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2章 1年1学期前半
28話 やっぱり虐め
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「あらら」
午後の授業も僕には生徒が付きませんでした。先ほどと同じでいくら待っても来ないんだよ。
これは確定と、指摘をしないで他の生徒の見学に歩きます。
「ポイントを稼がせないつもりなのか、それとも」
ただの嫌がらせと見ても良いけど、僕は周りの生徒を見てそっちが本命かなと思ってます。
ほとんどの生徒が改善をせずにモンスターの補充だけ、この実力の無さを補うためなんだ。
「それが当たってれば、僕に生徒が付くのは1月後かな」
騎士たちも大変な戦いをしていて、ほんとにここはダンジョンの最先端なのかと思ってしまいます。
でも、その中ですごい子を発見したんだ。その子は大講堂で僕を見下した男性生徒で、言うだけはあったと立ち止まって見る事にしました。
「道の幅は3mと少し狭いけど、十分な広さはあるみたいだね、モンスターを無傷で倒してる。そう言えば、攻撃してきた女の子たちもいるね」
忘れてたっと、遠くに見える女の子たちに視線を向けます。そこではなかなかうまく作れているダンジョンだと騒いでいて、どれほどなんだろうと後の楽しみが出来ました。
目を逸らしていると、男性生徒のダンジョンから戦闘科が帰って来て、男性生徒と握手を交わし始めます。これが本来の関係なんだと、少し見直した瞬間だね。
「1階しか作ってないけど、戦ったPTを労って感想まで聞いてる。それに通路が狭いのも、回り込まれるのを避けれて、それが良い方向に影響したんだ。なかなか考えてるのかもねあの子」
部屋も作っているからかモンスターは少な目で、そこは今後の課題だと戦闘科の生徒と楽しく話していた。
あの時、僕を貶して来た彼は別人だったのかと思ってしまいます。
「まぁ、平民を見下しているだけかもね。騎士たちは最低でも騎士家だもんね」
独り言を言いながら他の生徒を見に行くと、生徒の中に改造をしていた生徒もいました。
剣を振りやすくする為か、通路の幅を10mまで広げてしまっていて、いかにも失敗です。
「広くすればいいって訳じゃないんだよ君たち」
あれだと大剣や槍は振りやすくなるけど、モンスターに回り込まれ全方位を守る羽目になり、全滅しているダンジョンになってしまった。
戻って来た騎士たちと言い争いを始め、人それぞれだねぇ~っと感想が出て来ます。
「でも、騎士たちも広いなら陣形を考えないと、囲むなんて誰でも分かるよ」
騎士たちの強さもそれぞれ差があり、他の生徒よりも装備が少し良かったりしています。
でもね、帰還させてる子たちは、それ以上にダンジョンを作る腕前が高いんだ。
「しっかりと分岐を作ってるし、ポイントはモンスターにつぎ込んでる感じだけど、先のことを考えた作り方だ。午後に後1回は行けるから、彼はなかなか稼ぐよ」
あの生徒のモンスターはゴブリンで、数を見る限り3250Pを使ってる。全てのゴブリンを討伐していて50体を倒して帰ってくる。
ポイントは十分戻ってきているし、戦闘科の騎士たちもレベルアップも早いだろうね。
「あの子たちもそうだ。騎士たちを褒めて自分たちの欠点を教えてもらってる」
遠くの奇襲っ子たちも優秀なのが分かる声が聞こえました。
午前と違い、ここで差が出るのかと納得しましたよ。
「1レベル上がる為には、僕と違い500の倍の経験値が必要だから、6の経験値を貰えるゴブリンだとまだまだかかる。ポイントをすべて使って今日中に行けるかな?・・・まぁ入る人がいない僕には関係ないけど」
そう思って見ていると、他のダンジョンで宝箱が出現したと叫び声がします。
「中身は、ポーションかよ。鉄装備かアイテムが欲しかったぜまったく」
今の段階では出ただけでも十分だと、僕は冷ややかな独り言で突っ込だけど、ある事に気づいて部屋の生徒たちに視線を向けた。
「みんな必死だけど、楽しそう」
言い争いはあっても、みんなは頑張ってると感じる。明日からモンスターを更に増やし、部屋を増設する等色々は選択肢が増えるんだ。
ほんとにダンジョン学園が始まったと実感します。問題は僕の担当生徒がこれからも出て来るかと言う問題で、対策案はあれしかないのが決まってる。
「問題はどうやって外に行くかだけど・・・やっぱり、先生に許可を貰わないといけないんだろうね」
学園の生徒がダメなら外の冒険者を入れるしかない。いたって簡単な答えを出したけど、問題があるからそれは考えないでいた。
自分の台座の前で座禅を組み、僕はどうするのかを考えたんだ。
「僕の味方はいない、学園の外にも中にも・・・それなら作るしかないじゃないか」
どうせそのまま言っても許可は下りない。ダリアの言われた様にこちらから攻めないとダメなんだ。
僕は次の日から始める事にした。朝になり、予定通りに生徒がいなかった。
「あら?またなのアレシャス君、今日も見学をしていなさい」
「先生、何か学園側から対策はありませんか?」
バルサハル先生が何もしてくれないので聞いてみます。これでなければ僕からの提案が降りやすいと考えたんです。
先生は自分で考えろと言って来たので、僕はしめたっ!!と、外出の提案をしようと考えます。
「でしたら、僕は外に出て協力者を募ります」
「外ですか・・・良いでしょう」
「あれ?」
少しは反対されると思ったんだけど、簡単に許可が下りて、門限を言いつけられました。
僕は正直嬉しかったけど、それで良いのかと出口に向かった。
「う~ん、イジメとか妨害をされているのは明白だけど、ここまでされるといっその事楽だ」
ダンジョンの玉を回収して、生徒たちが見てくる中で部屋の扉に向かって歩き出した。
まるで、拒絶されて出ていく感じで嫌だけど、これが最善なのは言うまでもないんだ。
「よしよし、ゴブリンソルジャーが出たぞ頑張れよ」
横を歩いていると、あの生徒が叫び喜んでいた。僕も新しいモンスターが出た時は嬉しかった、みんな頑張れとエールを送り部屋を出ました。
あの子の名前はジャケンと言って、とても優秀だと噂されてた。きっとああいった子がクラスの中心になって突き進むんです。
「僕には関係ないけど、出来るだけ頑張ってほしいね」
今の段階では全然相手にならず、僕が注目されてしまう。
それは絶対に避けたいので外に出れるのは良かったです。
「やりたい放題が出来るのは良いね、門限があるのは困るけど」
ジャケン君のダンジョンをチラッと見ても、まだまだそれほどじゃない。
きっと今頃、中で戦ってる戦闘科の騎士たちは全滅している事でしょう。
「出現するだけじゃダメなんだ」
扉の奥から残念そうな声が聞こえ、やっぱりと思ってしばらくその場に留まります。
ジャケン君のダンジョンはまだまだ狭い、そんな通路では大振りの攻撃が出来ないから、上位種のゴブリンが出てきても倒せない。
「あれを倒すには、それなりの攻撃が必要だけど、果たして何回死に戻りして倒せるのかな」
一番の強みはそれだから何とか倒せるかもしれない。
だけどそれも限界はあって、午前午後のどちらかなんだ。
「1日全部を使えれば、きっと1体なら倒せる。でも、彼らが倒すのは難しいかもね」
午後に入る生徒が倒すかもしれない。倒せなければ出てきても消すしかなくなるし、それはとても勿体ない事だからやる人はかなり悩んでから決める。
そのせいでズルズルと戦わせるかもしれないから、もしかしたらジャケン君はそうしてしまうかもしれない。
「あの子なら、きっと平気だよね」
こういった心配も、教師で担任の人が教えるべきなんだ。
今日中に倒せれば御の字、もういいかと僕は廊下を歩き始めた。外に出るのに許可は必要でも、それを注意する人はいませんでした。
「もしかしたら、前の子たちもそうだったとか?」
それは無いかと僕は考え直し、どうしてたんだろう?と頭を捻ります。外の世界を知らないし、喋る事を禁止されていた僕たちだから、まず外に出ると言う頭はありません。
そう思いながらも、第3区画の冒険者ギルドに向かい、そこで冒険者を雇ってダンジョンを強化していく。でもそこで問題が見つかり、僕は歩みを止めました。
「そ、そう言えば、ダンジョンヒューマンって言って良いのかな?」
お貴族様と分かれば、きっと冒険者は雇えない。
さてどうしようと、僕は歩きながら考えたけど、これしかないと隠蔽用のローブを羽織りフードを深く被りました。
「ダリアに内緒で作っていたけど、まさかこんな形で使うとはね」
みんなの顔を思い浮かべて泣きそうになり、ぐっと堪えたんだ。
試練と言えないくらいの出来事が続き、もう会いたくなってしまった。僕はまだまだ弱いと訓練の強化を考えます。
「でも・・・手紙くらいは良いよね、今日帰ったら書こうかな」
母さんと父さんにも手紙は書いていたけど、一度も返って来てません。
でも、きっとダリアたちなら返事をくれるそう信じて僕は歩みを進めた。ダリアたちにはいつも元気も貰ってたと涙を拭きます。
ここではみんなはいないから僕が頑張る、フードをぎゅっと握って僕は走り出しました。
午後の授業も僕には生徒が付きませんでした。先ほどと同じでいくら待っても来ないんだよ。
これは確定と、指摘をしないで他の生徒の見学に歩きます。
「ポイントを稼がせないつもりなのか、それとも」
ただの嫌がらせと見ても良いけど、僕は周りの生徒を見てそっちが本命かなと思ってます。
ほとんどの生徒が改善をせずにモンスターの補充だけ、この実力の無さを補うためなんだ。
「それが当たってれば、僕に生徒が付くのは1月後かな」
騎士たちも大変な戦いをしていて、ほんとにここはダンジョンの最先端なのかと思ってしまいます。
でも、その中ですごい子を発見したんだ。その子は大講堂で僕を見下した男性生徒で、言うだけはあったと立ち止まって見る事にしました。
「道の幅は3mと少し狭いけど、十分な広さはあるみたいだね、モンスターを無傷で倒してる。そう言えば、攻撃してきた女の子たちもいるね」
忘れてたっと、遠くに見える女の子たちに視線を向けます。そこではなかなかうまく作れているダンジョンだと騒いでいて、どれほどなんだろうと後の楽しみが出来ました。
目を逸らしていると、男性生徒のダンジョンから戦闘科が帰って来て、男性生徒と握手を交わし始めます。これが本来の関係なんだと、少し見直した瞬間だね。
「1階しか作ってないけど、戦ったPTを労って感想まで聞いてる。それに通路が狭いのも、回り込まれるのを避けれて、それが良い方向に影響したんだ。なかなか考えてるのかもねあの子」
部屋も作っているからかモンスターは少な目で、そこは今後の課題だと戦闘科の生徒と楽しく話していた。
あの時、僕を貶して来た彼は別人だったのかと思ってしまいます。
「まぁ、平民を見下しているだけかもね。騎士たちは最低でも騎士家だもんね」
独り言を言いながら他の生徒を見に行くと、生徒の中に改造をしていた生徒もいました。
剣を振りやすくする為か、通路の幅を10mまで広げてしまっていて、いかにも失敗です。
「広くすればいいって訳じゃないんだよ君たち」
あれだと大剣や槍は振りやすくなるけど、モンスターに回り込まれ全方位を守る羽目になり、全滅しているダンジョンになってしまった。
戻って来た騎士たちと言い争いを始め、人それぞれだねぇ~っと感想が出て来ます。
「でも、騎士たちも広いなら陣形を考えないと、囲むなんて誰でも分かるよ」
騎士たちの強さもそれぞれ差があり、他の生徒よりも装備が少し良かったりしています。
でもね、帰還させてる子たちは、それ以上にダンジョンを作る腕前が高いんだ。
「しっかりと分岐を作ってるし、ポイントはモンスターにつぎ込んでる感じだけど、先のことを考えた作り方だ。午後に後1回は行けるから、彼はなかなか稼ぐよ」
あの生徒のモンスターはゴブリンで、数を見る限り3250Pを使ってる。全てのゴブリンを討伐していて50体を倒して帰ってくる。
ポイントは十分戻ってきているし、戦闘科の騎士たちもレベルアップも早いだろうね。
「あの子たちもそうだ。騎士たちを褒めて自分たちの欠点を教えてもらってる」
遠くの奇襲っ子たちも優秀なのが分かる声が聞こえました。
午前と違い、ここで差が出るのかと納得しましたよ。
「1レベル上がる為には、僕と違い500の倍の経験値が必要だから、6の経験値を貰えるゴブリンだとまだまだかかる。ポイントをすべて使って今日中に行けるかな?・・・まぁ入る人がいない僕には関係ないけど」
そう思って見ていると、他のダンジョンで宝箱が出現したと叫び声がします。
「中身は、ポーションかよ。鉄装備かアイテムが欲しかったぜまったく」
今の段階では出ただけでも十分だと、僕は冷ややかな独り言で突っ込だけど、ある事に気づいて部屋の生徒たちに視線を向けた。
「みんな必死だけど、楽しそう」
言い争いはあっても、みんなは頑張ってると感じる。明日からモンスターを更に増やし、部屋を増設する等色々は選択肢が増えるんだ。
ほんとにダンジョン学園が始まったと実感します。問題は僕の担当生徒がこれからも出て来るかと言う問題で、対策案はあれしかないのが決まってる。
「問題はどうやって外に行くかだけど・・・やっぱり、先生に許可を貰わないといけないんだろうね」
学園の生徒がダメなら外の冒険者を入れるしかない。いたって簡単な答えを出したけど、問題があるからそれは考えないでいた。
自分の台座の前で座禅を組み、僕はどうするのかを考えたんだ。
「僕の味方はいない、学園の外にも中にも・・・それなら作るしかないじゃないか」
どうせそのまま言っても許可は下りない。ダリアの言われた様にこちらから攻めないとダメなんだ。
僕は次の日から始める事にした。朝になり、予定通りに生徒がいなかった。
「あら?またなのアレシャス君、今日も見学をしていなさい」
「先生、何か学園側から対策はありませんか?」
バルサハル先生が何もしてくれないので聞いてみます。これでなければ僕からの提案が降りやすいと考えたんです。
先生は自分で考えろと言って来たので、僕はしめたっ!!と、外出の提案をしようと考えます。
「でしたら、僕は外に出て協力者を募ります」
「外ですか・・・良いでしょう」
「あれ?」
少しは反対されると思ったんだけど、簡単に許可が下りて、門限を言いつけられました。
僕は正直嬉しかったけど、それで良いのかと出口に向かった。
「う~ん、イジメとか妨害をされているのは明白だけど、ここまでされるといっその事楽だ」
ダンジョンの玉を回収して、生徒たちが見てくる中で部屋の扉に向かって歩き出した。
まるで、拒絶されて出ていく感じで嫌だけど、これが最善なのは言うまでもないんだ。
「よしよし、ゴブリンソルジャーが出たぞ頑張れよ」
横を歩いていると、あの生徒が叫び喜んでいた。僕も新しいモンスターが出た時は嬉しかった、みんな頑張れとエールを送り部屋を出ました。
あの子の名前はジャケンと言って、とても優秀だと噂されてた。きっとああいった子がクラスの中心になって突き進むんです。
「僕には関係ないけど、出来るだけ頑張ってほしいね」
今の段階では全然相手にならず、僕が注目されてしまう。
それは絶対に避けたいので外に出れるのは良かったです。
「やりたい放題が出来るのは良いね、門限があるのは困るけど」
ジャケン君のダンジョンをチラッと見ても、まだまだそれほどじゃない。
きっと今頃、中で戦ってる戦闘科の騎士たちは全滅している事でしょう。
「出現するだけじゃダメなんだ」
扉の奥から残念そうな声が聞こえ、やっぱりと思ってしばらくその場に留まります。
ジャケン君のダンジョンはまだまだ狭い、そんな通路では大振りの攻撃が出来ないから、上位種のゴブリンが出てきても倒せない。
「あれを倒すには、それなりの攻撃が必要だけど、果たして何回死に戻りして倒せるのかな」
一番の強みはそれだから何とか倒せるかもしれない。
だけどそれも限界はあって、午前午後のどちらかなんだ。
「1日全部を使えれば、きっと1体なら倒せる。でも、彼らが倒すのは難しいかもね」
午後に入る生徒が倒すかもしれない。倒せなければ出てきても消すしかなくなるし、それはとても勿体ない事だからやる人はかなり悩んでから決める。
そのせいでズルズルと戦わせるかもしれないから、もしかしたらジャケン君はそうしてしまうかもしれない。
「あの子なら、きっと平気だよね」
こういった心配も、教師で担任の人が教えるべきなんだ。
今日中に倒せれば御の字、もういいかと僕は廊下を歩き始めた。外に出るのに許可は必要でも、それを注意する人はいませんでした。
「もしかしたら、前の子たちもそうだったとか?」
それは無いかと僕は考え直し、どうしてたんだろう?と頭を捻ります。外の世界を知らないし、喋る事を禁止されていた僕たちだから、まず外に出ると言う頭はありません。
そう思いながらも、第3区画の冒険者ギルドに向かい、そこで冒険者を雇ってダンジョンを強化していく。でもそこで問題が見つかり、僕は歩みを止めました。
「そ、そう言えば、ダンジョンヒューマンって言って良いのかな?」
お貴族様と分かれば、きっと冒険者は雇えない。
さてどうしようと、僕は歩きながら考えたけど、これしかないと隠蔽用のローブを羽織りフードを深く被りました。
「ダリアに内緒で作っていたけど、まさかこんな形で使うとはね」
みんなの顔を思い浮かべて泣きそうになり、ぐっと堪えたんだ。
試練と言えないくらいの出来事が続き、もう会いたくなってしまった。僕はまだまだ弱いと訓練の強化を考えます。
「でも・・・手紙くらいは良いよね、今日帰ったら書こうかな」
母さんと父さんにも手紙は書いていたけど、一度も返って来てません。
でも、きっとダリアたちなら返事をくれるそう信じて僕は歩みを進めた。ダリアたちにはいつも元気も貰ってたと涙を拭きます。
ここではみんなはいないから僕が頑張る、フードをぎゅっと握って僕は走り出しました。
応援ありがとうございます!
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