声劇台本

SHEA(しあ)

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たねたね おたね やったっち〜🎶

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N: ナレーション。性別不問。

た: たぬたぬ。不思議な魔法でみんなを
      笑顔に する心優しいたぬき。

ぱ: ぱんちゃん。お歌が好きな優しい
      パンダの女の子。

う: うさちゃん。身体を動かすのが大好きな
      元気なうさぎの女の子。

コ: コアラくん。食いしん坊で凝り性な
      コアラの男の子。

く: くまさん。頼りになるみんなの相談役。
       性別不問。


         [たねたね おたね やったち~🎶]

N: とある森の入口に住んでいるたぬきの
      たぬたぬは、お散歩が大好き。
      天気の良い日はお出かけせずには
      いられません。
      さてさて、今日はどこまで行くのかな?

      SE(鳥の羽ばたき)

た: うわぁキレイな青空だ~。やったっち🎶
      こんな気持ちのいいお天気の日はどこかに
      お出かけしたくなっちゃうな。
      今日はどこまでお散歩しようかな。

N: たぬたぬが森に咲く花を眺めながら
      森の奥へ向かって歩いていると、
      とても困った顔のパンダのぱんちゃんに
      出会いました。

た: おや?ぱんちゃんそんなに困った
      顔を してどうしたんだい?
      何かあったのかい?

ぱ: あっ!たぬたぬ。明日くまさんの
      お誕生日パーティーで歌うお歌を練習して
      いたんだけど、練習のし過ぎでノドを
      痛めて歌えなくなっちゃったの。

た: それは大変だ!
      みんなぱんちゃんのお歌を楽しみに
      してるのに。

ぱ: 困ったわ。どうしましょう。

た: ぱんちゃん、ボクに任せて!

ぱ: たぬたぬ 何をするの?

た: 不思議な種を撒いて、呪文を唱えるよ。
     そ~れ!

ぱ: わぁ~!キラキラ光るキレイな種だね。

た: たねたね おたね やったっち~🎶

      SE(キラキラ音)

ぱ: すごーい!
      あっという間にお花が咲いちゃった。
      キレイだけど…。
      硬そうなお花ね。

た: これは飴のお花だよ。
      さぁ、ぱんちゃん食べてごらんよ。

ぱ: 美味しそう。
      いただきま~す。
      モグモグ。
      ん~!甘くて美味しい。

た: ノドの調子はどうかな?

ぱ: すご~い。ノドの調子が良くなったわ。
      これなら明日お歌を上手に歌えそう。
      たぬたぬ ありがとう。

た:それは良かった。やったっち~🎶
      ぱんちゃん明日頑張ってね。
      楽しみにしてるよ。

ぱ: 任せて。素敵なお歌をいっぱい歌うわね。
      楽しみにしててちょうだい。
      じゃあ又明日ね。たぬたぬ。

た: うん。又明日ね、ぱんちゃん。

N: 困っていたぱんちゃんを助けた 
      たぬたぬが更に森の奥へと進むと
      誰かが泣いている声が聞こえて来ました。

う: え~ん。え~ん。

た: この声はうさちゃん。
      どうしたんだろう?

う: え~ん、痛いよ~。

た: うさちゃん。
      そんなに泣いてどうしたんだい?
 
う: ぴょんぴょん跳ねていたら
      転んじゃったの。
      お膝をケガしちゃったから、
      とっても痛くて。
      う~、痛いよ~。

た: とても痛そうだね。かわいそうに。

う: 明日森のくまさんのお誕生日
      パーティーでぴょんぴょんダンスを
      踊るのに。
      これじゃ痛くて踊れないわ。

た: それは大変だ!
       うさちゃんの可愛いぴょんぴょん
      ダンスが見れないなんて、困ったぞ。

う: いっぱい練習したのに…。

た: うさちゃん、ボクに任せて。

う: たぬたぬ どうするの?

た: 不思議な種を撒いて、呪文を唱えるよ。
      そ~れ!

うわ~!宝石みたいに光ってキレイね。

た: たねたね おたね やったっち~🎶

      SE(キラキラ音)

う: ステキ♡ステキ♡
      キラキラ光るお花が咲いたわ。

た: さぁ、うさちゃんこのお花の蜜を
      傷に塗ってごらん。
      
う: 痛くない?

た: 大丈夫、痛くないよ。

う: 凄い、凄い!
      たぬたぬ 傷があっという間に
      治っちゃった。
      もう痛くないわ。
      これなら明日ぴょんぴょんダンスを
      踊れる!やった~。
      たぬたぬ ありがとう。

た: 良かった。これで明日うさちゃんの
      可愛いダンスが見れるね。
      楽しみだな~。

う: 明日のパーティーで たぬたぬも一緒に
      踊りましょうね。
      じゃあね、たぬたぬ。

た: もう転ばないようにね~。

N: ケガをして泣いていたうさちゃんは
      元気になり、ぴょんぴょん跳ねながら
      去って行きました。
      そうして たぬたぬは大きな大きな
      ユーカリの木がある森の1番奥に
      辿り着きました。
      
コ: うぅぅぅ。く…苦しいよ~。

た: おや?コアラくん。
      いったいどうしたんだい?

コ: 明日森のくまさんのお誕生日
      パーティーでみんなと食べるケーキを
      色んな組み合わせで味見していたら
      食べすぎちゃって。
      お腹が苦しいんだ。
      うぅぅぅ。

た: コアラくん。
      たくさんケーキを作ったんだね。
      まさか、これ全部食べたのかい?

コ: どんなケーキがいいか考えてたら
      色々作り過ぎちゃったんだよ。

た: いくら何でも食べすぎたよ。コアラくん。

コ: 苦しすぎて明日のケーキ作れないよ。
      みんなに喜んでもらいたかったのに。
      うぅぅぅ。

た: せっかくのお誕生日パーティーに
      ケーキが無いだなんて大変だ。
コ: 世界一美味しくて素敵なケーキを
      作ろうと思ったのに…。

た: コアラくん、ボクに任せて。

コ: たぬたぬ どうにか出来るのかい?

た: 不思議な種を撒いて、呪文を唱えるよ!
      そ~れ!

コ: 凄くキレイな虹色の種だ。

た: たねたね おたね やったっち~🎶

      SE(キラキラ音)

コ: 小さくて可愛い花がいっぱい咲いたぞ。

た: さぁコアラくん、
      このお花の粒を飲んでごらん。

コ: わかったよ。

た: はい、お水。

コ: ありがとう たぬたぬ。
      ゴックン。

た: どうだい?コアラくん。

コ: あんなに苦しかったのに
      すっかり良くなったよ。
      凄いや。たぬたぬ ありがとう。
      これで明日のお誕生日パーティーに
      世界一のケーキを用意できるよ。

た: あ~良かった。
      世界一のケーキが食べられないなんて
      みんなガッカリしちゃうからね。
      明日のパーティーで世界一美味しくて
      素敵なケーキが食べられるのを
      楽しみにしてるね。

コ: うん。任せて たぬたぬ。
      さぁ、張り切って世界一のケーキを
      作るぞ~!

た: コアラくん、味見のし過ぎには
      気をつけるんだよ。
      またお腹が苦しくなったら大変だからね。

コ: わかったよ、たぬたぬ。
      明日お腹を空かせて来てよ。
      世界一のケーキを食べさせてあげるね。
      じゃあね、たぬたぬ。
      また明日。

た: 頑張ってね、コアラくん。

N: 食べ過ぎて苦しんでいたコアラくんは
      すっかり調子が良くなって世界一の
      ケーキを作り始めました。
      コアラくんと別れた たぬたぬは
      ユーカリの木の裏にある誰も知らない
      秘密の洞窟に入って行きました。

      SE(神秘的なBGM)

た: 明日森のくまさんのお誕生日
      パーティーでお花を咲かそうと
      思ってたけど。
      今日はたくさんお花を咲かせたから、
      不思議な種が全部なくなっちゃった。
      …ここへ来るのは久しぶりだな。
      お花さん達、今日もキレイに咲いてるね。
      君たちの種をボクに分けてくれるかい?
      たねたね おたね やったっち~🎶

       SE(キラキラ音)

N: たぬたぬが洞窟の奥に咲くお花の前で
      呪文を唱えると、花達は踊っているように
      ゆらゆらと揺れてたくさんの種を
      落としました。

た: お花さん達たくさん種を分けてくれて
      ありがとう。
      これで明日のお誕生日パーティーを
      キレイなお花で飾れるよ。
      さぁ、そろそろ帰ろうかな。
      お花さん達またね。

N: 森のくまさんのお誕生日パーティー当日。

      SE(鳥のさえずり)

た: ふふっ。今日もいいお天気だ。
      やったっち~🎶
      パーティー日和だね。
      みんなが来る前にパーティー会場を
      飾りつけなくちゃ。
      不思議な種を撒いて、呪文を唱えるよ。
      そ~れ!
    たねたね おたね やったっち~🎶

      SE(キラキラ音)

ぱ: たぬたぬ おはよう、早いわね。
       たくさんお花が咲いてキレイだわ。
      素敵なパーティーになりそうね。

た: おはよう、ぱんちゃん。
       ふふっ。
      もっとたくさんお花を咲かせるよ。
      たねたね おたね やったっち~🎶

      SE(キラキラ音)

う: うわ~、凄い!たぬたぬ。
      こんなに素敵なパーティー会場
      見た事ないわ。
      お花のステージで踊れるなんて
      ウキウキしちゃう。

た: やぁ、うさちゃんおはよう。
      そう言って貰えてキレイに飾り付け
      したかいがあったよ。
      さぁ、これでお誕生日パーティーの
      準備完了だよ。

コ: たぬたぬ おはよう。
      昨日は助かったよ、ありがとう。
      おかげで世界一のケーキが完成したよ。

た: あっ!コアラくん、おはよう。
      世界一のケーキ間に合ったんだね。
      良かったよ。
      やっぱりお誕生日パーティーには
      ケーキが無いとね。
      さぁ、このお花のテーブルに
      世界一のケーキを置いてくれるかい?

コ: これが今回のお誕生日パーティーの
      ために用意した世界一のケーキだよ。

      SE(ジャジャーン音)

ぱ: わぁ~!とっても美味しそう。

う: お花のケーキだ!
      こんなに素敵なケーキ見た事ないわ。

た: コアラくん最高だよ。
      まさに世界一のケーキだね。

コ: ありがとう。
      くまさんも喜んでくれるといいんだけど。
      あっ!今日の主役が到着したみたいだ。
      お~い。
      くまさん、もうみんな集まってるよ~。

く: おはよう、みんな早いね。
     
ぱ: だってずっと楽しみにして
      いたんですもの。

う: ワクワクして早く目が覚めちゃった。

コ: 日が昇る前から世界一のケーキを
      作ってたからね。

た: せっかくのお誕生日パーティー
      なんだから、主役が来る前にキレイに飾り    
      付けしておかないとね。

く: みんな本当にありがとう。
      とっても嬉しいよ。
      何て最高のお誕生日なんだろう。

た: くまさんパーティーはまだこれからだよ。

ぱ: そうよくまさん、まずは私のお歌を
      聴いてちょうだい。
      ノドが枯れるほど練習したのよ。

く: ノドが枯れるほどだって!
      たくさん練習してくれたんだね。
      もうノドは大丈夫なのかい?

ぱ: たぬたぬが魔法のお花で治して
      くれたのよ。
      おかげで前よりもっとよく声が
      出るようになったわ。

く: それは良かった。安心したよ。

ぱ: くまさんお誕生日おめでとう。
      (バースデーソング等好きな歌を
       歌っ下さい)

く: ぱんちゃんありがとう。
      おめでとうの気持ちが伝わってくる
      素晴らしいお歌だったよ。

う: 凄いわ!ぱんちゃん。
      今までで1番素敵だった~。

コ: すっかり聴き入っちゃったよ。
      さすがだね。

た: とてもキレイな歌声で感動したよ。
      さすがぱんちゃんだね。
      やったっち~🎶

う: ね~ね~くまさん、私もい~っぱい
      ダンスの練習をしたのよ。
      見てくれる?
      ちょっと張り切りすぎてケガ
      しちゃったんだけどね。

く: それは大変だ。
      ケガをしてるうさちゃんに、    
      ダンスなんてさせられないよ。

う: 大丈夫よ。
      たぬたぬが治してくれたもの。
      もうどれだけ飛び跳ねても痛くないわ。

く: ケガが治って良かったよ。
      うさちゃんのダンスが見れるなんて
      嬉しいな~。

う: くまさんお誕生日おめでとう。
       いくわよ~!

      SE(テンポのよいBGM)

う: ぴょんぴょんひょ~ん
      ぴょんぴょんぴょ~ん
      そ~れ!みんなも一緒に。
      ぴょんぴょんぴょ~ん

く: うさちゃん、ありがとう。
      見ているだけで楽しくなる素敵な
      ダンスだったよ。

ぱ: ぴょんぴょん飛び跳ねるうさちゃん
      とっても可愛かったわ。

コ: あんなに高く跳べるなんて、凄いや。

た: うさちゃんのダンスを見ていたら、
      楽しくなっちゃって、いつの間にか
      ボクも踊ってたよ。
      やったっち~🎶

コ: 身体を動かした後はお腹が空くだろ?
      みんなでボクの作った世界一のケーキを
      食べようよ。
      さぁ、くまさんここに座って。
      
      SE(ジャジャーン音)

く: わ~!凄いや。
      色とりどりのお花が飾ってあって
      とっても素敵なケーキだね。

コ: このお花はお菓子で出来てるから
      ちゃんと食べれるんだよ。
      お腹を壊すほど味見しながら
      作ったから、味にも自信があるんだ。
      とっても美味しく出来たんだよ。

く: なんだって!
      お腹大丈夫なのかい?

コ: たぬたぬが助けてくれたから、
      もうすっかり元気さ。

く: たぬたぬ、大活躍だね。

た: ふふっ。

コ: さぁ、世界一のケーキを食べてみてよ。
      くまさんお誕生日おめでとう。

く: うん、いただきま~す。
      ん~。
      ほっぺたが落ちそうなくらい美味しいよ。
      さすが世界一のケーキだね。
      みんなも一緒に食べよう。

ぱ🐼う🐰コ🐨た‎⓿ᴥ⓿: いただきま~す。

ぱ: コアラくん凄いわ。
      スポンジが口の中に入った途端に
      溶けちゃった!

う: このクリーム最高!
      甘すぎないし、濃いミルクの味がする。
      おいし~い。

た: 見た目も味も世界一だね。
      とっても美味しいよ。
       やったっち~🎶

コ: みんなありがとう。
       頑張ったかいがあったよ。

た: くまさん最後はボクからのプレゼントを   
       受け取ってよ。

く: たぬたぬはこの会場をたくさんのお花で
      飾ってくれたじゃないか。

た: まだとっておきのお花を咲かせて
       いないんだ。
      よ~く見ててよ。そ~れ!
      たねたね おたね やったっち~🎶

      SE(キラキラ音)

く: こりゃ凄いね。
      キラキラ光る虹のお花だ!
      こんなにキレイなお花初めて見るよ。
      最高のプレゼントをありがとう たぬたぬ。

ぱ: たぬたぬの魔法はいつ見ても凄いわね。
      呪文を唱えたらあっという間に
      お花が咲いちゃうんだもの。

う: しかもキレイで可愛くて、美味しくて
      何でも治しちゃう。
      素敵な魔法よね。

コ: みんなが笑顔になる魔法だよ。

た: みんなが笑顔で元気なら、ボクも
      幸せなんだ~。
      たねたね おたね やったっち~🎶





 
       

     
     
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