夕日と白球

北条丈太郎

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俺たちの野球部

宿敵との合同合宿

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 栄光中学に合同合宿を頼む前に夜空は部員一人一人に合宿の必要性を説いた。皆が皆、大いにやろうという感じではなかったが、栄光中学が持っている専用の合宿所などに興味を持った。
 そして部員の同意を得て、正式に合同合宿を申し込んだ。すでに合宿に入っている栄光中学野球部からはすぐに快諾の返事が来た。ただし、冬ということもあるから怪我に注意すること、怪我人が出た場合は合同合宿を中止することなどが告げられた。
 ……合同合宿開始当日、小船ナインは美緒が通う野球クラブの専用バスを借りて栄光中学へと向かった。小船中学から遠い学校ではなかったが、文武両道の有名校へ向かうナインは道中ずっと緊張した。やがて大きな野球のグラウンドが見えてきた。その隣にはサッカーのグラウンドがあり、ラグビーのグラウンドもあった。そして陸上のトラックも見えてきた。
「……やっぱ帰ろう。なんつうか学校のレベルが違うんだよ。帰ろうぜ」
 部員の誰かがつぶやくと、同じようなつぶやきがバスの中で広まった。
「何よバカ! アタシがせっかく話付けたのに意気地なし! バカバカバカ!」
 わめきながら部員たちの頭を叩いて回ったのはジャージを着た美緒だった。
「おい美緒! 僕らの合宿について来るなよ! お前は帰るんだぞ!」
「うるさいよ兄ちゃん。マネージャーが一人参加するって伝えてあるからアタシはいいの!」
「ちょっと美緒ちゃん。マネージャーも何も美緒ちゃんは小学生だろ。まずいよ」
「夜空くん、初日だけだからいいじゃん。春には小船中に入学するんだし、ね!」
 やがて夜空たちは栄光中学に到着した。そして案内されたのは隣接する栄光高校の野球部合宿所だった。栄光高校の野球部は受験で休部中ということだった。
 立派な合宿所に案内された小船ナインは思わず興奮し、遊びまわって初日を終えた。
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