荷物持ちだけど最強です、空間魔法でラクラク発明

まったりー

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2章 クラン

32話 新商品と新事業

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「こ、これはすごいね」


僕が商業ギルドに入ると職員全員の髪がキラキラしてました、みんな使ってるのが分かるよ。


「これはこれはバイト様、どうぞこちらに」


僕が入り口に立っていると、直ぐに職員さんが来てくれて案内をしてくれました、しかも知らない人だよ。


『すごい待遇ですねマスター』


待合室に着くと他の職員さんがお茶とかを直ぐに出してくれたんだ、最初に比べて変わったね。


「確かに、でも商人相手ならこんなものなんじゃないかな、それよりも問題は事業に出来るかどうかだよ」


今日は紙の作り方を教えないといけないんだ、既に教本もあるし製造機もあるから問題はないとは思う、でもこういった事は今作業をしてる人達の邪魔になるからね、しっかりと話し合っておかないとまずいと思うんだ、それこそ命を狙われるようになるかもってくらいだよ。


『マスターは丸投げですから、任せてしまっていいのではないですか?』

「そう言った方向にはするよ、こっちの取り分は3割が妥当とも思ってる、でも損をする人は必ず出るんだよハナ、そこだけが不安なんだ」


それに僕としては新人P Tのポーターを雇わないといけないって方が心配だよ、誰かいれば良いんだけど、僕以外はフリーはいないので新たに来てくれないと増えません、そこは奴隷派遣社員じゃ出来ない仕事なんだ。


『まぁそこは最低限って事で、あきらめましょうマスター』


ハナの諦めたような言葉を聞いていると、部屋の扉が開いてカイさんが入ってきました、そして革袋も持っています、きっと前回の石鹸とシャンプーの代金ですね。


「お待たせしましたバイトさん」

「カイさん、忙しいのに何回も来てしまってすみません、今日は新しい商品を出さないといけなくなったので来ました」


僕はアーノルドさんの話をしました、そして紙の製作事業をしないといけないこともです、カイさんはかなり嬉しそうですよ。


「それは素晴らしい!また新たな改革が起きますね」

「そこまではいかないと思いますが・・・それと出来るだけ穏便にしたいので、今紙を作っている人達を使いたいんです」


最悪僕の取り分を1割まで減らしても良いと言っておきました、トイレットペーパーは絶対に作ってもらわないと困るからね、教本と製造機も無償で提供する事も話しましたよ。


「なるほど、そして次の商品である魔道具トイレを売り出すのですね、さすがバイトさま先を見据えていらっしゃる」


カイさんがすごく商人の顔で笑ってます、ちょっと怖いね、僕はそこまで考えているわけじゃないよ、生活を良くしたいってだけさ。


「新商品をどんどん出したいだけですよ、カイさんの仕事を増やしてしまって申し訳ないとは思うのですが、よろしくお願いします」

「お任せくださいバイトさま、新事業の方は担当を作って対処しましょう」


新しい事業だからそうなるよね、僕はカイさんと取引するだけだから簡単だけど、ほんとカイさんには任せっきりで申し訳ないね。


「では石鹸とシャンプーの代金を確認してください」


話が終わったので石鹸とシャンプーの代金をカイさんがテーブルに出してきました、そしてまた在庫を300個ずつ出しましたよ、なんでも飛ぶように売れてるそうです、そろそろ貴族用の準備をしておいてくれって話だったね。


「288万ククリ確かに、ありがとうございました」

「またの取引を楽しみにしていますバイトさま」


握手をして僕は部屋を出ました、後は仕事斡旋ギルドだね。


『マスター拠点に帰るのでは?そっちではないですよ』

「拠点の掃除とかを任せる人を雇うんだよ、斡旋ギルドに行かなくちゃね」


中央の少し東寄りの道にそのギルドはあります、基本は売れてない奴隷の仕事ですが、そうでない人もいます、僕もポーターの仕事が無い時はそっちで仕事を貰ってました、そしてここでハナの要望を少し緩和させるんだよ。


『それでここがそうなのですかマスター』


建物の前に来てハナが聞いて来てるよ、レンガの建物でダンジョンギルドとかの様に大きくないからね、普通の宿屋並みです。


「そうだよ、ここでは仕事の斡旋だけだからそれほど大きくなくていいんだ、入るよ」


扉を開けると受付が2つあってそこにはスキンヘッドのおじさんが座っています、見た目怖いんですがいい人ですよ。


「どうもメルーバインさん、シュートインさん」


スキンヘッドの二人に挨拶をして、僕は事前に書いておいた紙を出しました。


「おおバイトか、しばらく見ないから心配したぞ、この紙は・・・おいおいまさか仕事の依頼か?」

「なに!?あのバイトが・・・そうかようやく仕事にありつけたんだな、いい事だ頑張んな」

「はい!お二人のおかげです、ありがとうございました、人数は3人から4人でお願いします」


部屋の掃除は無いので年齢も不問にしました、床の掃除とかだけなら子供でも良いからね、こういった仕事は大抵子供に回されます、そして恐らく孤児院の子たちが来ると思うんだ、そこが狙いですよ。


「なるほどな、料金は大銅貨5枚で食事ありとかは書いてないからそこに流れると・・・分かったぜバイト」


詳細を書いてないで代金と仕事内容だけを書きました、こうすると人は全員で大銅貨5枚と勘違いします、そして食事はでないと思う、つまりは損な仕事です、なので残って孤児院に回されるんです、僕はそれを利用してお金も食事もあげるつもりなんだ、これで孤児院に僕の事が流れるからシスターも安心するでしょって事だよ。


「お願いしますメルーバインさん、これ今までのお礼と、これからよろしくって事で使ってください」


石鹸をテーブルに5個おいて僕はギルドを出ました、シャンプーは二人にはいらないと思って渡しませんでした、空気を読んだんですよ。


「さて、後は新人のポーターが必要ってだけだね」


新人のポーターだけはどうしようもないです、冒険者の様にダンジョンを目指してくるならいつでも新人は来るのですが、ポーターにそれはありません雇われていますからね、しばらくは僕が両方のPTを受け持つしかないかもしれません、最初は自分たちで収集するのも勉強になるのでそれでも良いかもですが、それでも僕は一緒に行って教えないとだから結局同じなんですよ。


「これってどういう状況」


拠点に帰ると焦げ臭かったんだ、僕は嫌な予感がして食堂に行ったんだけどみんなが倒れてたんだよ、少し焦げてる人もいるね。


「これは酷い惨状だね」

『マスターこれはきっといい所を見せたかったんですよ、ここは男の見せどころですよ』


ハナが肩で言ってきましたけど、壁にも煤が付いてるしへこんでる所もある、天井から水が滴ってるし周りに散らばっている料理もある、でも落ちている料理を見る限りうまく行ってたのもあったんだ、でも水浸しだし相当なことがあったんだね。


「うぅ、バイトごめんね」

「アンジェ、大丈夫?」


アンジェが最初に立ち上がってしょんぼりして謝ってきたよ、みんなも何とか起き上がってきたね。


「みんなで頑張ってバイトに少しでも楽をしてほしかったの、でも」

「見れば分かるよアンジェ、僕の為に頑張ったんだねありがとう、じゃあみんなで片付けて再度挑戦しよ」


僕はそう言って片づけを始めました、そしてみんなで一緒に料理をしたんだ、これも勉強だよね。
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