レベルアップは異世界がおすすめ!

まったりー

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3章 抵抗

59話 学びたい

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10年、アタシは探索者をして最強と呼ばれるまでに強くなった。
強くなったと思っていたが、今対峙しているモンスター【メガロ黒騎士】には、アタシの雷鳴突きを躱されたわ。


「こ、こんなにあっさり」
「リサリカ様、援護します」
「待ちなさいジュリアナ」


アタシの静止を聞かず、部下5人が前に出てしまい、武器を振りかぶった直後にモンスターの攻撃を受け、アタシの後ろまで吹き飛ばされました。
両断されて命を落とさなかったから良かったけど、メガロ黒騎士の動きが見えなくて槍を持つ手が震えたわ。


「こんな気持ち、新人の時にボスモンスターと対峙して以来だわ」


勝てないと言う事実がそうさせてきて、乗り越えたと思った気持ちが抑えられなかったわ。
逃げたい気持ちになったけど、後ろに引き飛ばされた部下をミホコさんたちに助けてもらう時間稼ぎをしないといけないから、アタシは勇気を振り絞って槍を構えたのよ。


「ミホコさん、部下をお願い」
「それはもう助けたわ、後はあなただけですよリサリカさん」
「ミホコ」


アタシの隣にいつの間にか立っていたミホコは、背丈よりも大きな剣を構えていて、共に戦う事を提案してきたわ。
とても頼もしいけど、アタシは足手まといなのは言われたので、槍を引こうとしたけど、ミホコがそれを止めてきたのよ。


「どうして止めるの、あなたなら倒せるのでしょう」
「足手まといなんて言ったのは謝罪しますリサリカさん、やはりあなたは尊敬できる人です」


ミホコは、アタシの勇気を見て戦う事をお願いしてきて、アタシはとても嬉しい気持ちになりました。
力が心の底から湧き上がってきて、槍を握る手に力が入り、ミホコの一撃に攻撃を合わせモンスターを倒したわ。


「一撃、さすがねミホコ」
「さすがなのはリサリカさんです、良く膝をつかずに戦いました」
「それはそうよ、部下を死なせるわけにはいかないわ」


それが凄いと褒めてくれて、これからは共に戦おうと提案してくれたけど、アタシはそれを断り後方で見守る事にしたわ。
どう見ても足手まといだし、訓練して次は対等に戦えるように精進したかったのよ。


「いつか一緒に戦える様、この目にあなた達の戦いを焼き付けるわ」
「そうですか、では倒れるまで走ることになるけど、頑張ってくださいね」
「そ、それは・・・お手柔らかに頼む」
「はい、倒れてもちゃんと介抱しますから安心してください」


共に戦った方が楽だったかもしれないが、遠目で戦いが見る機会だし、アタシは息を切らせフラフラになるまで走ったわ。
そして、気づいたら野営していて布団に寝かされていて、これではプライドも何もないとガッカリしたのよ。


「これだけの差があったのね・・・まいったわ」


今まで探索者として戦ってきたのは何だったのかと落ち込んでしまい、もう引退してしまおうかと思ったわね。
でも、ミホコとの約束もあったし、負けっぱなしは嫌だったから留まったのよ。


「そうよ、もっと強くなって共に戦うのよ」


まだまだ出来る事はあると思い、それを聞くために布団から出てミホコの元に向かったわ。
食事の支度をしていたミホコにお礼と伝え、同時に訓練をしてくれないか頼んだわ。


「訓練ですか」
「そうよ、あなた達の強さをアタシも欲しいの、だからお願い」
「そうしてあげたいけど、国が違うから教える訳にはいかないわ」
「それなら、協定を結びましょう、そうすれば協力関係がより強くなるわ」


技術の提供もしやすいと提案したら、それは良いと賛成を貰えたわ。
でも、こちらが何を提供してくれるのかという問いにはアタシは答えられず、検討してからという事になったわ。


「それでも、強くなれるなら何でもするわ」
「それなら早くに提供できるかもしれないわね」
「ええ、期待しててちょうだいミホコ」


最悪アタシは亡命も考えていて、夢にまで見た10つ星制覇が見えた気がしました。
その後は夕食を取り楽しいお話を聞けたのだけど、そこでミホコがリーダーではないことを聞いて驚いたのよ。


「どうしてそのリーダーは参加してないの?」
「それは・・・ちょっと体調が悪いんです」
「そうだったの、ミホコには世話になったし、ご挨拶したいけど無理そうね」


かなり危険な状態なのか、ミホコもそれが良いと顔色が悪く、その人の事がとても大切なのが伝わってきたわ。
それを助ける事が出来れば協力関係も上がると思ったけど、技術のあるミホコたちでも治せないとなると無理があると諦めたわ。


「でも、何か手伝えることがあったら言ってねミホコ、力になるわよ」
「ありがとうリサリカさん、でもこの探索が終わればきっと回復するわ」
「そうなの?それならよかったわね」


回復すると言うのに顔色は変わってなかったから、ミホコが無理をしているのが分かり、何とかしてあげたいと思ったわ。
力になれない歯がゆさを感じ、夕食を早々に済ませてテントに戻り、ジュリアナたちに相談して案を出してもらったわ。


「まず、その人の容体を確認したいですね」
「でも、回復魔法やポーションのあるこの国が治せないとなると、我が国で治せる手立てはなさそうっす」
「それでも何かの力になるかもしれないわ、だから頼むわよ」


何が力になるか分からないからみんなに頼み、その見返りが力だと伝えたら了承してくれたわ。
今回の事でみんなももっと強くなりたいと言う気持ちが大きくなっていて、他国の実力を確かめるだけの探索だった今回が良い刺激になったと喜びました。


「みんな、強くなりましょうね」
「「「「「はいリサリカ様」」」」」
「良い返事ね、じゃあ解散」


みんなをテントから出し、アタシも布団に入って寝る事にしたけど、しばらくドキドキして寝付けなかったわ。
疲れているはずなのに寝付けず、明日に支障が出ると思って無理やり寝付こうとしたけど、結局あまり寝る事が出来ず朝になってしまったわ。


「今日はボス戦だけだと言うのに、これじゃ見学も難しいかしら」


足手まといになるならとは思ったけど、外に出てその気持ちは吹き飛びました。
朝早かったからか、野営地の周りにはモンスターのドロップ品が沢山落ちていて、夜の襲撃が激しかったことを伝えてきたわ。


「これをアタシたちに気づかれずに倒すなんて、凄いわね」


やっぱりほしいと思い、探索が終わったら絶対詳細を聞こうと決め、アタシは朝食後の戦闘をしっかりと見る事に専念しました。
ボスは、黒騎士の最上位種【黒炎騎士】という黒い炎を纏ったモンスターで、近づく事も困難な相手だったわ。


「こ、こんなのどうやって倒すのよ」


対策を取れば勝てる相手には見えず、ミホコたちがどうするのか見る事にして離れたアタシは、今までのミホコたちが本気ではなかったことを知りゾッとしたわ。
その戦いは、アタシが求めた最強そのもので、見惚れてしまう程に凄かったんです。
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