浮かべていたカスミが、突然クワッと鬼の形相を浮かべながら睨んできたので、素の反応で謝罪をしていった。
「コホン…… 天使はさておき、お名前をお聞きしても!?」
「……カスミです」
「ああ、カスミ様! 貴女との出会いに感謝を……」
「カスミ、用が済んだならもう行くにゃー」
それから早くも切り替えてカスミの名を聞き、踊り出したアルデンテだったが、ローニャによってカスミは強制的にアルデンテの露店を後にする形になった。
「変人だったにゃー」
「あはは…… まぁでも、良いものが買えました」
凄まじく印象に残るアルデンテだったが、売られているものはとても質が良かったし、カスミが欲していた麺も作ってくれそうだったので、また来ようとカスミは思いつつ、その後も市場で買い物を続けるのであった。
「はいっ」
「ま、あってもすぐ戻って来れるが」
王都に来てから一ヶ月。
長いようで短かった滞在期間も今日で終わり、これからカスミ達はサミアンの街へ帰る。
とは言っても、行き同様フィオの転移魔法を使うし、今回はサミアンの街のパーティーハウスに直接飛ぶので、本当に一瞬で帰れる。
しかも、今回用意してもらったこの王都の拠点は、このままビフレストが王都に来た時に使う場所として使われることになった。
これはミーユイアの誕生日パーティーに尽力してくれたカスミと、普段から冒険者としてこの国の困り事を解決してくれている礼として、王家がこの家を商業ギルドから買い取り、権利をそのままビフレストに譲った形だ。
カスミ的にはもらい過ぎかと思ったのだが、これからの食文化がこの国から発展していくというネームバリューは凄まじい価値を持つようで、ちょっとでもカスミに礼として返せるものがあったら返していくつもりらしい。
「私がいなくてもここに飛べるよう、転移陣を用意するね~……」
フィオの言う転移陣というのは、転移魔法を固定化させたもので、対になる転移陣と繋げればいつでもその2点間で転移ができるという優れものだ。
ただ、設置には転移魔法の使い手と高価な媒介が必要なので、実用化には程遠い代物だったりする。
「では、頼むぞフィオ」
「ん~……」
「……って、やっぱりこれで飛ぶんですね」
それからフィオの周りに集まったビフレストのメンバーだったが、行きと同じようにフィオはカスミを後ろから抱きしめてきた。
それに苦笑いしつつも、嫌じゃないカスミは大人しくフィオに抱きしめられたまま、転移魔法で瞬間移動していった。
そして、少しの浮遊感の後、視界の変化に酔わないように閉じていた目を開けると、なんだか少し懐かしく感じる、サミアンの街のパーティーハウスの庭に立っていた。
「到着~……」
「ここまでパーティーハウスを空けたのは久々だな」
「なんだか帰ってきただけなのに、嬉しいですっ」
カスミはそんな風に言いながらパーティーハウスの方へ駆けていき、久々の我が家を堪能しようとした。
が、庭の出入り口から入ったリビングは、中々に埃っぽくなってしまっていた。
(あぁー…… そりゃ一ヶ月掃除しなかったらそうなるよね)
「おー、埃だらけにゃー」
「長く拠点空けるとこうなっちゃうよねー」
カスミに続いてきたローニャとレネも、埃っぽいリビングを見て苦笑いしていた。
「よし、まずは掃除だな」
それからカスミ達は、皆で家の大掃除を始めた。
中々に広い家なので、各自役割分担をして元の綺麗な家へと戻していく。
幸い、留守にする前にカスミがしっかり掃除していたおかげで、埃以外の汚れはなく、2時間ほどで大体の場所を元通り綺麗な状態に戻すことができた。
「ふぅ、綺麗になりましたね」
「疲れた~…… カスミちゃん、一緒にお昼寝しよ~……」
「いや、私は食料を買いに行かないとっ」
「働き過ぎだよ~…… ほらほら、この辺ちょうど日向だし、寝たら気持ちいいよ~……」
当然の如くこの家の冷蔵庫は現在空っぽなので、カスミは食料を買いに行こうとしたのだが、フィオが昼寝しようと可愛く誘惑してきた。
「うっ…… い、いやでも、買い物行かないとご飯が作れないのでっ」
カスミも掃除でちょっと疲れたので、危うくそんなフィオの誘惑に負けそうになったが、なんとか振り切ってローニャと一緒に市場へと繰り出していった。
「カスミはなんでその都度食料買うのにゃ? 収納ポーチに入れとけば腐らないから、いっぱい買い溜めしとけばいいにゃー」
そうして市場に向かう途中、ローニャはそんなことを聞いてきた。
「うーん、そうできるのは分かってるんですけど、便利な道具に頼り過ぎるのも良くないと思って」
「カスミは真面目にゃー」
「それに、市場とかは掘り出し物がある可能性もあるので、普通に見て回るだけで楽しいです」
「おーっとそこのお嬢様方! 良ければうちの商品を見ていかないかいっ☆」
カスミがローニャの質問に答えながら歩いていると、いつの間にか市場に着いており、そこで露店を出していた細身の金髪で、なんだかキザな雰囲気をした男に声をかけられた。
「カスミ、ああいうのは無視にゃー」
「え、は、はい」
「おーっと!? 気に触ったのならごめんよ! でも、どうか見てって欲しい! ぶっちゃけあんまり売れてなくて困ってるんだ!」
ハイテンションだが、実は結構切羽詰まっているようで、その男は今度はちょっと真面目な感じでカスミ達にお願いしてきた。
「ローニャさん、見に行ってもいいですか?」
「えー、変な奴にゃのに?」
「ま、まぁ、それはそうですけど、熱意は本物みたいなので」
「おー! 来てくれるのかい! さ、こっちだよ! あ、僕はアルデンテって言うんだっ☆」
「聞いてないにゃー」
アルデンテと名乗ったその男は、態度はちょっとふざけているものの、なんとか客の気を引いて物を売りたい気持ちは伝わってきたので、カスミはアルデンテの露店を覗き込んでみた。
「これ、パスタですか?」
「そうさ! パスタに限らず、僕が作った色んな麺を売ってるんだ☆」
その露店には、普通のパスタから始まり、他にも色んな麺が売っていた。
ベースはパスタ生地のものが多く、普通のパスタより5倍くらい太いものや、星型にくり抜かれたものなど、面白い形をしたものが色々あった。
「そして、今日のメインがこれさっ! 名をスターダストゴールデン……」
「わぁ、ひょっとして中華麺ですか?」
その中でも、アルデンテは自信作として、黄色い少しちぢれた麺をカスミに見せてきた。
それはカスミにとっては馴染み深い中華麺と見た目が酷似していた。
「おや、僕オリジナルの麺だと思ってたけど、もしかしてもうある!?」
「あー、えっと、似たような麺が私の故郷にあって…… でも、こっちの方では見たことないので、オリジナルって言って良いと思いますよ」
「そうか! でも、名前はその、中華麺? ……ってやつを使わせてもらおうかな! 名付けに困ってたんだ!」
「い、良いと思いますよ」
少なくともアルデンテが言っていた、スターダストなんとかという名前よりは中華麺って言ってくれた方がカスミ的にはありがたかった。
「パスタとなにが違うにゃー?」
「全然違うぞ! パスタよりもコシがあってもちもちしてるし、生麺だから調理もしやすい! ……んだけど、新しいものは中々受け入れられなくてね。 売れてないんだよー」
大げさに肩を落としながらそんな風に言うアルデンテ。
「じゃあ、あるだけこの中華麺ください!」
「おう!? なんと、良いのかいお嬢ちゃん! 憐れみならいらないぜ!」
「ちょうど欲しかったんですよ、中華麺。 自作するのは大変ですし」
「おお、なんと…… 今日この出会いに感謝しなければっ☆」
「早く袋詰めしろにゃー」
謎にクルクル回りながら踊り出したアルデンテに、ローニャは冷たくそう言い放つ。
それからアルデンテは、コメディアンのような動きで中華麺を袋詰めし、カスミに渡してきた。
カスミも当然代金を払ったのだが、新商品で買って欲しいということもあって、その値段はとても安かった。
「アルデンテさん、またお店出しますか?」
「ああ! パスタは割と売れ行き良いからね!」
「それじゃあ、また買いにきます。 あ、それと、良ければこういうの作れたりしませんかね?」
カスミはそう言いながら紙とペンを収納ポーチから出して、欲していた麺類の形状や覚えている範囲での作り方を書いてアルデンテに渡した。
「ほう…… ほうほう! なんとこれは魅力的な麺ばかり! えぇえぇ、こちらから作らせて欲しいと言いたいくらいですよ☆」
「作れたら教えてください。 買いますので。 あと、それらを使ったレシピを今度まとめて商業ギルドに登録しておきます。 アルデンテさんにもお渡しするので、商売のネタに良ければしてください」
「なんと!? ……ああ、貴女は私にどれだけの恵みを与えてくださるのか。 さては貴女は天使!?」
「天使じゃないですっ!」
「あ、ごめんなさい」
アルデンテに天使と言われたカスミは、条件反射でそれを否定した。
女神だの天使だの、これ以上変な肩書きがついてたまるものかと。
アルデンテも数秒ほど前まで可愛らしい微笑みを浮かべていたカスミが、突然クワッと鬼の形相を浮かべながら睨んできたので、素の反応で謝罪をしていった。
「コホン…… 天使はさておき、お名前をお聞きしても!?」
「……カスミです」
「ああ、カスミ様! 貴女との出会いに感謝を……」
「カスミ、用が済んだならもう行くにゃー」
それから早くも切り替えてカスミの名を聞き、踊り出したアルデンテだったが、ローニャによってカスミは強制的にアルデンテの露店を後にする形になった。
「変人だったにゃー」
「あはは…… まぁでも、良いものが買えました」
凄まじく印象に残るアルデンテだったが、売られているものはとても質が良かったし、カスミが欲していた麺も作ってくれそうだったので、また来ようとカスミは思いつつ、その後も市場で買い物を続けるのであった。
あなたにおすすめの小説
異世界に転移してしまった私、古民家をもらったのでカフェを始めたら大盛況。国王陛下が頻繁に来るのですが、どうしたらいいですか?
来栖とむ
ファンタジー
ブラック企業で疲れ果てた30歳の元OL・美里(みさと)が転移した先は、見渡す限りの深い森。
そこで彼女が授かったのは、魔女の称号……ではなく、一軒の**「日本の古民家」**だった!
亡き祖母が遺したその屋敷には、異世界では失われたはずの「お醤油」「お味噌」「白いお砂糖」という禁断の調味料が眠っていて――。
「えっ、唐揚げにそんなに感動しちゃうの?」
「プリン一口で、国王陛下が泣いちゃった……!?」
おにぎり、オムライス、そして肉汁溢れるハンバーグ。
現代日本の「当たり前」が、この世界では常識を覆す究極の美食に。
お掃除のプロな親子や、お忍びの王様、さらにはツンデレな宮廷料理人まで巻き込んで、
美味しい香りに包まれた、心もお腹も満たされるスローライフが今、始まります!
世界樹を救ったのは転生幼児のハズレスキル【草むしり】でした〜ぐうたらおっさん精霊を更生させながら、もふ神獣たちと聖域生活始めます〜
ありぽん
ファンタジー
神様のミスで死んでしまった高橋快晴(25)は、お詫びとして憧れの剣と魔法の異世界へ転生。魔法の名家として知られる、ヴァルディス侯爵家の3男、アルフレッドとして第2の人生を歩み始める。
だが、3歳で行われた魔法判定の儀で、歴代最高の魔力を持ちながら、属性魔法を一切使えない無能だと判明。さらに授かった固有スキルは、どう考えてもハズレスキルの【草むしり】で……。
そのため、実力至上主義の侯爵家では、アルフレッドが人々の目に留まることを恐れ、事故に見せかけて処分することを決定。『呪われた魔の森』と呼ばれる、誰も近寄ることのない森へ捨てられてしまう。
この状況に、死を覚悟するアルフレッド。しかしここで彼の前に現れたのは、敵意のない妖精たちで。なぜか彼らに気に入られたアルフレッドは、導かれるままにある場所へ向かうことに。そして連れられた先にあったのは、今にも枯れてしまいそうな『世界樹』だった。
するとそこで、ハズレスキルだと思っていた【草むしり】が、思いもよらない形で、世界樹を救うことになり?
この出来事をきっかけにアルフレッドは、ぐうたらなおじ守護精霊や、もふもふの神獣たちに囲まれながら、世界樹の元で新たな生活を送ることになるのだった。
捨てられた獣医は、瀕死の神獣を拾って治療する ~もふもふ診療はじめました~
Lihito
ファンタジー
過労死した獣医が、神から「運命点」を1000点もらって異世界に転生した。
転生先は魔獣使いギルドをクビになったばかりの見習い。魔力は足りない。才能もないと言われた。
でも、この手で動物を治すことならできる。
森で瀕死の銀耳狼を拾い、前世の獣医学と運命点を武器に治療を始めた。
傷を縫い、薬草で消毒し、毎日包帯を替える。
この世界に「獣医」はまだいない。
だったら私が最初の一人になる。もふもふの相棒と一緒に。
屋台飯! いらない子認定されたので、旅に出たいと思います。
彩世幻夜
ファンタジー
母が死にました。
父が連れてきた継母と異母弟に家を追い出されました。
わー、凄いテンプレ展開ですね!
ふふふ、私はこの時を待っていた!
いざ行かん、正義の旅へ!
え? 魔王? 知りませんよ、私は勇者でも聖女でも賢者でもありませんから。
でも……美味しいは正義、ですよね?
2021/02/19 第一部完結
2021/02/21 第二部連載開始
2021/05/05 第二部完結
新作
【あやかしたちのとまり木の日常】
連載開始しました。
婚約破棄されたので田舎の一軒家でカフェを開くことにしました。楽しく自由にしていたら居心地が良いとS級冒険者達が毎日通い詰めるようになりました
緋月らむね
ファンタジー
私はオルレアン侯爵令嬢のエルティア。十四歳の頃、家の階段を踏み外して頭を打った衝撃で前世を思い出した。
前世での名前は坂島碧衣(さかしまあおい)。祖父母の引退後、祖父母の経営していた大好きなカフェを継ぐつもりでいたのに就職先がブラック企業で過労の挙句、継ぐ前に死んでしまった。そして、自分が息抜きでやっていた乙女ゲーム「星屑のカンパニー」の悪役令嬢、オルレアン侯爵令嬢エルティアに転生してることに気がついた。
エルティアは18歳の舞踏会で婚約者から悪役令嬢として断罪され、婚約破棄を言い渡される。その後、父親から家を追い出され、よからぬ輩に襲われて殺される。
前世だってやりたかったことができずに死んでしまったのに、転生してもそんな悲惨な人生を送るなんて、たまったもんじゃない!!それなら私は前世継ごうと思っていた祖父母のやっていたようなカフェを開いて楽しく自由な人生を送りたい。
そして私は王都と実家を飛び出して森が開けた自然豊かな場所で念願のカフェを侍女のシサとともに開くことができた。
森が開けた自然豊かな場所で楽しく自由にカフェをやっていたら、個性豊かなS級冒険者たちが常連として私のカフェにやってくるようになりました!
辺境のスローライフを満喫したいのに、料理が絶品すぎて冷酷騎士団長に囲い込まれました
腐ったバナナ
恋愛
異世界に転移した元会社員のミサキは、現代の調味料と調理技術というチート能力を駆使し、辺境の森で誰にも邪魔されない静かなスローライフを送ることを目指していた。
しかし、彼女の作る絶品の料理の香りは、辺境を守る冷酷な「鉄血」騎士団長ガイウスを引き寄せてしまった。
投獄された聖女は祈るのをやめ、自由を満喫している。
七辻ゆゆ
ファンタジー
「偽聖女リーリエ、おまえとの婚約を破棄する。衛兵、偽聖女を地下牢に入れよ!」
リーリエは喜んだ。
「じゆ……、じゆう……自由だわ……!」
もう教会で一日中祈り続けなくてもいいのだ。
銀髪幼女のスローライフ旅 ~お料理バンバン魔法バンバン~
滝川 海老郎
ファンタジー
銀髪で生まれた主人公レナは辺境の村で育った。そこで出会ったのがボーパル・バニーのレクスだった。
レクスは村でなかなか受け入れられず、レナは二人で村を出ることに。
レナの料理が好きなレクス。二人はご飯を食べながら進んでいく。
近くの町について冒険者を始めたレナに、フィオが加わった。
レナとフィオは色々あってレッサー・ワイバーン退治に参加、見事討伐する。
カレーもどきを振舞って、仲間内では有名になっていく。
でも、目標はのんびり生活できるスローライフを目指すこと。旅をして安住の地を探すのだ。