中卒の俺が偶然出会った有名配信者とコラボしたらトップランカー入りしてしました。学がなくても大バズりできる裏技でランキング一位を取ります。

ニゲル

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三章 すいちゃんは可愛い‼️

43話 人間性

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「なるほど……それで当日のライブは行けなくなったと?」

 友也と別れて家に帰った後の晩飯。俺は前から義務になっていた今日あった出来事の報告をさせられていた。
 
「ごめん霧子。この埋め合わせはいつかするから……」

「別に花華さんもいることだしいいけど……なら今度パンケーキ食べさせて」

「パンケーキ?」

「うん。今度新しいお店ができるらしいから、そこに連れてって」

 霧子はムスッとした顔でこちらに要求してくるが、別にこんな状況じゃなくてもそれくらいのものなら飲み込む。

「もちろんいいよ。寧ろお兄ちゃんにできることがあったら遠慮なく言ってくれよ」

 妹と仲良く外食できるなんて寧ろご褒美だ。
 作った肉じゃがを飲み込みつつ微笑んだところソファーに置いてあったスマホが振動しだし、俺は一回席を立ちスマホを手に取る。
 電話を寄越してきたのはシャーロットだ。仕事の連絡かもしれないので俺はすぐに廊下に出て対応する。

「もしもし夜道君。仕事の調子はどうかな?」

「順調だよ。怪しいところは何個かあったし明日にでも調べてみるよ」

「君に一つ良い情報をあげよう。ちょっと仲の良い警察からの情報なんだが、彗星君の事務所のアイドルが何人か連絡が取れないらしい」

 簡易な会話内容で終わるかと思ったが、この通話は思わぬ方向へと進展する。

「連絡が?」

「あぁ。ある五人グループのミーティングに全員欠席で連絡がつかない。挙げ句の果てにスマホのGPSを辿っていったら血痕が見つかったらしい」

 いつもの日常から何やら物騒な話へと話の舵が切られる。

「誘拐されて……そこで暴行でもされたのか?」

「かもね。あぁそれと関係ないかもしれないけど、スマホが見つかった場所……彗星君の家のすぐ近くだったよ」

 空気が更に一変する。先程まで霧子好みの甘みの強い肉じゃがを食べていたはずなのに、口の中に妙な酸味が広がる。

「彗星がやったってお前は考えてるのか?」

「可能性が高いという話だ。まぁ一応君の耳にも入れておいた方がいいからね。用件はそれだけだ」

 一方的に情報を伝えると、質問する暇すらくれずに電話を切る。

「あいつが……? そんなわけ……」

 馬鹿馬鹿しいとシャーロットの推理を放り捨て、俺はその日をいつも通り過ごすのだった。
 そして翌日テレビで彗星の務める事務所のアイドルが謎の同時失踪を遂げたというニュースを見るのだった。


☆☆☆


「飲み物買ってきたぞ」

 ニュースを見たといっても特にやれることもないので俺は予定通り彗星のボディーガードについていた。今日は練習がないらしくゲームセンターでメダルゲームをしている。
 ただ先日の事件があったので、調査以前に警護も頼むと金を積まれて追加で依頼されたのでしっかりとすぐ助けられる位置に陣取り周りを警戒する。

「おっ、これこれ~ホットケーキジュースだ!」

 また金も出ないのに性懲りも無く友也は来ており、せめてもと俺が奢った謎のジュースを飲み始める。
 一方彗星は普通の炭酸飲料でそれを一口飲むと一旦台に置いてメダルゲームに集中する。
 どこにでもあるような、メダルを落としてルーレットを回す形式のゲーム台。

「狙って狙って……」

 彗星は前のめりになり台に釘付けとなる。二人席が片側に二つずつある形状の台で、俺と友也は彗星の隣の椅子で仲良く座り彼女を兄のように見守る。

「ん……?」

 気のせいか台を凝視する彗星の瞳の黒い部分が細長くなり、蛇のようなものに変わったように錯覚する。
 しかし数回瞬きしたらそれは元に戻っており、俺は疲れているのかと昨日七時間寝た体に不安を覚える。

「えいっ!!」

 彗星はメダルを挿入口に入れた数秒後にレバーを力強くガタンと動かす。本来下に落下するはずだったメダルは高速で叩きつけられ、特別ボーナスチャンスを発生させる紫色の玉にぶつかる。
 それだけではない。同じ手法で三連続で球にぶつけそれを落下させる。人間離れしたプロの技だ。
 
「やった! ボーナスチャンスルーレットだ!」

 球が落ちて運ばれ、中央の液晶画面に変化が起きる。ルーレットが表示されて高速回転し始める。
 左上の方を見れば球が円盤の上を転がって回っており、中央には穴が複数個ありそれぞれ20メダル、40メダル、Jackpot等書かれている。
 数秒の期待感の昂りの後、球体はJackpotと書かれた穴に入り込む。

「やった大当たりだ!」

 上からメダルが大量に落ちてきて台に乗っていたメダルを落とす。下の受け取り口からメダルが溢れんばかりに漏れ出てくる。
 彗星は大満足のようでメダルが入ったカップを専用の機械に流し込みメダルをキープしておく。

「なぁ彗星……昨日の誘拐事件についてなんだが……」

 一応調査や探りを入れないわけにもいかないので、俺はそれとなく話題を振ってみる。

「え……なに?」

 彗星の瞳から光が消え失せる。魔物のような、人間らしい感情がない二つの球体がこちらを睨みつけてくるのだった。
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