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1章 生き甲斐
20話 公爵様動く
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我が国アランドロンの伯爵【エバースル】とその部下オジュアル子爵が絡んでいる事を知ったわたくしは、急ぎ王都【ノババン】に向かったわ。
「オリヴィア、あなたの力を存分に出しなさいね」
「分かっていますわお母様」
獣人の村が貧しくて、保護する為に支援していたけど、それの裏で奴隷として扱っていたなんて汚名でしかありません。
返上する機会があり、娘に爵位を譲るタイミングにもなったけど、彼がこなかったらと思うとぞっとしましたよ。
「エバースル伯爵、見ていなさいよ」
「お母様、その前に姫様とのお話ですよ」
「分かっていますわオリヴィア」
落ち着いていないのは娘よりもわたくしであり、彼がそうさせているのが伝わってきましたわ。
今の勇者は使えませんが、彼を見捨てたアファロス王国には感謝しても足りません。
「第4王女【リテュア】様を味方に付け、彼に爵位を与えるのが先決ですわね」
「そうですよお母様、アレシュ様は国に必要なお方です」
「オリヴィア、正直な答えを言ってないですわね、国ではなく自分にですわよね?」
「だって・・・ワタシ程度では」
落ち込むオリヴィアは、自分の力の無さを恥じていて、焦っている様にも見えましたの。
それでもわたくしよりも冷静でいるのは、アレシュ様のおかげであり、頑張ろうと必死で考えていましたわ。
「そんな気持ちでどうしますオリヴィア」
「お母様・・・ですけど」
「ですけど、ではありませんわ、そんな気持ちでは彼は振り向きませんわよ」
強い男を求める獣人たちが周囲にいるのに、遅手でいたら手遅れになります。
彼と婚約したいのだから、失敗は出来ないと念を押しましたわ。
「それは心配いりません、ちゃんと準備はしてきました」
「それだって、彼の支援してくれる品頼りですわよね?」
「そ、それは・・・そうですけど」
娘に指摘はしますが、それでも頑張っていると心では思っていましたわ。
ドワーフの国エレドアに話を付け、リテュア様を味方に付ける手段にしましたが、それは国の利益になる素晴らしい成果だったわ。
「物流の確保として、確かに素晴らしいですわ、ですが彼無くして出来ない事も事実ですわね」
「アレシュ様の装備は素晴らしいですからね・・・でも、ダンジョンの品の輸送もあります」
「ダンジョンの品だって、彼のクラン頼りですわよね?」
「うぅ~あれは仕方ないんですよ」
7つ星の冒険者と勇者が使えないと嘆いていて、6つ星に頑張ってもらおうとしていました。
わたくしもそれには賛成でしたが、その為にドワーフの技術が必要だったのですわ。
「彼の技術が使えれば良いのですわよね」
「お母様、それはいけません」
「分かっていますわオリヴィア、あれはこちらの奥の手ですわよね」
頷くオリヴィアは、負担を掛けたくないと言うのが本音として隠れていて、そこがいけないと注意しましたわ。
有効に使う為の努力は怠ってはならず、奥の手だからと出し惜しみする必要はないと伝えたわ。
「でもお母様、流石にもう」
「オリヴィア、今見せてる彼の装備なんだけどね、まだまだ上がありますわよ」
「それは分かります、素材がそれを物語っていますからね」
「そうですわ、ただの鉄素材があれほどの威力なのですからね」
新人冒険者たちがダンジョンで激進していて、今それが話題で獣人がわたくしの街に集まりつつありました。
おかげで多大な利益になっていて、その力もあってドワーフの国とお話もできましたの。
この流れは彼の作戦の内と思っているわたくしは、だからこそ存分に使う事を伝えたのです。
「分かりましたかオリヴィア」
「そういう事なら、分かりましたお母様」
「良いお返事ですわオリヴィア」
娘を褒めて、わたくしたちは数日を使って王都に到着しましたわ。
そして、目的のお方と面会出来たのだけど、相手は既に情報を持っていて拒否してきましたわ。
「どうしてですかリテュア様、ドワーフの国が味方に付くんですよ」
「オリヴィア、ぬしは勇者たちと敵対するつもりじゃろう?」
「そ、それは」
勇者を敵に回すと言う事は、世界を敵に回す事を意味していて、魔王が動いた時に一番に犠牲になると言われましたわ。
だからこそ、アレシュ様は5年もの間我慢していたんだろうと、オリヴィアは必死に説得する言葉を探し、顔が歪んでいましたわね。
「オリヴィア、何故勇者が勇者たりえるのか、知らないとは言わんじゃろうな」
「それは・・・勇者が異世界から召喚され、その力が無ければ魔王を倒せないからです」
「そうじゃろう、じゃからタダの支援者である者の為だけでは、ワシも味方には付けんよ」
それは至極当然ではありましたが、わたくしはそのお話には違和感を持っていましたわ。
今の勇者にはそんな力があるとは思えず、アレシュ様の力がそれに近いと感じていたのです。
「アファロス王国の伝承通りなら、今弱くてもそれが切り札なのじゃ」
「そうかもしれませんが、アレシュ様はワタシたちを見捨てなかったんです」
「必要な被害じゃった、そう思うべきなのじゃよオリヴィア」
姫様は、それを乗り越えてこそ勇者だと言ってきますが、その力を見せている存在がアレシュ様である事に気づいたのですわ。
そして、その事を伝えようと姫様に発言の許可を貰ったのだけど、かなり睨まれましたわね。
「ホフセフ公爵、分かっていると思うけど、発言は慎重にね」
「分かっていますわ、ですが姫様、今の勇者が弱いのはどうしてでしょうか?」
「弱い?・・・彼は強いでしょう」
「それなんですが、使っている装備が影響していたのをご存じですか?」
わたくしたちの事は調べていた姫様も、そっちは全然と頭を振ってきましたわ。
でも、ドワーフの国と協力しようとしてるわたくしたちだから、その程度の強さだろうと答えを出してきましたわね。
「でもじゃよ、勇者が装備して使っているモノは、アファロス王国が代々守って来た聖剣じゃろう」
「それがですね・・・あれは、アレシュ殿が用意している装備なんです」
「え!・・・そんな話は聞いた事がないのじゃが」
「わたくしたちもそうでした、しかし本当の事なのです」
だから今気づいたのですが、召喚されたのは勇者ではなく、アレシュ様だったのですわ。
まだ仮説に過ぎませんが、今までの活躍を考えれば分かる事で、若返る魔法も使える彼は、まさに秘められた力を備えた勇者でした。
「そんな事があるのか?」
「現にわたくしたちは、装備が使えなくなった勇者たちの戦いを見ていますし、ダンジョンで活躍している獣人たちは、まさに伝説にある勇者の様な強さですわ」
「た、確かに聞き及んでおるが、獣人は元から身体能力が高い種族じゃぞ」
「ですが、それを踏まえてもですわよ姫様」
装備を見せる機会が作れそうで、この場で却下は無くなり娘もホッとしていましたわ。
今思えば、外に嘘の情報を与える程度の事、あの国ならやりかねないと納得しましたが、それはある問題を引き起こす事だったのですわ。
「リテュア様、結果が出た暁には、アレシュ殿に爵位を与える許可を貰えますか」
「うむ、勇者と分かれば話は別じゃな、こちらから頼みたいほどじゃぞ」
「それは良かったですわ、では急ぎ装備を搬送させてもらいますわ」
切り札として隠していなければ、直ぐにでも用意できたのですが、これで先が見えて安心しましたわ。
オリヴィアも次はもっとしっかり出来るとやる気を出していて、わたくしたちのお話は滞りなく済んだのよ。
「それにしても、まさかあの国が嘘の情報を伝えていたとはのう」
「もしそうなら、世界を危機に陥れる行為です」
「そうはならないわオリヴィア、だって勇者を支援する為に召喚されているのですわよ」
目的が違うし、勇者と共にいるのが普通だから、それに気づく事はありませんでした。
今回、真実にたどり着いたのは幸運で、勇者でなくても絶対に話は通す覚悟だった事を姫様に伝えましたわ。
「そう、それだけの覚悟をしてきたのじゃな」
「そうなのですわ、それだけのお方なのです」
「ふむ、それはちと会ってみたいのう」
ちょっと興味を持ってくれた姫様ですが、婚姻となりそうな雰囲気でオリヴィアは焦っていたわ。
ここでそれも伝えようと先手を打ったわたくしですが、必死さを見た姫様は会う事を前提にしてきまして、街に一緒に行く事になりました。
「オリヴィア、あなたの力を存分に出しなさいね」
「分かっていますわお母様」
獣人の村が貧しくて、保護する為に支援していたけど、それの裏で奴隷として扱っていたなんて汚名でしかありません。
返上する機会があり、娘に爵位を譲るタイミングにもなったけど、彼がこなかったらと思うとぞっとしましたよ。
「エバースル伯爵、見ていなさいよ」
「お母様、その前に姫様とのお話ですよ」
「分かっていますわオリヴィア」
落ち着いていないのは娘よりもわたくしであり、彼がそうさせているのが伝わってきましたわ。
今の勇者は使えませんが、彼を見捨てたアファロス王国には感謝しても足りません。
「第4王女【リテュア】様を味方に付け、彼に爵位を与えるのが先決ですわね」
「そうですよお母様、アレシュ様は国に必要なお方です」
「オリヴィア、正直な答えを言ってないですわね、国ではなく自分にですわよね?」
「だって・・・ワタシ程度では」
落ち込むオリヴィアは、自分の力の無さを恥じていて、焦っている様にも見えましたの。
それでもわたくしよりも冷静でいるのは、アレシュ様のおかげであり、頑張ろうと必死で考えていましたわ。
「そんな気持ちでどうしますオリヴィア」
「お母様・・・ですけど」
「ですけど、ではありませんわ、そんな気持ちでは彼は振り向きませんわよ」
強い男を求める獣人たちが周囲にいるのに、遅手でいたら手遅れになります。
彼と婚約したいのだから、失敗は出来ないと念を押しましたわ。
「それは心配いりません、ちゃんと準備はしてきました」
「それだって、彼の支援してくれる品頼りですわよね?」
「そ、それは・・・そうですけど」
娘に指摘はしますが、それでも頑張っていると心では思っていましたわ。
ドワーフの国エレドアに話を付け、リテュア様を味方に付ける手段にしましたが、それは国の利益になる素晴らしい成果だったわ。
「物流の確保として、確かに素晴らしいですわ、ですが彼無くして出来ない事も事実ですわね」
「アレシュ様の装備は素晴らしいですからね・・・でも、ダンジョンの品の輸送もあります」
「ダンジョンの品だって、彼のクラン頼りですわよね?」
「うぅ~あれは仕方ないんですよ」
7つ星の冒険者と勇者が使えないと嘆いていて、6つ星に頑張ってもらおうとしていました。
わたくしもそれには賛成でしたが、その為にドワーフの技術が必要だったのですわ。
「彼の技術が使えれば良いのですわよね」
「お母様、それはいけません」
「分かっていますわオリヴィア、あれはこちらの奥の手ですわよね」
頷くオリヴィアは、負担を掛けたくないと言うのが本音として隠れていて、そこがいけないと注意しましたわ。
有効に使う為の努力は怠ってはならず、奥の手だからと出し惜しみする必要はないと伝えたわ。
「でもお母様、流石にもう」
「オリヴィア、今見せてる彼の装備なんだけどね、まだまだ上がありますわよ」
「それは分かります、素材がそれを物語っていますからね」
「そうですわ、ただの鉄素材があれほどの威力なのですからね」
新人冒険者たちがダンジョンで激進していて、今それが話題で獣人がわたくしの街に集まりつつありました。
おかげで多大な利益になっていて、その力もあってドワーフの国とお話もできましたの。
この流れは彼の作戦の内と思っているわたくしは、だからこそ存分に使う事を伝えたのです。
「分かりましたかオリヴィア」
「そういう事なら、分かりましたお母様」
「良いお返事ですわオリヴィア」
娘を褒めて、わたくしたちは数日を使って王都に到着しましたわ。
そして、目的のお方と面会出来たのだけど、相手は既に情報を持っていて拒否してきましたわ。
「どうしてですかリテュア様、ドワーフの国が味方に付くんですよ」
「オリヴィア、ぬしは勇者たちと敵対するつもりじゃろう?」
「そ、それは」
勇者を敵に回すと言う事は、世界を敵に回す事を意味していて、魔王が動いた時に一番に犠牲になると言われましたわ。
だからこそ、アレシュ様は5年もの間我慢していたんだろうと、オリヴィアは必死に説得する言葉を探し、顔が歪んでいましたわね。
「オリヴィア、何故勇者が勇者たりえるのか、知らないとは言わんじゃろうな」
「それは・・・勇者が異世界から召喚され、その力が無ければ魔王を倒せないからです」
「そうじゃろう、じゃからタダの支援者である者の為だけでは、ワシも味方には付けんよ」
それは至極当然ではありましたが、わたくしはそのお話には違和感を持っていましたわ。
今の勇者にはそんな力があるとは思えず、アレシュ様の力がそれに近いと感じていたのです。
「アファロス王国の伝承通りなら、今弱くてもそれが切り札なのじゃ」
「そうかもしれませんが、アレシュ様はワタシたちを見捨てなかったんです」
「必要な被害じゃった、そう思うべきなのじゃよオリヴィア」
姫様は、それを乗り越えてこそ勇者だと言ってきますが、その力を見せている存在がアレシュ様である事に気づいたのですわ。
そして、その事を伝えようと姫様に発言の許可を貰ったのだけど、かなり睨まれましたわね。
「ホフセフ公爵、分かっていると思うけど、発言は慎重にね」
「分かっていますわ、ですが姫様、今の勇者が弱いのはどうしてでしょうか?」
「弱い?・・・彼は強いでしょう」
「それなんですが、使っている装備が影響していたのをご存じですか?」
わたくしたちの事は調べていた姫様も、そっちは全然と頭を振ってきましたわ。
でも、ドワーフの国と協力しようとしてるわたくしたちだから、その程度の強さだろうと答えを出してきましたわね。
「でもじゃよ、勇者が装備して使っているモノは、アファロス王国が代々守って来た聖剣じゃろう」
「それがですね・・・あれは、アレシュ殿が用意している装備なんです」
「え!・・・そんな話は聞いた事がないのじゃが」
「わたくしたちもそうでした、しかし本当の事なのです」
だから今気づいたのですが、召喚されたのは勇者ではなく、アレシュ様だったのですわ。
まだ仮説に過ぎませんが、今までの活躍を考えれば分かる事で、若返る魔法も使える彼は、まさに秘められた力を備えた勇者でした。
「そんな事があるのか?」
「現にわたくしたちは、装備が使えなくなった勇者たちの戦いを見ていますし、ダンジョンで活躍している獣人たちは、まさに伝説にある勇者の様な強さですわ」
「た、確かに聞き及んでおるが、獣人は元から身体能力が高い種族じゃぞ」
「ですが、それを踏まえてもですわよ姫様」
装備を見せる機会が作れそうで、この場で却下は無くなり娘もホッとしていましたわ。
今思えば、外に嘘の情報を与える程度の事、あの国ならやりかねないと納得しましたが、それはある問題を引き起こす事だったのですわ。
「リテュア様、結果が出た暁には、アレシュ殿に爵位を与える許可を貰えますか」
「うむ、勇者と分かれば話は別じゃな、こちらから頼みたいほどじゃぞ」
「それは良かったですわ、では急ぎ装備を搬送させてもらいますわ」
切り札として隠していなければ、直ぐにでも用意できたのですが、これで先が見えて安心しましたわ。
オリヴィアも次はもっとしっかり出来るとやる気を出していて、わたくしたちのお話は滞りなく済んだのよ。
「それにしても、まさかあの国が嘘の情報を伝えていたとはのう」
「もしそうなら、世界を危機に陥れる行為です」
「そうはならないわオリヴィア、だって勇者を支援する為に召喚されているのですわよ」
目的が違うし、勇者と共にいるのが普通だから、それに気づく事はありませんでした。
今回、真実にたどり着いたのは幸運で、勇者でなくても絶対に話は通す覚悟だった事を姫様に伝えましたわ。
「そう、それだけの覚悟をしてきたのじゃな」
「そうなのですわ、それだけのお方なのです」
「ふむ、それはちと会ってみたいのう」
ちょっと興味を持ってくれた姫様ですが、婚姻となりそうな雰囲気でオリヴィアは焦っていたわ。
ここでそれも伝えようと先手を打ったわたくしですが、必死さを見た姫様は会う事を前提にしてきまして、街に一緒に行く事になりました。
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