荷物持ちだけど最強です、空間魔法でラクラク発明

まったりー

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3章 戦争

51話 みんなでダンジョンに

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「行くぞクリプル」

「はいカッツェさん」


ダンジョンに入って盾役の二人がスキルでモンスターを押しつぶしました、クーラプスは僕たちの守りで残りましたが、他のメンバーも魔法や銃で遠くのモンスターを倒し、それを僕やサーチネルが回収してフェアリーたちが周りを警戒して進んでいます、全方位で警戒してても前よりも楽ですね。


「カッツェなかなか張り切ってるわねバイト」

「そうだねアンジェ、でもみんなもそれなりでしょ」


前の遠征の時よりもすごく生き生きしているように見えます、きっと気兼ねなく戦えるからでしょうね、僕も全力を出しているので分かります。


「それもあるけど、聖剣クランが解散して残った人たちが炎帝に入ったって聞けばこうなるわ」


そうなんです、アーティクル様が謝罪とお願いに来たんです、まぁほとんど決まっていたのでエンタルの動向には気を付けるように言いました、そしてアンジェたちに話したんだけど怒ってましたね、もし僕たちの代わりに勧誘の誘いを受けてなかったらどうなっていたか分かりません。


「まあね、これで人数だけならここで一番のクランになったもんね」


今炎帝は総勢80人と言うとても大人数のクランになっています、アーティクル様たちに頼まれたそうです、そしてレベル的には20から30の人がほとんどで、中堅冒険者の人たちになりこれからのクランって事です、だからみんなも負けないように張り切ってます。


「まだ実力は賢者クランが相当上よ、私たちも負けてられないわ」

「それもあるけど、人数も増やさないとだよアンジェ」


僕の意見を聞いて少しいやそうです、実は炎帝ではなくこっちに来たいってPTが3つあります、そして今荷物の移動をしているんです、アンジェは自分たちが指導しないといけないので嫌がってますがこれも経験だよね、ダンジョンに入って戦いたいってのはわかるけどさ。


「そんな嫌そうな顔しないでよアンジェ、これもダンジョンギルドでみんなが指導したからでしょ」

「そうだけど、さすがに10人は多過ぎよ」


いきなり10人の指導は確かに大変です、でも職業で分ければそれほどでもないと思います、やっぱり問題は自分たちが探索できなくなるってとこなんでしょう。


「聖剣クランで教育されてたんだからそれほどでもないかもだよ、応援してあげようよアンジェ」

「そうなんだけど、うちの子たちが心配なのよ」


クリプルたちを見て困った顔をしてます、みんなかなり強くなったよ62階の敵なのに全然あぶない場面を見せない、良い連携を取ってる、それなのに心配ってどういうことかな。


「レベルを聞いてる限りクリプルたちの方が強いよ、今ない物としたら経験かな」

「そうよ、今度来る人たちは私たちよりも年齢が高い人達よ、そんな人が指示を聞くかしら、ましてランクは上なのよ」


そう言われて僕は言い返せませんでした、たしかにクリプルたちはまだ一番下のランクです、試験なんて形だけですからね、十分実力を付ければDまでなら一気に受けることが出来ます。


「それにこれはバイトにも言える事でしょ、だから心配なのよ」

「そうだったんだね・・・ありがとアンジェ、これはみんなでランクを上げた方が良いかもしれない」


僕もランクが一番下です、今まで実力がなかったですからね、でも今後を考えると確かに必要でしょう、これは帰ったら申請をしないとですね。


「そうしてくれると少しはいいかしら?でもそうすると他の心配が出るわね」

「みんなが受かるか、でしょ?」


そう言ったらアンジェは頷いています、でも冒険者の試験は戦闘と知識なのでそれほど問題じゃないです。


「平気だよアンジェ、僕が教えたことをそのまま出せば合格します、それよりも僕は新たに来る人の実力が心配ですね」


中途半端に力を持っていると危険です、僕たちの指示をほんとの意味で聞かないでしょうからね、今までの様に仲良く出来ると良いんだけどね。


「そうねぇ・・・まぁそこは私が言い聞かせるわ、ギルドの指導の時もそうしたもの、任せて」


何だかアンジェがすごく生き生きしてます、きっと力を見せつけたんでしょう、ちょっと怖いです。


「さて昼食だけど・・・みんなそんなに期待した目をしなくても」


どうしてかクリプルたちがすごくキラキラした目をしてます、サーチネルが料理を覚えてみんなで作っていたはずなんだけど、どうしてかな。


「久しぶりのバイトさんの昼食ですよ、期待しない方がおかしいですよ」

「そうっすよバイトさん、クリプルなんてサーチネルと研究してるくらいなんすよ」


クーラプスにそう言われクリプルとサーチネルが赤くなってるよ、そんなに食べたかったのか。


「それはわかる」

「そんなに違うかなファファナ」

「ん、同じ物でも全然違う」


そうなんだね、僕の使ってるのは向こうのだからまぁ分かる気はするけど、拠点にあるのはほとんど向こうの何だよ、それなのにそんなに違うんだね。


「じゃあ今日は存分に食べてよ、って言ってもほどほどにしないと動けなくなるからね注意だよ」


僕が話をしている最中に、すでにフェアリー3人がすごい勢いでハムサンドにかぶりついてたんだ、飛べなくなっても知らないよ。


「サーチネル、みんなすごく強くなったね」


昼食を済ませみんなが戦闘をしています、今回は全員で戦っているので僕は周りを警戒しているサーチネルに聞いたんだけど、サーチネルはすごく嬉しそうですよ。


「バイトさんたちに褒めて貰う為に頑張ったんですよ」


クリプルたちが強くなってるとは言っても、アンジェたちが主力でモンスターを倒すことになると思ったんだ、でもクリプルたちは二手に分かれて戦えてる、まさかここまでとは思わなかったよ。


「それだけに残念ですよバイトさん、今日は帰らないといけないなんて」


サーチネルが残念そうです、新しい人が来るから今日はお試しって事でダンジョンに来たんだ、そしてしばらくは来れないかもなんだよ。


「そこは今後のお楽しみって事だね、僕の装備も準備するからそれで我慢してね」

「それなら問題ないと思います、逆に喜ぶかもですね」


まぁ試験用とか新しい人よりも格上ってしめすには丁度いいかもね。


「よくやったなお前たち、すっげぇ強くなったじゃないか」


時間になったので今はダンジョンを引き返しています、帰り道でカッツェがリズアズリたちを撫でてますよ、アイミやミリーたちもティーアたちを同じようにしてるね、先輩と後輩って感じでいいね、もちろん僕はサーチネルだよ、尻尾をすごく振ってよろこんでます。


「これならランクアップ試験も心配ないわね」

「「「「「え!?」」」」」


アンジェが試験の事をチラッと言ったのでみんなが驚いた声を出しました、これは必要なことだからみんな頑張らないとね。


「ってことで申請するからDランク試験、みんな頑張るのよ」

「あ、あのアンジェさん、さすがにFランクからDに上がるのは難しいのではないですか?」

「そんな事はないわクリプル、試験内容は戦闘技術と知識だもの、一緒に行く人が可哀そうなくらいね」


ダンジョンがない村や街のギルド、この場合は冒険者ギルドですが、そこでは指定のモンスターを倒しに行きます、ただここの場合はランクに応じて階層が決まっているんですよ、Dだと20階から入って25階まで行ければ問題ないです。


「ほんとは私たちと同じBでも良いと思うのだけど、それは審査がかなり厳しいわ、それにCですらきっと許可が下りない、だから今回で分かってもらう為に一気にDにするの」


新人はどうしても戦いが荒くなります、強くてもどこかに隙が多かったりするんです、なのでそうそうランクアップを飛ばすことは許可しないんですよ、なので2ランクアップから入ります、これで分かってくれれば次はBでも良いかもですよ。


「25階までなら問題ないっぴ、ウチたちなら余裕っぴよ、でも他の人達そんなに苦戦してるっぴ?」

「そうよパーエンティ、みんなはかなりレベルが上がってるし強いわ、そこをしっかりと理解して戦いなさいね」


最後のシメをアンジェが言って、僕たちはギルドに向かい査定と申請をしました、タタマさんが普通に対応してくれましたが「やっとランクアップするのね」って僕だけに言ってきましたよ。
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