66 / 81
雲の向こうはいつも青空
7
ごくりと生唾を飲み込む。翠が挿入ってくるのを黙って見ていれば、眉間に皺を寄せた翠が僕に口付けた。
「……見すぎ」
「ッ、」
茶化すみたいに指摘されると、一気に羞恥心が襲ってくる。頬を赤らめて顔を背ける僕に表情を緩めた翠はゆっくりと腰を進める。
「っふ……んん……」
足りなかったものが埋まっていくような、ずっと欲しかったもので満たされる久しぶりの感覚は堪らなくて、溢れる吐息混じりの喘ぎ声を抑えられない。
歓迎するみたいにきゅうきゅうと締め付けているのが、自分でもよく分かる。まるで子種を早く寄越せと強請っているようだ。
「陽、愛してるよ」
そんな言葉と共に、檻に閉じ込められるみたいに翠の腕に捕らわれる。心も身体も満たされて、こんなに幸せなことがあるのだろうかと思ってしまう。
「……あァッ……すい……」
「んッ、」
控えめな雄芯はふるふると震えるだけで、何も吐き出さない。ああ、後ろだけでイッているんだ。ひくつく後孔がぎゅっと彼を締め付けると、翠は思わず声を漏らした。
「っ、まって……」
「大丈夫?」
「とまんない……」
「かわいい」
そんな言葉すら、快感に変わる。
気持ちいいのが続いて戻ってこれない。
こんなの初めてで怖いぐらいなのに、ぎゅって抱き締められたら愛おしさが勝ってしまう。翠の背中に腕を回せば、またキスを落とした彼の表情から余裕が消えた。
「陽、動くよ」
「……んぅっ……ああッ……」
「はぁ……っ、好きだよ……もう一生離さない……」
「翠……僕も……僕も好きっ……」
同じ気持ちを抱いて、想いが通じ合って、途方もない愛に包まれる。僕たちがこうしていられるのは、翠の努力の結晶だ。一度は全てを諦めた僕のことを、翠は決して諦めなかった。
何にも持っていなかった、ただの平凡な大学生を世界で一番幸せな人にしてくれた。翠がいなかったら、僕はきっと誰かを愛する尊さを知らなかっただろう。
空っぽだった僕に愛を与えてくれて、ありがとう。ベータだった僕を見つけて、追いかけて、運命にしてくれてありがとう。
「陽、」
「……ん」
「愛してる」
「僕も、愛してる」
何度も伝えたくて、どうしても伝えられなかった言葉が自然と口から出る。もう、伝えることに怯えなくていい。これからはどれだけ愛の言葉を囁いたって、それを咎める人はいないんだ。そう思ったら、嬉しくって涙が滲む。
「……泣かないで」
「幸せなだけだよ」
「それでも、陽には笑っていてほしい」
「ふふ、翠と一緒ならずっと笑っていられるよ」
心からの言葉なのに、翠の綺麗な瞳に涙が浮かんだ。同じ気持ちでいられること、同じだけの愛を感じること、彼の全てが愛おしくて何よりも尊い。
翠が最奥を穿つ。自分の指では決して届かないその場所を拓かれて、思わずぎゅうっと締め付けてしまう。嬌声を抑える暇もなく、僕はただ翠にしがみつくことに必死になった。
「陽、」
「……んっ……」
「俺と、家族になって……」
「っ、うん……なる……なりたい……」
僕の答えを聞いた翠は幸せそうに微笑んだ。優しく口付けながら、翠が最奥で射精するのを感じてびくびくと全身を震わせる。何度も降ってくるキスを受け止めながら、必死に息を整える。
「ごめん、もっかい」
「ん……もっとして……」
それから何度絶頂を迎えたのか分からないほど、最後には意識を飛ばしてしまうまで僕らはお互いを求め続けた。空白の期間を取り戻すみたいに、夢中だった。
「……見すぎ」
「ッ、」
茶化すみたいに指摘されると、一気に羞恥心が襲ってくる。頬を赤らめて顔を背ける僕に表情を緩めた翠はゆっくりと腰を進める。
「っふ……んん……」
足りなかったものが埋まっていくような、ずっと欲しかったもので満たされる久しぶりの感覚は堪らなくて、溢れる吐息混じりの喘ぎ声を抑えられない。
歓迎するみたいにきゅうきゅうと締め付けているのが、自分でもよく分かる。まるで子種を早く寄越せと強請っているようだ。
「陽、愛してるよ」
そんな言葉と共に、檻に閉じ込められるみたいに翠の腕に捕らわれる。心も身体も満たされて、こんなに幸せなことがあるのだろうかと思ってしまう。
「……あァッ……すい……」
「んッ、」
控えめな雄芯はふるふると震えるだけで、何も吐き出さない。ああ、後ろだけでイッているんだ。ひくつく後孔がぎゅっと彼を締め付けると、翠は思わず声を漏らした。
「っ、まって……」
「大丈夫?」
「とまんない……」
「かわいい」
そんな言葉すら、快感に変わる。
気持ちいいのが続いて戻ってこれない。
こんなの初めてで怖いぐらいなのに、ぎゅって抱き締められたら愛おしさが勝ってしまう。翠の背中に腕を回せば、またキスを落とした彼の表情から余裕が消えた。
「陽、動くよ」
「……んぅっ……ああッ……」
「はぁ……っ、好きだよ……もう一生離さない……」
「翠……僕も……僕も好きっ……」
同じ気持ちを抱いて、想いが通じ合って、途方もない愛に包まれる。僕たちがこうしていられるのは、翠の努力の結晶だ。一度は全てを諦めた僕のことを、翠は決して諦めなかった。
何にも持っていなかった、ただの平凡な大学生を世界で一番幸せな人にしてくれた。翠がいなかったら、僕はきっと誰かを愛する尊さを知らなかっただろう。
空っぽだった僕に愛を与えてくれて、ありがとう。ベータだった僕を見つけて、追いかけて、運命にしてくれてありがとう。
「陽、」
「……ん」
「愛してる」
「僕も、愛してる」
何度も伝えたくて、どうしても伝えられなかった言葉が自然と口から出る。もう、伝えることに怯えなくていい。これからはどれだけ愛の言葉を囁いたって、それを咎める人はいないんだ。そう思ったら、嬉しくって涙が滲む。
「……泣かないで」
「幸せなだけだよ」
「それでも、陽には笑っていてほしい」
「ふふ、翠と一緒ならずっと笑っていられるよ」
心からの言葉なのに、翠の綺麗な瞳に涙が浮かんだ。同じ気持ちでいられること、同じだけの愛を感じること、彼の全てが愛おしくて何よりも尊い。
翠が最奥を穿つ。自分の指では決して届かないその場所を拓かれて、思わずぎゅうっと締め付けてしまう。嬌声を抑える暇もなく、僕はただ翠にしがみつくことに必死になった。
「陽、」
「……んっ……」
「俺と、家族になって……」
「っ、うん……なる……なりたい……」
僕の答えを聞いた翠は幸せそうに微笑んだ。優しく口付けながら、翠が最奥で射精するのを感じてびくびくと全身を震わせる。何度も降ってくるキスを受け止めながら、必死に息を整える。
「ごめん、もっかい」
「ん……もっとして……」
それから何度絶頂を迎えたのか分からないほど、最後には意識を飛ばしてしまうまで僕らはお互いを求め続けた。空白の期間を取り戻すみたいに、夢中だった。
あなたにおすすめの小説
ウサギ獣人を毛嫌いしているオオカミ獣人後輩に、嘘をついたウサギ獣人オレ。大学時代後輩から逃げたのに、大人になって再会するなんて!?
灯璃
BL
ごく普通に大学に通う、宇佐木 寧(ねい)には、ひょんな事から懐いてくれる後輩がいた。
オオカミ獣人でアルファの、狼谷 凛旺(りおう)だ。
ーここは、普通に獣人が現代社会で暮らす世界ー
獣人の中でも、肉食と草食で格差があり、さらに男女以外の第二の性別、アルファ、ベータ、オメガがあった。オメガは男でもアルファの子が産めるのだが、そこそこ差別されていたのでベータだと言った方が楽だった。
そんな中で、肉食のオオカミ獣人の狼谷が、草食オメガのオレに懐いているのは、単にオレたちのオタク趣味が合ったからだった。
だが、こいつは、ウサギ獣人を毛嫌いしていて、よりにもよって、オレはウサギ獣人のオメガだった。
話が合うこいつと話をするのは楽しい。だから、学生生活の間だけ、なんとか隠しとおせば大丈夫だろう。
そんな風に簡単に思っていたからか、突然に発情期を迎えたオレは、自業自得の後悔をする羽目になるーー。
みたいな、大学篇と、その後の社会人編。
BL大賞ポイントいれて頂いた方々!ありがとうございました!!
※本編完結しました!お読みいただきありがとうございました!
※短編1本追加しました。これにて完結です!ありがとうございました!
旧題「ウサギ獣人が嫌いな、オオカミ獣人後輩を騙してしまった。ついでにオメガなのにベータと言ってしまったオレの、後悔」
番を拒み続けるΩと、執着を隠しきれないαが同じ学園で再会したら逃げ場がなくなった話 ――優等生αの過保護な束縛は恋か支配か
雪兎
BL
第二性が存在する世界。
Ωであることを隠し、平穏な学園生活を送ろうと決めていた転校生・湊。
しかし入学初日、彼の前に現れたのは――
幼い頃に「番になろう」と言ってきた幼馴染のα・蓮だった。
成績優秀、容姿端麗、生徒から絶大な信頼を集める完璧なα。
だが湊だけが知っている。
彼が異常なほど執着深いことを。
「大丈夫、全部管理してあげる」
「君が困らないようにしてるだけだよ」
座席、時間割、交友関係、体調管理。
いつの間にか整えられていく環境。
逃げ場のない距離。
番を拒みたいΩと、手放す気のないα。
これは保護か、それとも束縛か。
閉じた学園の中で、二人の関係は静かに歪み始める――。
【完結済】極上アルファを嵌めた俺の話
降魔 鬼灯
BL
ピアニスト志望の悠理は子供の頃、仲の良かったアルファの東郷司にコンクールで敗北した。
両親を早くに亡くしその借金の返済が迫っている悠理にとって未成年最後のこのコンクールの賞金を得る事がラストチャンスだった。
しかし、司に敗北した悠理ははオメガ専用の娼館にいくより他なくなってしまう。
コンサート入賞者を招いたパーティーで司に想い人がいることを知った悠理は地味な自分がオメガだとバレていない事を利用して司を嵌めて慰謝料を奪おうと計画するが……。
親に虐げられてきたβが、Ωと偽ってαと婚約してしまった話
さるやま
BL
◆瑞希(受け)語り
□アキ(攻め)語り
攻め→→→→←←受け
眞鍋秋人(攻め)
優秀なα。真鍋家の次期当主。本質は狡くて狡猾だが、それを上手く隠して好青年を演じている。瑞希にはアキさんと呼ばれている。
高宮瑞希(受け)
Ωと偽っている平凡なβ。幼少期の経験からか自己肯定感が低く、自分に自信がない。自己犠牲的。
有栖蕾
花の精のように美しいと名高い美少年のΩ。アキさんの元婚約者(と言っても、正式な婚約関係になく、幼少期の口約束程度)であり、アキさんのことをまだ好いている。瑞希のことを秋人の婚約者として紹介され、許せない相手になった。
借金のカタで二十歳上の実業家に嫁いだΩ。鳥かごで一年過ごすだけの契約だったのに、氷の帝王と呼ばれた彼に激しく愛され、唯一無二の番になる
水凪しおん
BL
名家の次男として生まれたΩ(オメガ)の青年、藍沢伊織。彼はある日突然、家の負債の肩代わりとして、二十歳も年上のα(アルファ)である実業家、久遠征四郎の屋敷へと送られる。事実上の政略結婚。しかし伊織を待ち受けていたのは、愛のない契約だった。
「一年間、俺の『鳥』としてこの屋敷で静かに暮らせ。そうすれば君の家族は救おう」
過去に愛する番を亡くし心を凍てつかせた「氷の帝王」こと征四郎。伊織はただ美しい置物として鳥かごの中で生きることを強いられる。しかしその瞳の奥に宿る深い孤独に触れるうち、伊織の心には反発とは違う感情が芽生え始める。
ひたむきな優しさは、氷の心を溶かす陽だまりとなるか。
孤独なαと健気なΩが、偽りの契約から真実の愛を見出すまでの、切なくも美しいシンデレラストーリー。
俺以外美形なバンドメンバー、なぜか全員俺のことが好き
toki
BL
美形揃いのバンドメンバーの中で唯一平凡な主人公・神崎。しかし突然メンバー全員から告白されてしまった!
※美形×平凡、総受けものです。激重美形バンドマン3人に平凡くんが愛されまくるお話。
pixiv/ムーンライトノベルズでも同タイトルで投稿しています。
もしよろしければ感想などいただけましたら大変励みになります✿
感想(匿名)➡ https://odaibako.net/u/toki_doki_
Twitter➡ https://twitter.com/toki_doki109
素敵な表紙お借りしました!
https://www.pixiv.net/artworks/100148872
竜帝陛下の愛が重すぎて身代わりの落ちこぼれ薬師は今日も腰が砕けそうです 〜呪いを解いたら一生離さないと宣言されました〜
レイ
BL
「死ぬ覚悟はできています。でも、その前に……お口、あーんしてください」
魔力を持たない「無能」として実家で虐げられていた薬師のエリアン。
彼に下されたのは、触れるものすべてを焼き尽くす「死の竜帝」ヴァレリウスへの、身代わりの婚姻だった。