ガチャ召喚士〜ガチャを使って目指すは最強の王国〜

餅の米

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第11話 任務達成

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グランの振りかざしたナタを剣で受け止める、すると辺りの家屋が攻撃を受けた際に出た衝撃で吹き飛んで行った。


「受け止めた……だと?」


渾身の一撃が止められた事にグランは動揺を隠せて居なかった。


「次は俺だ」


受け止めて居たナタを弾き返すとグランの腕が上がる、ガラ空きになった腹部に向けて剣を振りかざすがグランは咄嗟に後ろへと飛び攻撃を交わした。


オーガグランの威厳ある顔付きは崩れ余裕が無くなって居る、後ろに交わした……と言うことはアルセリスの攻撃はグランに通ると言う事だった。


「何者だ……今の攻撃、尋常では無い圧、お前の様な奴は久方振りだ」


「久方振り?過去にも居た様な口振りだな」


自分に近しい実力者が過去に居た……それは正直あり得ない話、居るとすればゲーム時代には存在しなかったアダマスト級冒険者くらいだった。


「過去に一人な、貴様名は?」


その言葉にアルセリスは一瞬迷った。


アルセリスと言うべきかセリスと言うべきか……だが迷った末にアルセリスはセリスの名を口にした。


「セリス、ただの冒険者だ」


「そうか……雑談は此処までだ、行くぞセリス!!」


オーガグランは巨大からは想像も出来ない身軽さで飛び上がると体重を全て乗せナタを振りかした。


アルセリスはその攻撃を見上げ笑う、そして剣を振り上げるとナタごとオーガグランを真っ二つに斬り裂いた。


斬り裂かれたグランはアルセリスを避ける様に地面へと落下する、そして辺りには地を揺らす地響きが起こった。


「み……ごとだ」


斬り裂かれながらもそう最後に言い残すグラン、出来れば仲間にして起きたかったのだが……仕方ないだろう。


オーガグランの頭部を切り取ると片手で持ち上げ集落の入口へと歩いて行く、入り口付近にはマールが倒したオーガの死体が散乱して居た。


「セリスさん、此方は取り逃がし0です!」


これだけのオーガを倒して起きながら服には一切血が付いて居ないマール、頬について居た血を拭き取るとアルセリスは頭を撫でた。


「良くやった、これからギルドに報告しに行くぞ」


「はい!」


アルセリスの言葉にマールは元気に頷くとアルセリスは転移の杖を取り出し地面を突く、そして街の入り口前に転移すると杖をしまい街の中へと入った。


「なんだよあれ……」


「オーガにしちゃでかく無いか?」


周りはオーガの頭部を持ったアルセリスに注目が集まる、冒険者ギルドに着く頃には野次馬まで出来ていた。


「マール、受付呼んで来てくれ」


入り口のサイズとオーガの頭部のサイズを見比べ入れないのを確認するとマールにそう告げる、マールは無言で頷くとギルドへと走って行った。


マールが行ったのを確認するとオーガグランの頭部にもたれる、次はどう動くか……一度国に帰ってアルラ達に指示を出しておいた方が良いかも知れなかった。


空を見上げながら空の青さに呆けていると息を切らす声が隣から聞こえて来た。


ふと視線を隣に移す、するとそこにはオーガグランの事を教えてくれた赤髪の騎士が立って居た。


「あんた……あんたが倒したのか!?」


血相を変えてアルセリスの肩を掴み揺する青年、その気迫にアルセリスは引き気味に頷いた。


「白タグがオーガグランを……あり得ない、前代未聞だ……」


アルセリスが頷いたのを確認すると青年は頭を抱え辺りをうろうろとする、彼は一体どうしたのかアルセリスには理解不能だった。


「結局何の用なんだ?」


「そうだ!皇帝がオーガグランの噂を聞きつけてな、お前の事を呼んでいる、着いて来てくれ!」


一方的にそう言い切るとアルセリスの返答も待たずに腕を掴み引っ張る、その行為にアルセリスは抵抗する事もなく連れられるがまま着いて行った。


「そう言えば自己紹介が遅れたな、俺はアダムス、皇帝直属の部隊に所属する兵士だ」


皇帝直属の部隊……名は確かアルスセンテ、この世界の言葉で完璧なる者達と言う意味だった。


アダムスと名乗った青年がアルスセンテの一人……アルセリスは体を上から下まで観察するが精々彼はゴールドレベルと言った所だった。


だが伸び代はある……楽しみな人材だった。


「俺はセリスだ」


「セリスか、あんた何処の出身なんだ?オーガグランを倒す程の強さだ、貴族とか?」


「あー、俺は孤児でとある老人に育てられた、10歳頃からずっと森の中でモンスターとサバイバル状態だったからな、自然と強さが身に付いたのかもな」


生まれなど日本の岐阜、適当にそれっぽい設定を話すとアダムスは相槌を打ち聞いていた。


「成る程な、俺はてっきり大陸外からかと思ったよ」


「ちが……ん?」


大陸外、その言葉にアルセリスは引っかかった。


「大陸外ってなんだ?アダマスト以外に大陸があるのか?」


「なんだ、知らないのか?最近皇帝様が編成した調査部隊が海から帰ってな、前迄は海に巣食うモンスターどもが邪魔をして発見できなかったんだが大陸の様な物を目撃したらしくてな」


驚いた表情で話すアダムスの言葉にアルセリスは衝撃を受けた、この大陸以外にも大陸がある……ゲーム時代ではあり得ない事だった。


だが今はゲームでは無い……日本の他に国がある様にアダマスト以外に大陸があるのも不思議では無いのかも知れなかった。


「まぁ大陸に上陸するのはまだ先になりそうだがな」


「何故なんだ?」


「船が壊れたんだよ、それの修復に1ヶ月は掛かる、だから次の調査はそれ以降、それに最近国同士がピリついてるからな、全くどうなるやら」


そう呆れながらに言うアダムスの言葉に歩きながら腕を組む、やる事が山積みになってしまった。


大陸外とやらは是非拝んで見たい、ただゲーム時代には無かった故に転移魔法は使えない、海渡りの魔法も無い……飛行魔法を使おうにもリミットは30分、海を越すには短過ぎた。


そうなると船を造る他に無い……モンスターは問題無いが船の造り方なんぞ知らなかった。


「困ったな……」


「何が困ったんだ?」


腕を組み溜息を吐くアルセリスにアダムスは首を傾げ尋ねた。


「いや、何でも無い気にするな」


「そうか、もうすぐ城に着く、剣は預かるぞ」


そう言って腰に携えていた剣をアダムスは要求する、アルセリスは剣を素直に渡すと城と街を繋ぐ橋を渡り城へと向かった。


ーーーーーーーーーーーーーーー


「受付嬢さん、クエスト達成しましたよ」


スキップをしながら依頼書を作業中の受付嬢の前に置く、すると受付嬢は作業の合間に紙を横目で見た。


「依頼達成ですね、えーっと、オーガグランですね……オーガグラン!?」


一度目を背けるが再び紙を手に取り内容を確認する、そしてマールの顔を見るとまた紙に目線を移した。


「貴女達この依頼を二人で達成したの?あの黒い鎧の人は?」


「セリスさんなら入り口で待ってます、ほら」


そう言って入り口を指差す、だがそこにはアルセリスの姿は無かった。


「あれ?!居ない!?」


入り口に置かれたオーガグランの頭部を見て卒倒する受付嬢を他所にマールは入り口まで駆けていくと辺りを見回す、だが辺りには有象無象の野次馬ばかり、黒く重圧な威圧感を放つアルセリスの姿は無かった。


「も、もちょろけ、アルセリス様何処に行ったか知らない?!」


ぶにっと鳴き首を振るもちょろけ、マールは消えたアルセリスを探そうと思ったが任務完了の書類をまだ貰って居なかった。


だが受付嬢は倒れている……八方塞がりだった。


「どうすれば良いのアルセリス様ー!!」


賑やかな市街地には情けないマールの叫び声が響き渡って居た。
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