僕と精霊〜A journey of heroes〜

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ワガママお姫様の国 ルイベル王国

第7の旅 盗賊ゴーラン

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 ルイベル城

 ジャン達は白夜から事情を聞き、城へ突入する
「要するにこの城を乗っ取った盗賊も異常者イレギュラーでソイツを倒せば全部解決するんだね」
ジャンは要点をまとめる

「そういう事です」
「でもよ、何で人を支配する力があるダリア姫が盗賊なんかに負けるんだ?」
クラムは疑問を抱く

「支配の力が効かなかったそうです」
白夜は説明をする
「力にも制限があるのかな?」
ジャンは推測する

「そのようですね、とりあえず今は急ぎましょう」
3人はパンプたちがいる部屋を目指す

 とっておきの部屋

 パンプ達は白夜達が来る事を見越して作戦会議をしていた

「でもよ、ゴーランには何でダリアの力が効かないんだ?」
パンプはダリアに聞く

わらわの力はまだ未熟だからかもしれぬ」
ダリアは壁に手を当てる

「どうするんだよ、俺らはゴーランの異常者イレギュラーを知らないんだぜ」
スカルドはお手上げ状態だ
「たった1人でこの城の者達を倒して、王様と女王様を人質に取ったという事であれば...おそらく身体強化系の力と考えるのが妥当でしょう」
ツイスターは冷静に分析する

「流石姉ちゃん!」
スカルドはツイスターの周りをグルグル飛ぶ
「ま、戦闘は避けられなさそうね」
ローズはため息をつく

 廊下の方から誰かが近づいて来る
「誰か来る!皆の者!人形の振りをするのじゃ!」
ダリアがそう言うとローズ達はその場にグッタリと倒れ込む

「何やってんだみんな?」
パンプはキョロキョロ周りを見る
ギギィ!
ゆっくりドアが開く

「此処よ」
「パンプ、いるか?」
「それにしても広いな~!」
部屋に入って来たのはジャン達だった

「ジャン!クラム!」
パンプはジャンの胸に飛び込む
「パンプ、声がデカいよ」
ジャンは笑う

「白夜!戻って来たのね」
ローズはすぐに立ち上がる
「スフール!待っておったぞ!皆の者!楽にして良いぞ」
ダリアは白夜の方へ走る

「ごめんなさいねダリア、頼れる助っ人を連れて来たわ」
白夜はダリアにジャン達を紹介する

「げっ!お主は妾に危害を加えようとした者達ではないか!」
ダリアの顔は青ざめる

「テメェは❗️俺が...テメェのせいで散々な目にあったんだぞ❗️一発ぶん殴らせ...ギャフン❗️」
クラムはジャンからゲンコツをくらう
「クラム話聞いてた?今はそんな事してる場合じゃないの」
ジャンはうんざりする

「けっ!俺は作戦に乗った訳じゃないぜ」
「こちらこそ!お主らの力など..」
2人はそっぽを向く

「とにかく!これからは協力をするんです!」
白夜は2人の手を無理矢理繋がせる

「ジャンさん、お元気でしたか?」
ツイスターがジャンの下までやって来る
「うん、ツイスターこそどうだった」
ジャンがそう聞くとツイスターの表情が曇る

「どうしたの?」
「気にしないでくれジャン、姉ちゃんはアドロンが心配なだけなんだ」
ツイスターの後ろからスカルドもやって来る

「だけとは何ですかスカルド!」
ツイスターはスカルドをポカポカ叩く
「わぁ、ごめんよ姉ちゃん!」
「アドロンは一緒じゃないのか」
ジャンは少しがっかりする

「なぁみんな、作戦を確認しないか?」
パンプは提案する
「そうだね、作戦をしっかり決めないと」
ジャンも賛成する

「コホン、で、では作戦を説明するのじゃ、この上にある部屋つまり王室の玉座にはゴーランが部下を連れて居座っておる、最初に妾が行く、その後は隙ができ次第総攻撃を仕掛けるのじゃ、以上じゃ!」
ダリアの作戦を聞いたジャン達は呆気にとられる

「それが作..戦...?」
ジャンは言葉が出ない
「作戦もクソもないな」
クラムは鼻で笑う

「じ、じゃあ!お主に何か良い策があると申すのか?」
ダリアはクラムの胸元を指で突く

「ふん!俺の作戦の方が完璧だ!俺の作戦は至ってシンプル!全員で一気に盗賊野郎をぶちのめすんだ!」
クラムは自信満々に言う
「それのどこが作戦じゃ!付き合っておれん!お主は城から出て行け!」
ダリアは怒鳴る

「お前の作戦よりマシだ!」
「何ですって!」
2人はいがみ合う

「おいジャン!どっちの作戦が良いと思う!アレ?」
2人が振り返るとジャン達は既にいなくなっていた

「お、おい!アイツら行っちまった!」
クラムは走り出す
「待つのじゃ!」
ダリアも走る

「なぁジャン!クラムの言う通りに一気に総攻撃を仕掛けようぜ!」
パンプはジャンに提案する
「いや、敵は異常者イレギュラーだ何をしてくるか分からない、ツイスター、スカルドは王室を偵察をしてくれ」
「おう!」
「了解しました」
2人は王室の方へ飛んで行く

「僕らは一旦報告が来るまで待つ」
ジャンは王室の近くにある物置部屋に立て篭もる

「流石ジャン!」
「うるさいわよパンプ、バレるでしょうが」
ローズはパンプの首を絞める
「あがが...いぎが!」
「少しはおとなしくしていて下さい」
白夜は2人を引き離す


 数分後

「遅いなぁ、何かあったのかな」
ジャンはツイスター達を心配する
「ジャンさん、見て来ましたよー」
2人が戻って来た

「どうだった?」
「食事をしていました、周りには護衛はおらず料理人ばかり」
「それに何奴も弱そうだったぜ」
2人は状況を報告する

「ジャン!攻めるなら今だぜ」
パンプはジャンの肩をパンッと叩く
「そうだね、みんな!行くよ」
ジャンの髪は赤くなる
「「おう!」」
「「はい!」」
「ええ!」
6人は手を合わせる


 王室

「シェーフ‼️この肉は美味いなぁ‼️俺みたいなクズでこんな肉が食えるようになるなんてなぁ‼️この力に感謝だぜ❗️」
盗賊ゴーランは下品に玉座に座りながら下品に肉を食い散らかす

「あ、ありがたきお言葉!これからも日々精進を目指します❗️」
料理人は震える声で宣言する
「良い心得だなぁ、俺には無い考え方だぜ」
ゴーランは肉を食べ続けているとジャン達が突入して来た

「誰だおま...」
ジャンはゴーランを蹴り飛ばす
「ふぅー!イテェな」
壁に打ち付けられたゴーランは無傷だった

「い、今だ!逃げろ!」
料理人は王室から逃げようとする
「待て❗️」
ゴーランは料理人の頭を掴み丸呑みする

「「「「....⁉️」」」」
ジャン達は驚く。驚くと言うより恐怖に近い。

「ペッ!」
ゴーランは料理人の服と骨を吐き出す
「ジャン、アイツ気持ち悪いぞ!」
パンプの毛は逆立つ

「おいおい、初対面で蹴り飛ばすわ、気持ち悪いだ、お前らクズの俺よりもクズだなぁ」
ゴーランは腹を叩き首を鳴らす

「人を食べるあなたには言われたくありません!」
白夜は髪留めを髪から外し、大鎌に変形させる

「変わった武器だなよこせ!」
ゴーランは白夜に襲いかかる
「ファイアボール‼️」
「グボォ❗️」
ジャンはゴーランを火球で撃ち落とす

呪鎌三日狩クレセントサイズ‼️」
白夜は三日月を描くように鎌を振り下ろす
「おっと!」
ゴーランは斬撃を躱す

呪鎌踊斬カマイタチ‼️」
白夜は踊るように鎌の連撃を繰り出す
「ぐぅ!」
ゴーランは斬撃を受け続ける

「呪術纏い」
ローズの体から禍々しいオーラが放出される
「死ね❗️」
ローズは体制を崩したゴーランの横腹に拳をぶつける
 
「ググッ❗️イラついてきたなぁ!」
重い一撃を受けたゴーランは立ち上がろうとする
「メタルフィスト❗️」
スカルドはすかさず追い討ちを仕掛ける

「ジャン!トドメだ❗️」
「よし!特大!ファイアボール‼️」
ジャンはどデカイ火球を投げる

「あーーん!」
ゴーランは火球を呑み込む
「何!?」
ゴーランの体が光出す

「キタキタキタキタ‼️」
ゴーランの体から魔力が溢れ出す
「魔力を!?」
「何でアイツが魔力を出せるんだよ!」
ジャン達は冷や汗を流す
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