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第24話 静かな嵐の前触れ
〇
評議会で宰相様が堂々と私を膝の上に抱き示したことで、王宮に広がっていた噂は一時的に沈静化した。貴族たちの間でも「宰相は揺るがない」という評価が広まり、城下でも「宰相の妻となる令嬢」という囁きが当たり前のように口にされるようになっていた。
けれど、安堵したのも束の間だった。噂が消えた代わりに、目に見えない不穏な空気が漂い始めたのだ。
その日の午後。私はいつも通り宰相様の膝の上に座り、彼と共に帳簿を見ていた。穏やかな時間が流れていたが、突然、扉が乱暴に叩かれ、秘書官が蒼白な顔で駆け込んでくる。
「閣下……!」
「慌てるな。報告しろ」
「はい……! 第一王子派の一部が、兵を動かしたとの情報が入りました」
空気が凍りついた。
「兵……ですか?」
私の声は震えていた。
「確証はまだですが、彼らは『宰相を政から引きずり降ろす』と息巻いているとか……」
血の気が引いていく。噂や陰口ではなく、今度は力で宰相様を排除しようとする動き――。
宰相様は静かに目を閉じ、一呼吸置いてから冷徹に答えた。
「愚かなことだ。政敵を力で排そうとするなど」
「ですが……放置すれば、閣下の立場が……」
「立場など揺るがぬ」
宰相様の声は揺るぎなく強かった。だが私の胸は恐怖で締め付けられていた。これまでの噂や非難とは違い、今度は本当に命を狙われるかもしれないのだ。
私の不安を察したのか、宰相様は膝の上の私を抱き寄せ、耳元に囁いた。
「怯えるな。君がここにいる限り、私は負けぬ」
「でも……宰相様が危険に晒されるなんて、耐えられません」
「私の危険など考えるな」
その声は鋭かったが、同時に甘く胸を支えるものでもあった。
「君はただ、私の膝の上に座り、安心していればいい。それが私の力となる」
涙が滲み、胸が熱で震える。
しかし、心の奥では強く思った。――私はただ守られるだけではなく、宰相様の力にならなければ。迫りくる嵐に立ち向かうために。
△
第一王子派が兵を動かし始めたという報せは、宰相邸全体を緊張させた。廊下を行き交う侍従や兵士たちの足取りは早く、普段は静かな屋敷がどこかざわついている。
私は宰相様の膝の上に座りながらも、胸の鼓動が速くなるのを抑えられなかった。
「……宰相様、本当に大丈夫なのでしょうか」
「大丈夫だ」
即座に返ってくる低い声。迷いの欠片もなく、ただ揺るぎない確信が込められていた。
「だが、敵は噂や言葉ではなく、今度は力を振るおうとしています。そんな中で、私は……」
「だからこそ、君が必要だ」
「……え?」
「兵を動かすのは容易い。だが、国を動かすのは容易ではない。私が揺るがぬと示すために、君が膝に座り続けることが不可欠だ」
その言葉に胸が甘く震えた。けれど同時に、不安も消えなかった。
そのとき、秘書官が再び駆け込んできた。
「閣下、第一王子派の一部が、市場で不穏な動きを見せております。民の不安を煽っている様子です」
「……民心を利用するか」
宰相様は冷ややかに目を細めた。
「愚かだ。だが放置はできん」
秘書官が退室したあと、私は思わず宰相様に縋るように言った。
「宰相様、どうかお気をつけて……」
「心配はいらん。私は必ず勝つ」
「でも、もしものことがあったら……」
「君がここにいる限り、もしもなどあり得ぬ」
その断言に、涙がこみ上げてくる。
宰相様は私の涙を指先で拭い取り、柔らかく微笑んだ。
「君は強くなろうとしている。それは誇るべきことだ。だが、無理に力を振るう必要はない。君が隣にいること自体が、私を勝たせるのだから」
その言葉に、胸が熱くなり、涙を拭った。
「……はい。私は宰相様の膝の上から、どんな時でも隣にいます」
「それでいい」
その夜、屋敷の警備は厳しくなり、窓の外には兵士の影が見えた。静かな夜気の中で、私は宰相様に抱かれたまま、胸の奥で決意を固めていた。
――これ以上、宰相様をひとりで戦わせてはいけない。私も必ず力になる。
◇
翌朝、王宮からの急使が宰相邸に駆け込んできた。
「閣下! 第一王子派の一部がついに動きました! 城下で民を扇動し、集会を開いております!」
屋敷の空気が一気に緊張に包まれる。
私は宰相様の膝の上で身を強張らせた。噂や策略ならまだしも、今度は実際の行動に出たのだ。恐怖で胸が締め付けられる。
「宰相様……」
「顔を上げろ、エリナ」
宰相様は私の顎に手を添え、真っ直ぐに見つめた。
「恐れる必要はない。すでに手は打ってある」
「手……?」
「私が政務に没頭していたと思うか? 王妃陛下も、王都の衛兵もすでに動いている。第一王子派は自滅するだろう」
その冷徹な言葉に、胸が少しだけ安堵で満たされた。しかし同時に思った。宰相様は常に先を見ていて、私が知るよりもずっと多くの策を講じているのだ、と。
だが、それでも私は小さな声で呟いた。
「それでも……私、宰相様のお役に立ちたいです」
「役に立っている」
即答された。
「君がここに座っていることこそ、何よりの力だ」
宰相様は私を抱き寄せ、その額に口づけを落とす。
「君の存在が揺るがぬ限り、私は何度でも勝つ」
胸が甘く震え、涙が滲む。
その日の午後、王宮での緊急評議が開かれた。第一王子派の貴族たちは声高に宰相様を非難したが、宰相様は膝の上に私を抱いたまま、堂々と答えた。
「私が政務を疎かにしていると? では証拠を示せ」
「し、しかし……民の間に不安が広がっているのは事実!」
「不安を煽ったのは誰だ。私か? それともお前たちか?」
鋭い声が広間に響き、貴族たちは言葉を失った。王妃陛下が静かに頷き、言葉を添える。
「宰相の働きは誰よりも知っている。――むしろ国を混乱させているのは、軽率な者たちだ」
その瞬間、空気が一変した。非難していた者たちは青ざめ、口を閉ざす。
私は羞恥で頬を染めながらも、宰相様の膝の上で堂々と座り続けた。噂も非難も、すべてこの場で覆されていく。
評議が終わり、馬車に戻った私は、堪えきれず宰相様にしがみついた。
「……私、本当に何もできなくて……」
「何もできなくていい。君が笑ってくれることが、私の勝利だ」
その言葉に涙が溢れ、頬を濡らした。宰相様は静かに撫でながら囁く。
「嵐が過ぎれば、必ず穏やかな日々が戻る。君と共に迎えるために、私は戦う」
その言葉を胸に刻みながら、私は強く誓った。
――どんな嵐が来ても、宰相様の膝の上で共に乗り越えていく、と。
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評議会で宰相様が堂々と私を膝の上に抱き示したことで、王宮に広がっていた噂は一時的に沈静化した。貴族たちの間でも「宰相は揺るがない」という評価が広まり、城下でも「宰相の妻となる令嬢」という囁きが当たり前のように口にされるようになっていた。
けれど、安堵したのも束の間だった。噂が消えた代わりに、目に見えない不穏な空気が漂い始めたのだ。
その日の午後。私はいつも通り宰相様の膝の上に座り、彼と共に帳簿を見ていた。穏やかな時間が流れていたが、突然、扉が乱暴に叩かれ、秘書官が蒼白な顔で駆け込んでくる。
「閣下……!」
「慌てるな。報告しろ」
「はい……! 第一王子派の一部が、兵を動かしたとの情報が入りました」
空気が凍りついた。
「兵……ですか?」
私の声は震えていた。
「確証はまだですが、彼らは『宰相を政から引きずり降ろす』と息巻いているとか……」
血の気が引いていく。噂や陰口ではなく、今度は力で宰相様を排除しようとする動き――。
宰相様は静かに目を閉じ、一呼吸置いてから冷徹に答えた。
「愚かなことだ。政敵を力で排そうとするなど」
「ですが……放置すれば、閣下の立場が……」
「立場など揺るがぬ」
宰相様の声は揺るぎなく強かった。だが私の胸は恐怖で締め付けられていた。これまでの噂や非難とは違い、今度は本当に命を狙われるかもしれないのだ。
私の不安を察したのか、宰相様は膝の上の私を抱き寄せ、耳元に囁いた。
「怯えるな。君がここにいる限り、私は負けぬ」
「でも……宰相様が危険に晒されるなんて、耐えられません」
「私の危険など考えるな」
その声は鋭かったが、同時に甘く胸を支えるものでもあった。
「君はただ、私の膝の上に座り、安心していればいい。それが私の力となる」
涙が滲み、胸が熱で震える。
しかし、心の奥では強く思った。――私はただ守られるだけではなく、宰相様の力にならなければ。迫りくる嵐に立ち向かうために。
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第一王子派が兵を動かし始めたという報せは、宰相邸全体を緊張させた。廊下を行き交う侍従や兵士たちの足取りは早く、普段は静かな屋敷がどこかざわついている。
私は宰相様の膝の上に座りながらも、胸の鼓動が速くなるのを抑えられなかった。
「……宰相様、本当に大丈夫なのでしょうか」
「大丈夫だ」
即座に返ってくる低い声。迷いの欠片もなく、ただ揺るぎない確信が込められていた。
「だが、敵は噂や言葉ではなく、今度は力を振るおうとしています。そんな中で、私は……」
「だからこそ、君が必要だ」
「……え?」
「兵を動かすのは容易い。だが、国を動かすのは容易ではない。私が揺るがぬと示すために、君が膝に座り続けることが不可欠だ」
その言葉に胸が甘く震えた。けれど同時に、不安も消えなかった。
そのとき、秘書官が再び駆け込んできた。
「閣下、第一王子派の一部が、市場で不穏な動きを見せております。民の不安を煽っている様子です」
「……民心を利用するか」
宰相様は冷ややかに目を細めた。
「愚かだ。だが放置はできん」
秘書官が退室したあと、私は思わず宰相様に縋るように言った。
「宰相様、どうかお気をつけて……」
「心配はいらん。私は必ず勝つ」
「でも、もしものことがあったら……」
「君がここにいる限り、もしもなどあり得ぬ」
その断言に、涙がこみ上げてくる。
宰相様は私の涙を指先で拭い取り、柔らかく微笑んだ。
「君は強くなろうとしている。それは誇るべきことだ。だが、無理に力を振るう必要はない。君が隣にいること自体が、私を勝たせるのだから」
その言葉に、胸が熱くなり、涙を拭った。
「……はい。私は宰相様の膝の上から、どんな時でも隣にいます」
「それでいい」
その夜、屋敷の警備は厳しくなり、窓の外には兵士の影が見えた。静かな夜気の中で、私は宰相様に抱かれたまま、胸の奥で決意を固めていた。
――これ以上、宰相様をひとりで戦わせてはいけない。私も必ず力になる。
◇
翌朝、王宮からの急使が宰相邸に駆け込んできた。
「閣下! 第一王子派の一部がついに動きました! 城下で民を扇動し、集会を開いております!」
屋敷の空気が一気に緊張に包まれる。
私は宰相様の膝の上で身を強張らせた。噂や策略ならまだしも、今度は実際の行動に出たのだ。恐怖で胸が締め付けられる。
「宰相様……」
「顔を上げろ、エリナ」
宰相様は私の顎に手を添え、真っ直ぐに見つめた。
「恐れる必要はない。すでに手は打ってある」
「手……?」
「私が政務に没頭していたと思うか? 王妃陛下も、王都の衛兵もすでに動いている。第一王子派は自滅するだろう」
その冷徹な言葉に、胸が少しだけ安堵で満たされた。しかし同時に思った。宰相様は常に先を見ていて、私が知るよりもずっと多くの策を講じているのだ、と。
だが、それでも私は小さな声で呟いた。
「それでも……私、宰相様のお役に立ちたいです」
「役に立っている」
即答された。
「君がここに座っていることこそ、何よりの力だ」
宰相様は私を抱き寄せ、その額に口づけを落とす。
「君の存在が揺るがぬ限り、私は何度でも勝つ」
胸が甘く震え、涙が滲む。
その日の午後、王宮での緊急評議が開かれた。第一王子派の貴族たちは声高に宰相様を非難したが、宰相様は膝の上に私を抱いたまま、堂々と答えた。
「私が政務を疎かにしていると? では証拠を示せ」
「し、しかし……民の間に不安が広がっているのは事実!」
「不安を煽ったのは誰だ。私か? それともお前たちか?」
鋭い声が広間に響き、貴族たちは言葉を失った。王妃陛下が静かに頷き、言葉を添える。
「宰相の働きは誰よりも知っている。――むしろ国を混乱させているのは、軽率な者たちだ」
その瞬間、空気が一変した。非難していた者たちは青ざめ、口を閉ざす。
私は羞恥で頬を染めながらも、宰相様の膝の上で堂々と座り続けた。噂も非難も、すべてこの場で覆されていく。
評議が終わり、馬車に戻った私は、堪えきれず宰相様にしがみついた。
「……私、本当に何もできなくて……」
「何もできなくていい。君が笑ってくれることが、私の勝利だ」
その言葉に涙が溢れ、頬を濡らした。宰相様は静かに撫でながら囁く。
「嵐が過ぎれば、必ず穏やかな日々が戻る。君と共に迎えるために、私は戦う」
その言葉を胸に刻みながら、私は強く誓った。
――どんな嵐が来ても、宰相様の膝の上で共に乗り越えていく、と。
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