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観客席

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「いやねえ、こういう血なまぐさい戦いが好きな王女なんて面倒くさいわ」
ルビイを探しながら観客席を歩くクリスがつぶやきました。
「ウゴオ、ガルル、モウウルルルリイイ」
ふとクリスが気づくと、観客席には多くのモンスターが集まっていました。
「何よこれ、観客ってモンスターなの? どういう格闘なのよ?」
自分に近寄ってきたモンスターを蒸発させつつクリスは眉をしかめました。
「あら? あの貴賓席にいるのはひょっとして? なんと凛々しい……」
クリスが見つめる先には気品漂う美貌の少年が座っていました。
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